DUVサイト ウルトラマラソン統計によると、神宮外苑24時間チャレンジ前の2016年24時間走世界ランキング男子トップ10は以下の通りでした。
1 261.843 km Lawson, Dan Alan GBR
2 260.491 km Sorokin, Aleksandr LTU
3 258.661 km Velicka, Ondrej CZE
4 258.110 km Stewart, James GBR
5 257.953 km T Loveday, Barry AUS
6 257.296 km Ruel, Stephane FRA
7 255.250 km Rudolf, Tamas HUN
8 253.631 km Lattarico, Piero FRA
9 252.364 km Ruiz, Patrick FRA
10 251.599 km Thoms, Stefan Stu GER
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そして、神宮外苑24時間チャレンジ優勝の石川佳彦選手(アスリチューンサポートランナー)が263.127km走り2016年世界ランキング1位となりました。
今回のレースについて石川選手からメッセージをいただきました。
レース展開
『初の24時間走の結果は263km。
自分が一番驚く結果でした。
250kmを越えれば4位以内に入れると考えていました。
そのためには神宮外苑1周を7分30秒、1km5分40秒で190周走る事が必要。
自分のイメージでは24時間走るというよりも時間の事は考えず、神宮外苑を190周走るレースなんだと頭に叩き込んでレースに挑みました。
事前の調整でトラック250周を違和感なく走れたので、足さえ痛くならなければ何とかなりそうではありました。最初から最後までイーブンペースだったので、ラスト2時間以外は終始余裕を持って刻めました。前半、他の選手がいくら自分の前を走っていようが全く気になりませんでしたし、逆に時間を追うごとに順位が上がっていっても舞い上がる事はありませんでした。他の選手が抜いていく間際にペースのわりに呼吸が乱れているのが印象的でした。やはり24時間走でもペースに対しての余裕度が必要なんだと、走っていて感じた瞬間でした。
1km5分で走る必要はない、5分半~6分でいい、という体と心の余裕が今回の263kmで走れた一番の要因だったような気がします。さすがにラスト2時間は260km越えたいという欲が出てきて疲れが一気に出ましたが、ギリギリ達成できて一安心しています。』
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24時間走でもペースに対しての余裕度
上記で石川選手がコメントした24時間走でもペースに対しての余裕度は私も凄く大事だと感じています。100キロのタイムを上げるにはフルマラソンのタイムを伸ばすことが大事であることは、大半の方が実感していると思いますが、同様に24時間走も100キロのタイムに連動しています。
もちろんフルマラソン速いランナーが100キロで結果を出すことが出来ないのと同様に、100キロ速いランナーが24時間走で結果を出せないケースも多々あります。
1920÷100キロタイム(H)=24時間走距離 〜100キロタイムから24時間走の距離を探る⑥〜
上記記事で、24時間走の限界距離は、男性は1920÷100キロタイム(H) 女性は2040÷100キロタイム(H)であると書きました。この距離は走れる訳ではなく、一部の例外を除いてこの距離が限界だという数値です。
もちろん計算式を見ていただければ分かりますが、100キロのタイムを伸ばせば限界距離は伸びます。
いわゆる 伸びしろ です。
また、この100キロタイムは自己ベストではなく、レース当日にサロマ湖など比較的フラットなコースを走ればどのくらいで走れるかのタイムです。
石川さんは100キロ7時間前後で走れるスピードがありますから 1920÷7≒274キロ の潜在能力を持っています。そしてそのチカラを発揮するために、神宮外苑より単調な400mトラックを250周する100000mや土日のセットロング走などで長時間動く練習をしました。
その走力と練習をした自信から24時間安定して走っていました。私を抜いていくときの、ユッタリ度は別次元でした。
石川選手はこの点につきこう話しました。
『余裕がなければ24時間走れませんから、いかに準備段階でペースに対しての余裕度を作れるかが大事なんだなと。
1km5分ペースだと余裕がないので、まだまだスピード強化が必要なのでは?と感じました。
逆に自分よりフルが速い選手、100kmが速い選手が24時間走れば、どうなるのか益々興味が湧きました。
また、個人差で微妙なプラスマイナスあるかもしれませんが、上記数値はほぼ正確な計算式だと思います。次は270km越えたいと思います。』
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レース中の補給
『サポートいただいたアスリチューンは24時間で30個以上消費しました。途中、パンなども食べましたが、あくまで気分転換程度の感覚でエネルギーのメインはアスリチューンに頼りました。
30~40分に1回、赤(エナゲイン)と黒(ポケットエナジー)を交互にとりました。
赤は寒くなる夜中でも体を温めてくれ、黒は筋肉の痙攣防止に役立ちました。
何より最後まで飽きることなく飲み続けられる事ができる素晴らしいジェルだと改めて感じました。
世界選手権でも使わせていただきます。
今回の結果に満足せず、もっともっと自分を上げていけるように鍛練を続けます。
ありがとうございました。』