ハセツネ区間タイム設定 その2

トレイルレース

10月31日から11月1日にかけて開催される、日本山岳耐久レース(通称 ハセツネ)に、久々にエントリーしました。

9月末にスパルタスロンを走るので、身体がどのようになっているのか想像つかないのですが、楽しみにしています。

まずは未知の距離を走るスパルタスロンの対策を立てるので、後回しになりますが、ハセツネに関しても徐々にレース対策を考えていきます。

大会ホームページは こちら です。


ハセツネ区間タイム設定 その1 に続き、前年の完走タイムをベースにしていろいろ分析をしてみます。

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第1関門通過タイム別 フィニッシュタイム分布を調べた

トレイルレース

ハセツネ区間タイム設定 その1 でハセツネの区間タイムは、7時間台で走る上位選手も制限時間24時間ギリギリで走る選手も、フィニッシュタイムに占める区間タイムの比率はほぼ3:3:4になっていることを検証しました。

この、3:3:4はハセツネを走るランナーの大半は耳にしたことがあり、レースプランニングの参考にしているいわば定説です。

したがって10時間で走りたい方は、3時間で第1関門を通過しようとし、12時間で走りたい方は3時間36分を目安に走ります。

そこで、第1関門の通過タイムを18分ごとに区分して、実際のフィニッシュタイムの分布を調べてみました。

なぜ、そのようなことを調べたかについては、別途理由を書きます。

算出は面倒ですが、その1で作ったデータベースがあるので力技です。

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分布図はこんな感じです。

縦列が第1関門の通過タイムで、横列がフィニッシュタイムです。

字が小さく見にくいでしょうが、水色のセルが設定通りで走れたであろうランナーです。そして、薄緑が設定より少し速いランナーで、薄い茶色は設定より少し遅いランナーです。

トレイルレース

見にくいので表を分割しました。

まずは15時間以内完走者のグラフです。

トレイルレース

一番上の行は、8時間以内完走を目指して、第一関門を2時間24分以内で通過したランナーのフィニッシュタイムです。

途中リタイアのランナーももちろんいますが、ゴールしたランナーの56.3%は8時間以内でゴールしました。逆に8時間以内でゴールするためには第1関門を2時間24分以内で通過しないと難しいようです。

私が目標にしている11時間以内完走をするために、その30%で第1関門を通過した場合のタイムは3時間18分です。

そして、このタイム(3時間〜3時間18分)で通過したランナーは104人ですが、10時間〜10時間59分59秒で走ったランナーは50人で約半分です。そして10時間を切ったランナーも14人います。

逆に11時間を切れなかったランナーは合計40人いますが、その40人のうち31人は12時間以内にゴールしています。設定タイムより1時間以上遅いいわゆる潰れたランナーの比率は少ないです。(リタイア者は含んでいません。)

同様にフィニッシュタイムが15時間を超えた方の表です。

トレイルレース

15時間以内のタイムと比べるとばらつきが大きくなってきますが、やはり設定通りで走ったランナーが多いです。

ここまでは、第一関門通過タイムによりセグメントし、フィニッシュタイムがどうなったかをお伝えしましたが、視点を変えて、自分が走りたいタイムを上段から選んで、そのタイムでフィニッシュするには、実際はどのくらいで第1関門を通過しなけらばならないか見てください。

例えば12時間以内でゴールしたランナーの第一関門通過タイムは、3時間18分から3時間36分が半数以上となっています。また3時間から3時間54分にまで広げると90%以上になります。

ということは、その中間値である3時間27分程度を目標に走れば良いのでしょう。

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まとめると

上記表をこんな風にしてみました。

トレイルレース

目標タイムの30%で第一関門を通過すれば、56.8%のランナーがその目標タイムで走れましたし、目標タイム+1時間では79.9%が走っています。

もちろん完走率84.9%(男女合計)ということで、15.1%の方がリタイアしていますが、その数値は含まれていません。

もちろん、実力以上のタイムを狙って序盤突っ込んで潰れたランナーも少なからずいますが、後半ビルドアップを狙ってゆっくり目に入るのはハセツネでは難しいということでしょう。

その理由として、序盤遅すぎると渋滞に巻き込まれたり、シングルトラックで自分より遅いランナーを抜いていかねばならないからです。

また、トレイルレースを走って感じるのは、ダラダラ登りで、周りが走っていると自分も走るけど、周りが歩っているとつい自分も歩くなんてことあります。

したがって、自分が本来走るべき位置より後ろで走ると、その遅いペースに馴染んでしますのです。

絶対に達成したい目標があるのなら、キツくてもそのタイムを目標にして走るランナーが多い位置を確保するのが一番の攻略法でしょう。


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