フルマラソンにおけるジェル摂取のタイミング 〜ドクターランナー・市民トップランナーのアドバイスを追記〜

フルマラソンにおけるジェル摂取のタイミングについて、さいたま国際を走るウルトラプロジェクトメンバーから質問がきたので答えましたが、疑問に思い試行錯誤している方が多いと思います。

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よく15-25-35キロで3個とかを目にしますが、フルマラソンと言っても、2時間台で走る方から、6時間以上かけて走る方がいます。距離は同じでも時間は3倍ですから、同じ摂取タイミングでよいわけありません。

また、体重40kgない方もいれば、100kg以上の方もいます。同じ量でよいわけありません。

さらに、陸上経験が豊富な方は、少ない補給で走れるような練習を積んでいることから、フルマラソンなら補給なしでも走れる方はいます。体脂肪が燃えやすい燃焼系の身体をしているのでしょう。

ランニングにおける消費カロリーの計算は、METs値から以下のように計算されます。ダイエット系の記事には数多く紹介されているので、目にした方も多いでしょう。

METs×体重(km)×時間(h)×1.05

1.05は運動の場合にかかる係数です。

METsについては、(独)国立健康・栄養研究所が身体活動のメッツ(METs)表 の数値を引用します。

この資料は非常に参考になるので詳細は上記リンクをご覧ください。


(独)国立健康・栄養研究所が身体活動のメッツ(METs)表からキャプチャー

時速計算はランナーには馴染みがないので、分かりにくいけど、マラソンを3時間なら時速14.1km/hで、4時間なら時速10.5km/h程度です。

したがってMETsは3時間で走りきるスピードなら、だいたい12.5。40kgなら10くらいです。

体重60kgのランナーがフルマラソンを3時間で走った場合は、だいたい

12.5×60×3×1.05=2362.5

2362.5kcal消費されます。

同様に、体重60kgのランナーがフルマラソンを4時間で走った場合は

10×60×4×1.05=2520

2520kcal消費されます。

しかし、2520kcalとなると、コンビニおにぎりを15個分くらいですが、レース中にそんな食べられません。

というより、ランニング中でなくても、4時間で15個食べれる人は、かなりの大食いの方でしょう。

350ml缶ビールは140kcalですから18本。。

コージーコーナーの生クリームシュークリームは212kcalだから12個くらい。。

それぞれ1/3づつの、おにぎり5個、缶ビール6本、生クリームシュークリーム4個なら少し無理すれば食べることできます。

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話が逸れているので戻しますが、人間の身体にはグリコーゲンを蓄えることができるので、レース中にそんなたくさんのカロリー摂取は必要ありません。

だいたいエネルギーにしておよそ1600kcalくらいと言われてます。
カーボローディングをすると、この数値が上がりますが、慣れないことをするとレース前に体重が増えすぎたり、お腹を壊すのでオススメしません。

例えば1600kcal蓄えられるとして、必要カロリーが2520kcalなら、920kcalをレース中に摂取する必要があります。

スタート前に200kcal摂取したとしても720kcal足りません。エナジージェルはだいたい100〜110kcalですから7個となりますが、実際はこんなジェルをとる必要はありません。

5kmごとのエイドでスポーツドリンクを150cc飲めば、1リットル超えますから200kcal以上摂取できます。

私はレース中にミネラルウォーターはほとんど取らずにスポーツドリンクを取るのは、塩分補給などの目的以外にカロリー摂取の意味があります。

これで不足分はだいたい500kcalとなります。

したがって、フルマラソン4時間のランナーなら、アスリチューンポケットエナジー4個、エナゲイン2個がオススメです。

その場合の摂取タイミングは

スタート前にカロリー摂取をしているので、レース中は10キロから補給開始します。そして摂取からエネルギーに変わるまでに20〜30分かかることを考えれば35キロには補給を終わらせたい。

その観点から考えるとポケットエナジー

10km

18km

27km

35km

イミダペプチドやBCAA配合のエナゲインを、

20km

30km

これでいかがでしょう。

体重60kgでサブ3なら2360kcal必要として同様に計算すると、

2360-1600-200-200=360kcalです。

これは、アスリチューン・ポケットエナジー3個と、エナゲイン1個でカバーできます。

先ほどとペースが違うことから、経過時間も変わるので、少し摂取スタート距離を遅くして、完了距離を早まります。

14-15km

20-21km(エナゲイン

24-25km

32-33km

だいたいこんな感じでしょう。

このように必要カロリーは、体重や完走タイムで変わってきますので、フルマラソンならジェル3個で大丈夫とアドバイスされてもそのまま信用しないでください。。

また3個か4個で迷ったなら絶対4個です。少ないより多めが良いです。

話が広がりすぎるので詳しくは書きませんが、人間の身体には大量の体脂肪があります。走りながらこの体脂肪を燃やしやすい燃焼系のランナーはガス欠になりにくいです。また燃焼系体質の方は太りにくいです。

『体脂肪を燃やす 中鎖脂肪酸』で検索すると、日清オイリオの記事がたくさんでます。

テレビCMで見た方も多いでしょう。

実はアスリチューン・ポケットエナジーには中鎖脂肪酸が配合されているのです。以前書いた記事ですがこちらも読んでみてください。

【開発者秘話】エナジーゼリーに油なんてアリ!?

