神宮外苑24時間チャレンジ その2 〜トラブル対応と自分との心理戦〜からつづく
股ずれが悪化する前に対処し、12時間で113キロ。身体は元気でしたし、上位選手にも余裕を持ってついて行ける感じがしたので、後半12時間はかなりいけると思いました。
その頃の動画をカットした画像です。
意識したのは接地を胴体の真下で着くだけです。序盤は左右差なども意識しましたが、この頃はこれだけ。
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私はここ数年間の月間走行距離は平均すると200キロ前後です。上位選手には600〜800キロ当たり前、中には1000キロ走るランナーもいる世界では、あまりにも少ない走行距離です。
練習で一番長く走ったのは夏にウルトラプロジェクトの練習で、千駄ヶ谷〜稲村ガ崎ナイトランや、神宮外苑で夜間走をしたのが最後です。10月のえちごくびき野100キロがポイント練習のようなものですから、100キロを越えると余裕はなくなってきますし、脚は動かなくなってきます。そのような私が走り続けるには効率よく推進力を使うしかありません。
今の自分に出来ることをする。
出来なかったことを悔やんだり、トラブルを嘆くのではなく、今、その瞬間に出来ることをするしかありません。
そんな私に新たなトラブルが発生しました。
たぶんこの動画からたいして時間はたっていません。
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右足指先に、ジュワーという感触が感じたその後、激痛が身体を走りました。
止まって確認すると、どうやら小指辺りの血豆が潰れたようです。
血豆が育っているのを全く認識していなかったのですから、珍しくかなり集中していたのでしょう。
そのまま走ったらかなり痛い。そんな根性ない私が12時間も痛みを我慢して走れるわけがない。仕方がないから歩きましたが歩くと痛みが増してくる。。
痛みを我慢して走ればフォームが崩れ故障に直結するし、そもそも故障するまで我慢できるわけもない。
どうするか考えました。
原因はすぐ浮かびました。足が浮腫んだことで、キツいシューズを履いてる状態になったのです。
そして血豆が潰れた辺りの保護が出来れば痛みが消えるかもしれないと対策を考えました。
痛みが消えるか分からないけど、まずやってみようと荷物置き場に入りました。
歩きながら持っているアイテムを思い出しながら手順は考えました。
傷口に直接テーピングを貼るのは良くないと考えたら、大きなバンドエイドを持ってきたことを思い出し中指あたりから小指を包み込むようにバンドエイドを貼ってからテーピングで固定。
その状態だとアールエル五本指メリノウールは履けないが、帰りに履いて帰ろうと持参したアールエルラウンドメリノウールがあることも歩きながら考えていました。
このタイプから、このタイプにチェンジです。
実際にしてみたら中々良い感じにソックスに収まりました。シューズを履いてない状態なら痛みはほぼない。
しかし、シューズを履いたらどうか・・・。
キャタピランをかなり緩めて履いたら、やはり痛い。
そこで、咄嗟にとった行動は、念のために持参した昨年の神宮も走ったアディゼロジャパンブースト2への履き替えです。それまではアディゼロボストンブーストですから、かえって狭いと思う方もいるでしょうが、テーピングをカットするために持参したハサミでシューズのあたる部分を切りました。
もう十分履いたシューズだから惜しくありません。
こんな感じにザックリ切ったら当たらなくなりました。
前回もアップした画像をみたらよく分かります。
6-7-6-5-6-6 36周(累計121周)160.3km
そして走り出すと痛みはだいぶ収まり、ペースアップできたので、12-13時間はタイムロスはありながらも6周できました。
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うまくトラブルを対処できたことでテンションも上がり調子は上がりましたが、13時間でガーミン920xtjの電源がなくなりそうになり、止む無く時計機能にしました。
今回、ペースや距離などの情報は要らないので、GPSオフにしていましたが、オフにはなっていませんでした。GPSオフでもかなり正確なペースが取れているのは、トンネル内でも腕の振りなどで予測する機能のおかげきと思っていましたが、そもそもオフになっていなかったのです。
時計機能にしてからは、一周8分を目安に走り、13-14時間は7周しました。
14時間経過は夜中の1時です。あと10時間と思うとまだまだフィニッシュは途方も無く先だと思え精神的に辛くなってきました。
辛いと思うと、睡魔が襲ってきました。
去年は軽い睡魔をなくすために2分寝たところ、汗冷えし強烈な睡魔に変わったことは以前書きました。
エイド休憩の回数を増やしたり、カフェインが入ったオルガニックを飲んだりしましたが、覚醒している時間は長くは続かない。そこで厚いダウンジャケットに包まり荷物置き場で目を瞑り数を数えた。
たぶん1分くらい。
ダウンジャケットが暖かく少しホッとした・・・
そして、飲みかけのオルガニックを飲んでからコースに復帰しました。
その後、ダウンジャケットに包まることはなく、今回は結局一睡もしませんでした。
12-18時間はトラブル多発で距離は伸びなかったが100マイルは突破しました。
また、長くなったので、ラスト6時間の自分との攻防については次に書きます。