IAU100キロ世界選手権ラップタイムから考察 その1


IAU100キロ世界選手権で日本代表選手が素晴らしい走りをしたことは、何回かに分けてお伝えしました。

(速報)IAU100キロ世界選手権(男子)山内選手優勝 団体女子金メダル!!

IAU100キロ世界選手権女子団体優勝!

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しかし、昨今ウルトラマラソンをするランナーが増えてきたとは言え、100キロ走ったことがないランナーにしてみれば、山内選手の6時間18分がどれだけ凄いのかとか、どのくらいのペースで走れば、そのタイムになるのか全くイメージがつかないと思います。

そもそもタイムは別にしても100キロ走ること自体が凄いことですから。

まず、チャリティー番組でタレントが24時間かけて100キロ走ります。

山内選手はその1/4を少し越える時間で100キロ走ります。

実際、タレントでもフルマラソンを2時間30分で走るランナーはいますから、トレーニングすれば100キロ7時間台で走れるタレントは結構います・・・。

話が完全に逸れるのでやめます。

また、100キロ走ったことがあるランナーなら、タイムだけではなく、どのようなペースで走ったのか?どのような展開だったのか気になるでしょう。

大会ホームページにリザルトが掲載されていたので、そのデータをもとに10キロごとラップなど出してみました。

iau2

男子

2016iau100k

名前・国のあとの数値は平均ペースです。

ちなみにキロ4で走ると6時間40分

キロ5で走ると8時間20分

キロ6で走ると10時間です。

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優勝した山内選手はすべての10キロラップで一度も40分を越えることなく走りきりました。スタートは39分台と比較的ゆっくり(?)入り、38分台、37分台、36分台とビルドアップし、50から60キロがもっとも早く35分台。60キロからも粘り、36分台、38分台、39分台でフィニッシュしました。

途中までは砂田さんの世界記録である6時間13分33秒より速いペースで果敢に攻め、その後も粘って6時間18分台で走ったのは驚きです。

日本人男子で2番目にゴールした外池選手は自己ベストに2分ほど及ばないタイムでしたが、慣れない海外レースで素晴らしい走りをしました。

ラップを見ても、序盤から38分台、39分台でまとめて、きつくなってきた60キロ以降もサブ3ペースで走りきったのです。

レース直後に外池選手から以下のメッセージをいただきました。

『コースが 非常にテクニカルだったので、ベストは出せないかと思ってましたが、惜しかったので残念です。でも今出せるものは出し切りました。今の私には、どんながんばっても6時間20分切るスピードはないので、まずはまたフルの練習です!』
男子団体銀メダル、女子団体金メダルについて

『チームJAPANとしての快挙です。 諸先輩方に胸の張れる結果を残そう、と臨んだのでよかったです。 』
山内選手の走りについて、そして今回の遠征について

『合宿時にトラック練習もしましたが、ストライドの大きいスピードランナーです。ウルトラも同じようなフォームで走られます。 早い段階で突っ込んだのは板垣さんで、その少し後ろでアフリカ勢の様子を伺いながら、いいタイミングで仕掛けた感じですね。直線や折り返しで前の様子が分かったので 追いかける側としてもエキサイティングでした。
また、今回の結果もそうですが、高田さんや板垣くん、同室で1週間過ごした山内くんらの意識や身体のケアなども学ぶところが多く、非常に実りある遠征でした。』

日本人男子3番目にゴールした高田選手は、世界選手権日本代表の常連選手であり、今回メンバーに声をかけて強化合宿を開催したりとチームJAPANの快挙の立役者となりました。

レース展開とすると50キロまではキロ4を切って走り、50キロからは急激に落ちないよう必死に粘っているのがラップタイムをみると伝わってきます。

今回、自己ベストより1時間ほど遅れた板垣選手は早い段階からアフリカ勢と真っ向勝負し、世界記録更新ペースで中盤まで走りました。30キロから40キロで一気に35分台にペースアップし、50キロから一気に失速し60−80キロはキロ6を越えるほど厳しいレースになりましたが、ラスト20キロは立て直しました。諦めることなく最後まで走りきりました。

板垣選手はレース展開についてこう話しています。

『南アフリカの選手が最初から36分〜37分くらいで行っていたと思います。 それを追って30〜40キロを35分台で追いつき、次の10キロを南アフリカと一緒に36分台で走り潰れました。 山内選手は自分を追いかけてそのまま最後まで行った感じです。』

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近年のサロマ湖ウルトラマラソンやIAU100キロ世界選手権の日本人選手トップのタイムはずっと6時間30分後半でした。

6時間30分台では世界と勝負できないと、2015年のサロマ湖ウルトラマラソンで能城選手が6時間30分を切ることを目標に積極的な走りをしリタイアしましたが、今回の板垣選手の走りも世界一になってやろう。自分にはその力はある。行くしかないと南アフリカ選手に追いついたのです。

その板垣選手の走りが、山内選手の快走に繋がり、団体銀メダルに繋がったのでしょう。

今回、山内選手が6時間18分台という驚くべきタイムを出したことで、特に日本代表クラスのウルトラランナーにはこれからの走りに変化がでてくると思います。

砂田さんの6時間13分33秒の世界記録を破るには2時間10分前後の日本トップクラスのランナーが走らねば無理と思っていましたが、今回2時間22分台の山内選手が今回のタイムを出したことで、積極的なレースをする選手が増えてくるでしょう。

ただし、一般のランナーがフルマラソンを走るようなペースで序盤から走れば、まず目標タイムを出すのは困難です。多くのランナーはどのように走って良いか分からず、速すぎたり遅すぎたりして後半失速します。そのため昨年12月から定期的に、一般のランナーがサブ9、サブ10、完走など、それぞれの目標達成に向けて効率よく走るためのウルトラセミナーを開催しています。

ウルトラセミナー  〜チャレンジ富士五湖セミナー

11月に2日開催しましたが、12月27日に同様のセミナーを開催します。別途野辺山ウルトラ対策セミナーも開催しますので参加希望の方ご連絡ください。

IAU100キロ世界選手権ラップタイムから考察 その2

に続く。



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