信越五岳トレイルランニングレース〜完走対策その2〜

トレイルレース

2015年9月22-23日に開催される信越五岳トレイルランニングレースは、2012年、2013年と完走しました。タイムはたいしたことはないのですが、レース前にいろいろ調べレース計画を立てたことから上手に走れました。

上位入賞を目指す方の参考にはならないと思いますが、完走を目指す方には参考になると思います。


*この記事は過去に書いたブログを利用し、再編集いたしました。当時の原文を見たい方は、 ブログカテゴリー:信越五岳トレイルランニングレース をご参照ください。複数の記事がございます。

また大会ホームページは こちら です。

大会ホームページから地図等を引用させていただきました。


信越五岳トレイルランニングレース〜完走対策その1〜に戻る

スポンサーリンク

知っておくと役に立つこと

トレイルレース

・このコースは走れるトレイルです。

・エイド(水のみ含む)は10箇所あるので、次のエイドまで必要な水を計算して持った方が楽に走れる。しかし戦略的に少々重くてもエイドの回数減らすと言うなら別です。

・序盤のだらだら下りは気持ちよく走れるけど、ここで気持ちよく走ったら終盤脚が終わる。

・第2エイドまではアップです。そして第3エイドまでも抑えて第3エイドからがレースと思って走ったら良いです。

・第5エイドが実質半分と思ってください。第5エイドで相当疲れている状態にはしないでください。

・長いだらだら上りやだらだら下りが多いので、レースまでにロードでいいからだらだら上りや下りを長時間走る練習をした方が良いです。

・ドロップバックポイントでザッグを丸ごと変えるのも良いと思います。理由は汗びっしょりになるし、前持って中身を入れて置けば忘れ物も防げるしタイムロスも小さくなります。詰め替えようとすると忘れ物をする危険性があります。

・夜間は10℃を下回るから薄いウイントブレーカーは必要です。制限時間一杯かかりそうなランナーは下もあった方が安全です。

・このコースはランシューで走るランナーも結構います。しかしその場合、土でもグリップするようなシューズが良いと思います。また下りは無理しないでください。心配であれば、ドロップバックにトレランシューズを置いておくのもアリだと思います。

・エイドがしっかりしているので小さめのザックで良いと思います。中にはウエストポーチも持たないランナーもいます。しかし完走ギリギリのランナーはドロップバックポイント前に暗くなるのでライトやウィンドブレーカーなど必要なモノは持参ください。万が一の時に自分の身を守るための装備は自分のための必携品です。

・このコースはテクニカルな下りはほとんどないのでトレイルの経験が少なくても、長い距離を一定のペースで走ることが出来るウルトラマラソンランナーに向いてます。100キロを8時間台で走れるなら14〜15時間くらいのタイムを狙って良いと思います。

スポンサーリンク

2014年に初めて走り完走した友人に事前にアドバイスしたこと

トレイルレース

前年初めて走る友人から相談を受け伝えた内容を参考までにお伝えします。

抜粋です。

レースまであと少しだけど今大事なのは鍛えることではなくて整えることです。あとレースイメージをしっかり持ちましょう。私のサロマベストは8時間53分、信越五岳は17時間19分です。1.75倍です。◯◯さんのサロマのタイムの1.75倍は22時間以内ですよね。私のサロマはガチだけど信越五岳は楽しんで走ってこのタイムです。数字は数字でしかないけど何もわからない時には参考になります。頑張ってください。あとレースシュミレーション出来たら送ってください。

信越五岳楽しんでくださいね。110キロレースと考えないで、9つのショートトレイルレースと思って一つ一つクリアしていけばゴールですよ。8Aからは長く、傾斜はキツく、また大半の方は夜間になるので、そこまでに余力を残しておかないと辛いレースになります。感覚的には5Aは67キロくらいですがそこがマラソンのハーフ地点、8Aがマラソンの30キロ地点くらいの感覚のペース配分が良いと思います。頑張ってください。

1A手前の下りは走りやすいから、無理して抑えることはないけど飛ばさないけど坂だからスピード出たくらいで良いです。ただ1A過ぎて登ったあとの下りは傾斜がキツイからゆっくり降りてください。ダメージ蓄積しますから。あとはダラダラ上りをどれだけ走れるかでタイムは変わってきます。頑張ってください。

前にボトルが入れられるザックならハイドレは使わずにボトル2個がいいです。片方はチューブ付、片方はチューブなし。なぜならチューブ付は噛まないと水が出ないから身体にかける時に大変です。エイドで水を補給する時もハイドレより明らかに時間が短縮できるし残量確認もしやすいです。また片方はスポーツドリンクではなく水がいいです。エイドで補充するときは次のエイドまでどれだけ必要かを考えて量を決めましょう。少し余計にあれば安心だけど多過ぎると重たいです。心配ならザッグに200ccくらい入れておけばいい。

あと順位争いをしてる人は難しいだろうけど、夜になり真っ暗な山を走る時に前後がいなくなったタイミングで、ライトを消して一分くらい闇に包まれるのも楽しいですよ。いろんな音が聞こえるし、いろんな動物の気配も感じる。自然と一体化した感じがします。もちろん足場の安全な場所でね。スゴく贅沢な時間だと思います。


