体重1kg落ちたら3分速くなる!?をVO2maxから考える 後編

体重1kg落ちたら3分速くなる!?をVO2maxから考える 前編

前編から続きます

 

タイトルに中々行き着きませんが、ここまで前置きです。

まず、VO2maxの単位に注目してください。

ml/kg/min

体重1kgあたりの数値であることが分かります。

このことを理解していれば、VO2maxは子どもの時に決まって、それ以降は上がらないと書いている記事を見かけますが、それはおかしいということに気付くと思います。

仮に1分間に3600mlの酸素摂取出来る方が体重60kgならば、VO2maxは60ml/kg/minになります。

3600÷60=60 です。

この方が2kg体重が減り酸素摂取能力が変わらないとしたら、VO2maxは62ml/kg/minになります。

3600÷58≒62.1 です。

変わらないと書いている方は、酸素摂取能力は変わらないと言いたいのだと思います。

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さて、Dr.Cooperが提唱した最大酸素摂取量とマラソンのタイムについては先程リンクで紹介したページを見ると、VO2maxが1違うと概ねタイムが4分08秒変わっています。

上記例だと、VO2maxが2上がっているから予想タイムは8分少し速くなります。

体重は2kg減っているわけなので、1kg減ると4分速くなる計算です。

次に最初のVO2maxが同じ60で体重を変えて計算してみます。

VO2max 60ml/kg/min 体重80kgの場合

酸素摂取量は4800ml/min

体重が2kg落ちて78kg

4800÷78≒61.5ml/kg/min

VO2maxが1.5上がるとタイム的には6分速くなるから、1kgで3分短縮

VO2max 60ml/kg/min 体重40kgの場合

酸素摂取量は2400ml/min

体重が2kg落ちて38kg

2400÷38≒63.2ml/kg/min

VO2maxが3.2上がるとタイム的には13分ほど速くなるから、1kgで6分程度短縮

 

次にVO2maxが50のランナーで計算してみます。

VO2max 50ml/kg/min 体重60kgの場合

酸素摂取量は3000ml/min

体重が2kg落ちて58kg

3000÷58≒51.7ml/kg/min

VO2maxが1.7上がるとタイム的には7分弱速くなるから、1kgで3分少し短縮

VO2max 50ml/kg/min 体重80kgの場合

酸素摂取量は4000ml/min

体重が2kg落ちて78kg

4000÷78≒51.3ml/kg/min

VO2maxが1.3上がるとタイム的には5分程度速くなるから、1kgで3分弱短縮

VO2max 50ml/kg/min 体重40kgの場合

酸素摂取量は2000ml/min

体重が2kg落ちて38kg

2000÷38≒52.6ml/kg/min

VO2maxが2.6上がるとタイム的には10分程度速くなるから、1kgで5分短縮

 

だいたい予想通りの数値になりました。
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フルマラソン4時間少しのランナーをモデルにすると、予想VO2maxは45ml/kg/min。元が体重65kgだったとしたら、1分間の酸素摂取量は2925ml/min。

この方が体重1kg落とすと2925÷64=45.7ml/kg/minと、0.7ml/kg/min向上するので、約3分短縮します。元の体重やタイムにより違いはありますが、酸素摂取量が変わらなければ体重1kg落ちればおよそ3分速くなる計算になります。

だったら5kg落とせば15分縮まるとばかりに、無理なダイエットをしてしまうと、筋力が落ちてしまったり、貧血になったりしてタイムが逆に落ちることになりかねません。

体重落とすのは簡単ではありませんが、ちょっと油断すると一気に増えてしまいます。

5kg落として15分速くなった経験のある方は少ないと思いますが、5kg増やして15分遅くなった経験のある方は結構いると思います。

私は現在60kgですが、55kgになり15分速く走れるイメージは湧きませんが、65kgになったら15分遅くなるイメージは湧きます。

今年52歳の私はまだまだ速くなりたいと思っていますが、無理に体重を減らすつもりはありません。現時点自分ができていないことを少しづつでも出来るようにし、合わせてコンディショニングを整えていきたいと思っています。
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ランニングドクターの諏訪さんからこのようなアドバイスをいただきました。

強調したいのは 、無理な減量は貧血などの体調不良や摂食障害、疲労蓄積からのランニング障害やオーバートレーニング症候群などに直結しますので、少しづつ時間をかけながら食事や練習強度を調整する必要があります。

1kg痩せると3分速くなるというのは比較的体重の重い男性で、かつ筋量が維持されるという前提があり、みんなが一様に鵜呑みにするのは危ないことです。

 

こちらは昨年アドバイスをいただいて作成した記事ですが、無理な減量と同じく、無理な負荷をかけると著しく故障リスクが上昇します。しばらく走れないような体調不良や故障を繰り返すと走ることが嫌になります。

実業団選手などトップ選手は故障するギリギリの練習をしないと勝てないと言われていますが、少なくとも市民ランナーは体調不良や故障には少し臆病なくらいがちょうど良いと私は思っています。

初心者の筋肉は“壊れやすく、治りにくい”〜下り坂は激しい筋肉破壊をともないます〜

*数値や計算などおかしな点があれば気づいた時点で修正していきます。



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