【60〜70キロ】
前を走るランナーとの差が一気に詰まってくる。別に頑張っているわけではないのに勝手にペースが上がる感じです。この辺りで前半一緒に走り先に行った女性ランナーを抜きました。
この10キロは52分台に戻したけど、70キロ通過は6時間26分台と現実的にサブ9は難しくなった。30キロを2時間34分は、ほぼキロ5ですから、この10キロのペースよりも上げなければならないからです。
ただ、この区間で10人以上先行するランナーを抜くことが出来ました。サブ9が出来ないのであれば、順位を上げることをモチベーションに、レース前に考えていた50位以内と年代別で上位に入れるよう頑張ることにしました。
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【70〜80キロ】
このコースは中盤に4つの峠を越えますが、70キロ過ぎにこのような小さな峠があります。
レース前は前4つと較べれば小さいから、たいしたことはないと思ってましたが、長い下りを走ってからの登りなので実際の傾斜以上にキツく感じました。
まず2キロほどで登ると下りになりますが、70-75キロは給水込みで31’31でしたかかりました。少し記憶が曖昧になってきたけど、この頃はラスト30キロを6’00/kmペースで走ればサブ9.5で行けると考えていたような気がします。
そんな気持ちだから、峠が終わってからの75-80キロ区間も30’58かかったのです。
もちろんサブ9.5という区切りのタイムは大事ですが、6’00/kmペースで間に合うなんて思った瞬間に、そのペースでも走れなくなるものです。
また、この辺りから前方からキツイ向い風を受け続けることになりました。
【80〜90キロ】
80-85キロは前区間同様強い向い風に負けないように身体を風に預けるように走りました。また帽子が飛ばされないように顎を引き走っていました。スタートから7時間以上雨に降られ、全身ずぶ濡れの中を走ってきましたが、特に身体が冷えるとか寒いとかは感じませんでした。スタート時に身につけていたビニール袋は40キロか50キロ辺りのエイドで捨てました。
脚はまだ終わってないけど、風があるから中々ペースは上がらない。正確な順位は分からないけど、このままでは50位には入れない。また年代別順位は分からないから、前のランナーを一人一人抜いていくしかない。80-85キロも30’43と6’00/kmが保てませんでした。
このままで行くとサブ9.5ギリギリ。
85キロからは海岸線を走るのだから風が強いのは仕方がない。その中でもペースアップしようと何度か上げてみるも保てない。そんな時に建物のガラスに映った自分のフォームをみた。よく確認できなかったので、ショーウィンドウを見つけてチェックした。
風に負けないように身体を倒していたが、背中が丸まり、腰も少し落ちていたので、60キロからの下りで意識したようにもう一度、腰をしっかりいれた。
その瞬間走りが軽くなった。
そして、これからの10数キロはタイムも大事だけど、それ以上に綺麗なフォームで走ることを決めました。そしてランナーに抜かれないことも決めました。
ランナーの背中が近づいてくると、追いつき抜いた。抜いたランナーが背後にくらいついてきたら引き離しにかかった。
いつもなら一緒に走ってペースを保ったりするが、年代別で上位に入れるかもしれない。野辺山ウルトラ71キロはラスト数100mで抜かれて、総合6位入賞を逃すという悔しい思いをした。
年代別順位は全く分からないので、入賞が近いのか、全く圏外なのかも分からない。でも最後に抜かれて入賞逃したら絶対に悔しいから、この時は誰にも抜かれないようにした。
そんな走りをしたら、85-90キロは、27’22とペースは上がった。
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【90〜100キロ】
ラスト10キロだったか、もう少し前だったか、抜いたランナーが粘ってついてきた。一定の間隔以上には開かずカーブで後ろを見ると視界に入っている。自分がペースダウンをしなければ、すぐに追いつかれる距離ではないが、私が落ちればすぐに詰められる。本来後ろなんて気にする順位ではないのに、姿が見えぬ同年代達との争いに神経を使った。全く関係ないかもしれないのに。。
距離は曖昧だが、かなり小さく見えていた3人のランナーが信号に捕まり、30mまで詰めることができた。私は止まらずにそのまま通過し、私の後方にいたランナーが渡る前に赤に変わった。
そこからは前だけを追いかけた。3人のうちの1人は速く差はジワジワと開いてきたが、前の二人との差は開かないし詰まらない。さすがにこの辺りのランナーになると簡単には抜かせてくれない。
90-95キロは向い風を受け続けたが、28’41であった。
しかし、ラスト10キロになってから1キロ1キロが凄く長く感じた。ラスト5キロになっても、たった5キロと思えない。さすがに苦しくなってきたけど、あと少し我慢すればフィニッシュゲートは近づいてくる。
ラスト4キロくらいから何人か抜いて、抜いたら抜き返されないように一気に引き離した。もしかしたら同じ年代かもしれないから。
ラスト5キロは28’21と少し上がって、フィニッシュゲートを駆け抜けました。途中から誰にも抜かれずにフィニッシュ出来ました。
9時間23分28秒
チャレンジ富士五湖、サロマ湖ウルトラと、今回のえちごくびき野、ほぼ同じタイムで今年の100キロは終わりました。
エイドでの固形物は少し食べただけですが、アスリチューンを飲むことで、最後までガス欠にならずに走りきれました。
フィニッシュするとすぐにメダルをかけてくれて、女子中学生3人がイスまで誘導してくれました。計測チップを外してくれて、ドリンクや豚汁を取りに行ってくれた。そして違う生徒が私のゼッケンを持って記録証を受け取りに行ってくれた。さらに少し離れた場所にドロップバッグを取りに行ってくれた。
ホント至れり尽くせりです。
途中のエイドや沿道の応援も素晴らしく、また走りたくなりました。
生徒が持って来てくれた記録証を見ると、男子総合48位と感覚通りでした。
年代別順位は9位。
年代別表彰は3位までなのでカスリもしませんでしたが、後ろのランナーに抜かれないように走ったから終盤もペースダウンしないで走れたのです。
今回のタイムは、自己ベストでもなんでもないけど、私自身満足です。課題も見えてきたし、レース中に二回もフォームを立て直すことができました。序盤から苦しいレースになったけど大きく落ち込むことなく最後まで走れた。
ウルトラプロジェクトメンバーのフィニッシュ語の充実感に満たされている笑顔も見ることができました。
いったん4話に及ぶ振り返りはこれで終わります。
使ったアイテムの感想については別に書きます。
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