神宮外苑24時間チャレンジ その3 〜トラブル対応と自分との心理戦〜から続く
【18-24時間】
5-6-6-6-7-6+α 36周+α(累計157+α周)
18時間経過時点で160キロは超えたましたが、アクシデントにより精神的にも疲労は増しました。
うまく対処できたというポジティブな感情もあるけど、気持ちが高まるということは落ちる幅が大きくなるのです。
18時間経過で160キロだから、残り6時間で46キロ走れば自己ベスト。1時間に6周すれば到達出来るのだから、ゆっくりではあってもコース上を動き続ければ届く距離になりました。
ただ睡魔もあり、18-19時間は5周しか出来なかった。このペースでは205キロの自己ベストを超えられたい。
最初はあっというまに周回出来ていた1325m弱が凄く長く感じる。そして長いから、エイドに2周に一回は行きたくなる。
これではマズイとペースを切り替えてみた。
優勝した石川選手や、3位の小谷選手らに抜かれるとしばらく付いていって、とにかくダラダラのペースにならないようにした。
石川選手に2周ついて走れば15分で周回できるので、あと45分で4周したら良いのです。
そんな感じで確実に6周するように走りました。
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また、ウェアに関しては終始、面倒臭がらずに寒さに応じて調整していきました。
残り3時間から4時間になった頃は誰もがキツイと思いますが、私も辛かった。
残り時間と距離の計算ばかりしていた。
今回の目標はとにかく自己ベストの205キロを超えることなのに、弱い自分が何度も『200キロ超えれば良いのでは。』と揺さぶってくる。
200キロなら1時間に5周すれば届くから歩き混じりでも間に合うとか。
そんな囁きが増えだした時に
200キロ超えたら自己ベスト行かなくても満足か?嬉しいか?
そして後で後悔しないか?
と自問自答した。
終盤はこの繰り返しでした。
ウルトラプロジェクトのメンバーに、
その時出来ることをする。
と話しているが、今、自己ベストを狙うのは困難なほど動けないのか?
とも考えた。
自問自答していくうちに
今回は自己ベストを更新するまたとないチャンスで、これを逃したら絶対に悔しいし、20時間以上頑張ってきたことが台無しになると自ら結論付けた。
そして1時間に6周のノルマをこなしていった。
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ラスト2時間少し前にこのペースで行くと、ギリギリ間に合うが、小さなトラブルがあれば間に合わない。と考えるようになった。
また、ラスト1時間、いやラスト30分にスパートかければ、この22-23時間は無理しなくても良いのではないか。という考えも浮かんだ。
この考えが浮かんだ時に、これは危ないと思った。
フルマラソンでサブ3狙うとして、ハーフまで88分で入ったとして、30キロくらいから徐々に遅れ、35キロでは貯金が底をいき、残り7キロを4’15/kmで行かねばならない時の状況に似ていた。
その時、4’30/kmで走っていて、このペースで行ったら間に合わない。その瞬間にペースアップして4’15/kmに戻す必要があるのに、苦しさを先送りしたいから、このペースで行ってもラスト5キロを21分切って走れば間に合うと考え、ラスト5キロになっても上げれず、ラスト3キロを4’00/kmで行けば・・・ラスト2キロをインターバルのようなスパートかければ・・・と苦しさを先送りして結局不可能になったところで諦める。
過去そんなレースは何回もある。もちろん上手くいくこともたまにはあるが、基本苦しさを先送りした段階で結果は見えている。
その時、4’15/kmに上げられない自分が、さらにキツくなる終盤に4’00/km切って走れるわけもない。
その記憶が浮かび、1時間後の自分にツケを回すのではなく楽をさせよう。ラスト1時間にトラブルで全歩きになっても自己ベスト行けるよう、今頑張ろう。と22-23時間を頑張りました。
7周ちょい走り、23時間経過前に200キロに到達しました。
あと1時間で4周ちょい。
自己ベストが見えてきたがまだ油断できたい。
今まで走れてなかったランナーがラスト1時間は走り始めたが、そのペースに乗りトラブルが発生する可能性もあるから、まずは自己ベスト超えるまではペースを崩さない。
4周終えて205キロを超えた電光掲示板を見て、次の周回の途中で自己ベストに到達すると思うと嬉しかった。まだ25分あったが、念のため最後の端数計測用のタグを受け取った。
理由はもし、途中で動けなくなった時にタグがないと、計測マット通過までの記録しかカウントされないからです。
かなり慎重になっていました。。
そして5周目を終えて206キロを超えたのを確認するとホッとしました。
あとは余計なダメージを与えて故障したりしないように気をつけつつペースを上げて走り終了しました。
色が濃い箇所は周回数が多く、薄い箇所は周回数が少ない時間帯です。
2016年神宮外苑24時間チャレンジ 1時間ごと周回数一覧ページ
男子全選手分をまとめてます。
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ラスト6時間は何度となく、楽な方へ流れそうになりましたが、珍しく自分に負けずにレースを終えることが出来ました。
前回まではハンドラーがいて、今回ハンドラーなしということを考えると自己ベスト更新距離は4キロですが、それ以上価値があると自分自身思ってます。
今回のレースでもまた多くの気付きがありました。また、その時に出来ることを諦めずに淡々と行い自己ベスト達成できたことは嬉しいです。
一話でまとめるつもりが四話になってしまいました。日本代表を狙う経験豊富なランナーには参考にならなくても、これからチャレンジしたいランナー。今回思うような走りが出来なかったランナーには参考になることはあると思います。
今回使って良かったアイテムは別に書きます。