ランニング中の足攣り対策②

ランニング中の足攣り対策①より

足攣りを繰り返す方は、レース中の対策はしっかりしたとしても、スタート前の足攣りリスクを下げない限りは足攣り克服は難しいと思います。

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事故は発生後に被害を抑えることも大事ですが、リスクマネジメントの観点からは事故が起こらないように様々な準備や対策を立てることの方が大事です。

では具体的にどうすれば良いか?

脚が攣りやすいと認識している方は、レース前に攣る原因を徹底的に排除することです。

上記例なら7割水が溜まったところからスタートするところを、コップの水を少しでも抜けば攣りにくくなります。

地面を蹴るような走り方をしている人は、ふくらはぎに負担がかかり攣りやすいから、大きな筋肉であるお尻とハムストリングス(太ももの裏)を意識して走ったら良いと言われても、すぐにフォームを変えることは出来ません。もちろん時間はかかってもその努力はするべきです。

短期的視点からの対策(予防)を箇条書きにすると

・レース前は練習量を落として、疲労をしっかり抜いておく。

・足攣りはふくらはぎが大半ですから、ゲイターやテーピングを練習時から試しておく。

(諏訪医師のアドバイス)

ゲイターとテーピングについては、好みが分かれますが、私はゲイターをオススメします。その理由は着圧効果が高いことと秋冬レースでの保温です。関節付近のテーピングは汗や水で剥がれやすいので注意が必要です。

諏訪医師はゲイターを薦めていますが、私も普段はゲイターを着用してます。ただし、ふくらはぎの張りが強いなどリスクが高いと感じる時は、テーピングを貼った上からゲイターを着用してます。諏訪医師が話すとおり、テーピングは濡れると剥がれやすく肝心な時に効かないなんてことを経験していますが、テーピングを貼った上からゲイターを履くことで剥がれ防止とともに保温効果もあります。

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(画像は、アールエル契約ランナーの吉田香織選手が着用するレーシングゲイターTRG-800です。)

吉田香織選手らトップアスリートの他、私も含めてウルトラプロジェクトメンバーなど市民ランナーの多くが愛用しているアールエエルレーシングゲイターに関してはアールエル公式ページをご参照ください。

・無理のない設定ペースを事前に考えておく。

→無理なペースで走れば走るだけ足攣りリスクは高まります。

・暑さや寒さ、強い日差しなどは足攣りの大きな原因ですから、それらに対処したウェアやアイテムを準備しておく。

・万が一に備えて攣り防止の薬を用意しておく。

・自分にあったシューズやソックスを正しく履くことも大事です。きつ過ぎたり緩過ぎたりしたら、ふくらはぎを使う走りなどになり、負担が増します。

足攣りに限らないことですが、レース中に想定されるリスクを洗い出して対策を立てることは大事なことです。

リスクなんていうとピンとこないかもしれないので、ストレスと置き換えても良いです。

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そのようにレース前に対策を立てた上で、今までレース中に気をつけていることをしたら攣りにくいと思います。

・レース中に塩分タブレットなどをとるのも良いのですが、合わせて、エイドでスポーツドリンクを取るのも足攣りのリスクを減らします。

(諏訪医師のアドバイス)

水分+電解質をしっかり補給しましょう。脳からの電気信号を伝えるには、体内で電解質と水分のバランスがとれていなければなりません。これを乱す要因が、発汗です。汗には水分だけでなく、電解質(ナトリウムやカリウムなど)も含まれているため、水だけ摂っていると、このバランスが崩れ(体内で水分の比率が通常よりも高くなる)てしまいます。多くのスポーツドリンクには、糖質だけでなく電解質も含まれています。レース前、そしてレース中も、なるべくスポーツドリンクを摂るようにしましょう。

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・また補給に関しては諏訪医師も私もアスリチューンを使用しています。

エナジージェルのポケットエナジーには、マグネシウムが1個につき25mg配合されながらも飲みやすい製品となっています。ナトリウムなどのミネラルはスポーツドリンクや塩分タブレットなどから摂取できますが、マグネシウムの配合量は微量です。

一番売れている経口補水液で100mlに入っているマグネシウムは2.4mgで、普通のスポーツドリンクは100ml中0.6mgです。エイドステーションでは経口補水液はなく、スポーツドリンクですから1回のエイドで100ml飲んだとしても摂取できるマグネシウムは0.6mgですから、10杯飲んでも6mgとポケットエナジーの1/4程度です。塩分タブレットは様々な製品が出ていますが、マグネシウム(Mg)の配合量を見てください。だいたい1個で0.4mg程度のものが多いです。

・レース中にジグザグに走ったり、ペースを上げ下げしないのも負担を減らします。

・攣る気配を感じたら攣る前にペースを落とし、その気配が消えるまでペースをあげないことも大事です。その判断ミスが大きなタイムロスとなります。

(諏訪医師のアドバイス)

足が攣る前触れ(ピクピクとした痙攣)を感じたら、まずはスピードを落としましょう。そして、かかとから着地するように意識しながらゆっくり走ると、少しずつ痙攣が治まることもあります。治まったら、様子を見ながら少しずつスピードを上げて、元のペースまで戻していきます。そして早め早めの補給も大事です。

万が一攣ってしまったら、歩くのも大変になり大きなタイムロスになりますから、攣らないように諏訪さんも薬を携行してます。

(諏訪医師のアドバイス)

個人差はありますが、芍薬甘草湯は速攻性があると言われています。トラブルシューティングという意味での精神的安心感も大きいと思います。また大事なのは攣ってから飲むのではなく、筋肉がピクピクしたり、疲労とは明らかに異なる違和感など足攣りの前兆が出始めた時。完全に足がつってしまう前に摂るようにしましょう。

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最後になりますが、暑い時期は補給などを含めて比較的準備をしているランナーは多いですが、秋冬のレースで注意して欲しいことを諏訪医師はこう話しています。

気温が低い場合でも発汗は多く、筋肉が十分に温まっていない状態で負荷がかかると足攣りリスクが上がります。入念なウォーミングアップ(動的ストレッチ)が大切です。

10年前の私がこの話を知っていたら、私の初マラソンはどのような結果になっただろう。ただ言えることは、足攣り状態で、未知の世界である21キロ以降に踏み出すにあたり、収容バスを横目に決して諦めないと先に進んだ経験が、今の私に繋がっているということです。

失敗して様々なことを掴みました。

失敗して良かった。



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