 

また、以前今回の記事のベースになる記事を書いていますので、こちらも合わせてお読みください。

マラソンにおけるサプリメント摂取のタイミング

 

【ドクターランナーのアドバイスを追記】

今回の記事に関して、ドクターランナーの佐藤恵里先生から連絡をいただきました。佐藤先生は 上記リンクのとおり、初100キロの北オホーツクウルトラマラソンで2位に入るなど現在伸びているランナーです。また下記の記事についてアドバイスいただいております。

『喉が乾く前に水を飲め』は危ない 〜運動関連低ナトリウム血症にご注意を〜

ランニング中に”気持ち悪くなる”原因と対策

男性ランナーも貧血にご注意を(ドクターランナーからのアドバイスを追記)

佐藤医師のコメントは以下のとおりです。

『この記事は大事な目安にはなると思います。

個人的な私の考えとしては、体脂肪を使用してエネルギーに変える比率が個人差があるので、必ずしも全てのカロリーを前日や当日に摂取する必要はないと考えています。したがってこの記事のカロリーを摂れば”充分”と思いますし、”もっと少なくても平気”だとも思います。

ハーフ〜フルはLTレベルの運動なので、糖質と脂質どちらも使いますが、その割合は個人差も大きいです。

実業団の方があまりエネルギーを補充しないで最後まで走れるのは、体脂肪を燃焼させる身体のベースができているからだと思います。

しかし、我々市民ランナーは補充が必須ですが、そのカロリー計算は本当に難しいです。その中にあって今回の記事は一つの指標として素晴らしいものと考えます。

今回のカロリーを最大値として、体脂肪燃焼のベースができている人(空腹時にランをすることに慣れている、平気なタイプ)はもっと少なくてもいいというのが私の考えです。

先日のぐんまマラソンでは、エナゲイン2つと、ポケットエナジー1つで走りました。ポケットエナジーをレース中に採ったのは久しぶりでしたが飲みやすくて良かったです。体脂肪燃焼効果のある中鎖脂肪酸が入っているのはすごく良いと思います。次のレースでも使用します。

【アスリチューン・サポートランナーのアドバイスを追記】

板垣選手

マラソン 2時間18分56秒

100キロ 6時間37分05秒

フルを走る時はスペシャルドリンクを置ける時だけジェルを使用するようにしています。速いペースで入るレースが多いので、できる限り身軽にという感じになってしまいます。使用する時は、15km.25km.35kmとこの記事に近い形になっています。 ウルトラではポーチに入れて自分のタイミングで摂取する場合、だいたいの距離や時間を決めつつも、自分の身体と相談しつつ臨機応変に摂取しています。

またハーフではレース中に取る余裕はないので、アップを始める前にエナゲイン、レース後にスピードキュアをとっています。

諏訪通久(整形外科が専門のドクターランナー)

マラソン 2時間29分44秒

100キロ 7時間56分20秒

天候や体調など各ランナーの条件によりますが、ポケットエナジーはサブ2.5で2つ、サブ3で3つ、サブ4で4つが分かりやすいです。 エナゲインはポケットエナジーより1-2つ少なめでいいと思います。 ちなみに私はエナゲインをスタート20分前のみ摂ります。

石川佳彦

マラソン 2時間24分04秒
100キロ 6時間52分45秒

フルマラソンにおけるジェル摂取については、このように数値化すると、ジェル摂取の目安が明確になり、迷いがなくなりますね。ちなみに自分の場合は、マラソンならば20km、27km、34kmでATHLETUNE 黒を摂取しています。感覚的には夕食朝食でハーフまでエネルギーが持つぐらいの食事を取り、エネルギーを使い切ったハーフからジェルに切り替え、エネルギー補給というイメージです。20分は間隔を置きたいので、27km、34kmという形に行き着きました。
したがって、ハーフとマラソンで食事自体は変えないようにしています。
また、100kmは10kmに1回、トータル10個ぐらいは摂取するので、食事はハーフやマラソンの時より少ないかもしれません。
毎回、毎回うまくいくわけではありませんが、ジェル摂取から勝負は始まっている、という意識で取り組んでいます。



 

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