そして、実際のコース図と高低図を見ながらいろいろ説明しました。


この区間は飛ばしては行けないとか、地図にないエイドの場所やエイドで補給する水の量の目安とか、ペース配分の目安とか、エイド滞在時間を減らす方法とか。行ったことはなくても得た情報をできるだけ膨らましてコースをイメージしそこを走っている自分をイメージしてもらった。そして自分で各区間のラップ目安を考えてもらいました。

トレイルレース

そして友人はラップ目安を手書きで作りました。これを折ってジップロックに入れておけばレース中走りながらでも確認できます。

私はこんな風に作っています。

トレイルレース

110キロトレイルなんて言うと思考が追いつかないかもしれないけど、全9区間を一つ一つクリアしていくだけです。

きっと完走してくれると信じてます。また非日常を楽しんで欲しい。

彼女もレースでアスリチューンを使いますが、レース前に味見してみてくださいと伝えました。

スポンサーリンク

今年走られる方への区間タイム設定のアドバイス

初めて走る方は、どのくらいの区間タイムで走れば良いのか分からないと思います。

そこで、上記に掲載した私の2012年、もしくは2013年の実際の区間タイム、もしくはこのくらいで走れそうだと書いたタイムを参考にして、その比率で、自分が走りたいタイムで計算しなおせばある程度の目安になります。

と言うのも、ガス欠等で失速した区間はないので、特定の区間が異常に遅くなっていないからです。設定タイムを作ったら、そのタイムで行けるかどうか検証してみてください。無理そうなら修正ください。大事なのは自分で考えた設定タイムをベースにして走り、レース後に実際のタイムと比較すれば来年以降の目安になります。

補給食について

一般に必要カロリーは【体重×10×時間】と言われています。

58キロの私が17時間でゴールするなら、9860Kcalとほぼ10000Kcalです。

体内に2000Kcalは貯めれると言われてますが、残り8000Kcalを1個100Kcalのジェルだけでとるなら80個。

重たいです。

そうなるとエイドでしっかり補給することを前提に組み立てないととてもじゃないけど走れません。エイドは8箇所+αですから各エイドで500Kcalとれれば4000Kcalです。

各エイドで500Kcal取るためには結構がっつり食べる必要がります。

そうなると残りは4000Kcal

スタート時とドロップバッグ地点でゼリー飲料をとれば400Kcal。残り3600Kcal。

走りながら飲む飲料からもカロリーはとれる。水とスポーツドリンクを併用しますが、スポーツドリンクだけでも4リットルは飲むと思う。ざっくり1リットルにつき250Kcalとれば1000Kcal。残り2600Kcal

こんな時にカロリーを押し上げてくれるのが菓子パン等です。

スタート時にザックに菓子パンを一個入れとき、ドロップバッグにも一個入れとき途中で食べれば600Kcal以上にはなります。小さなあんパンを潰して持てば嵩張らないから重宝します。

そうすると残りは2000Kcalです。

100kcalのジェルなら20個です。

私が今年走るなら、アスリチューン・ポケットエナジーと、アスリチューン・エナゲインを使います。

スタート時にアスリチューン・ポケットエナジー を7個、アスリチューン・エナゲインを4個持ちます。そして1時間にどちらかを1個を必ず採り、またキツイと感じた時には時間に関係なく採ります。

そしてドロップバック地点でアスリチューン・ポケットエナジーを6個、アスリチューン・エナゲインを3個補充します。

アスリチューンは飲みやすいので、胃への負担感は少ないので接触的に摂取してみてください。これで1600kcalくらい摂取できます。

計算上400kcal足りませんが、それはチョコとか持ちましょう。

普段は体重が増えないように高カロリーのモノは避けますが、ウルトラマラソンやウルトラトレイルでは逆です。コンビニ等でカロリーが高くて、食べたいものを見つけましょう。

また、エイドでしっかり食べないと絶対に足りません。あとカロリーの高い果汁飲料をエイドでとりましょう。しかしエイドでしっかり食べると言っても腰を落ち着けたらタイムロスでしかありません。私は昨年は5A以外は3分くらいでエイドを出ています。走りながら食べれなければ、歩きながら食べましょう。10分早歩きをすれば1キロ進みます。エイドで10分座って食べたら1mも進みません。8箇所のエイドで同じことをしたら8キロ差がつきます。大きいですよね。

上記は参考で、目標タイムも、体重も違うので、必要カロリーは個人差があります。また体内にある脂肪を燃焼することができる方ならこんなに必要ないでしょう。

走られる方頑張って下さい!!

これからレースまでの短い期間で走力は上がりません。しっかり整えて下さい。また、初めてであってもコースをイメージしてレース計画を綿密に立てれば立てるだけ良いレースができます。

走ったことのないコースで綿密な計画を立てても、実際はそんな計画通り走れるはずはありません。でも良いのです、それが経験になります。自分は高低図や地図をみてこの区間はこれくらいで行けると思ったけど、ダメだったでも良いのです。

また110kmは長いですが、9つのショートレースと思って、1レースづつクリアして行って下さい。

ふかふかの極上トレイルを楽しんできてください。