男女別にアップした神宮外苑24時間チャレンジの1時間ごと周回数一覧表を男女合算してみました。
氏名のセルに色が付いているのが女子選手です。
200キロオーバーは149人中32人。
日本中から様々な実績を引っさげて集まったウルトラランナー149人が走っても2割強のランナーしか達成出来ないのです。女子選手に至っては4人です。
また149人の平均距離を計算したら162.060kmと100マイルでした。
260kmとか250kmという数字が飛び交っていると、160kmくらいと感じる方もいるかもしれませんが、なかなか難しい距離なのです。
男女別の平均値を計算したら面白い数値が出ました。
男子平均 162.108km
女子平均 161.872km
偶然なのかほぼ同じような数値が出ました。四捨五入したら男女とも162kmです。
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今回に限らず、フルマラソンや100キロではいわゆる市民エリートランナーが24時間走にチャレンジして実力の1割も発揮出来ずにレースを終えてる選手が男女とも少なからずいます。
もちろん100キロと24時間走は違いますが、100キロを7時間前半で走る力のあるランナーが、そのペースよりゆっくりのペースなのに100キロ行かないうちに走れなくなってしまうケースも多々あるのです。
睡魔がどうとか寒さ対策がどうとかもちろんありますが、それは10時間以降の話です。
では、なぜ走れなくなってしまうのか?
答えは一つではないと思いますが、大きな原因だと思うことをこれから書きます。
それは、24時間走は特殊なレースであり、フルマラソンや100キロとは全く違うという意識が強すぎたのではないでしょうか?
そしてその意識があるのに準備が出来ていなかったのでしょう。
100キロ7時間30分以内で走るランナーは、平均4’30/km以内で100キロ走ります。フルマラソン2時間30分以内で走るランナーは平均3’33/km以内でフルマラソンを走ります。
これらのランナーは4’15/kmのサブスリーペースはジョグペースなのです。呼吸が乱れず気持ちよく普通に走ればそのペースになるフォームを身につけているのです。
そのペースで気持ち良く走るための重心移動、地面を押すタイミング、手脚の連動など無意識に行っているのです。
そのランナーが、5’30/kmもしくは、6’00/kmで走ろうとすると、あえてスピードが出ないフォームにせざるを得ないのです。
言い換えるとあえて効率の悪いフォームにしているのです。
スピードを殺すには身体を棒立ち(後傾気味)にするのが一番簡単です。これでストライドを小さくすることができます。もしくはピッチ数を落とします。
スピードは ストライド×ピッチ数 で決まりますから、遅く走るにはどちらかを落とすしかありません。またはエイド休憩を増やすかです。
身体が後傾するとストライドは小さくなるとともに、爪先は左右に開きやすくなります。その状態で走り続ければ膝や股関節に負担がかかります。
もちろんコース自体に傾斜があり右側が常に低いので、その影響もありますが、本来であれば100キロ程度では膝や股関節が痛くなることがないランナーが痛みにより走れなくなっています。
また、ピッチ数を落としたランナーは自らリズムを狂わしているのです。
24時間走は全く別物だ。と無意識に考えてしまっているランナーも少なからずいますが、それはサブスリーランナーが、100キロは特別だ。と普段走らない6’00/km近いペースで序盤入ったことで、フルマラソン通過前にいつもは痛くならない箇所が痛みをもちサブテンどころか、完走が精一杯になるのと同じことです。
もう一つ大きな要因があります。
それは、100キロレースを制限時間ギリギリで走るランナーは少なくとも14時間動き続けた経験があります。24時間はその1.7倍しかないのです。
逆に100キロ7時間のランナーが24時間走るということは、3.4倍の途方もない時間なのです。
この未体験の時間は恐ろしいと思います。
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ではどう走れば良いか?
アプローチは様々ですが、優勝した石川選手は気持ち良いペースで400mトラックを250周しました。これは気持ち良いペース(疲れにくい効率的なペース)を身体に叩き込む練習であり、またトラック250周という単調な練習をすることで精神面のトレーニングをしたのでしょう。
また、2周続けて100キロレースを本気で走ったり、自分なりのアプローチで初の24時間走に挑みました。
レベルは違いますが、私もフルマラソンを中2日で走ったり、2週間でフルを3本走ったりしましたが、疲労が抜けきらない状態で走ることで動かない身体、疲労した身体でどう動けば効率よく進めるのか勉強になります。
これは2週間でフル3本目の灼熱のNAHAマラソンのゴール付近ですが、スタート直後からキツかったです。その中でもっとも効率良くスピードが出る身体の位置などをいろいろ試しました。
今回上位に入った選手は驚くような練習をしています。別に紹介をしていきたいと思いますが、24時間走である程度の距離を狙うのであれば、月間走行距離は多いほうが良いと思いますが、時間がとれない、もしくは練習でそんな長い距離を走れないのであれば、私が今回実施したフルマラソン連戦や、100キロマラソン翌週にロングジョグをするなど故障しないように走ることで力は付いてきます。
24時間走をするランナーは少ないと思いますが100キロマラソンにチャレンジするランナーは増えています。
特にサブ10などを狙うのであれば、ゆっくり1日マラニックなどするのも良いとは思いますが、私のオススメは例えばチャレンジ富士五湖にでるのであれば3月にフルマラソンを3本や、2週連続フルマラソン、フルマラソン翌週に40キロ走など、パターンは様々ありますが、とにかく疲労が溜まった状態で走ることです。例えば2週連続フルマラソンであれば最初のレースはタイムを狙い3時間で走ったなら、翌週は3時間15ー20分位で耐えて後半でもキロ5で走り続けることです。これが100キロでは役にたちます。
2016年神宮外苑24時間チャレンジ参加ランナー紹介 新澤 英典(しんざわ ひでのり)でこう書きました。
・男性は1920÷100キロタイム(H)
・女性は2040÷100キロタイム(H)
明日の私が100キロ走ればどのくらいで走れるかを考えたら、フラットなコースで9時間くらいだと思います。
計算すると、1920÷9=213kmです。狙えない距離ではありません。
ペース配分は、前半12時間を53〜54% 後半12時間を46〜47%が妥当だと思っているので、前半113〜115キロ、後半98〜100キロとなります。
さらにブレイクダウンすると、6時間ごとに59-55-51-48キロくらいになります。
累積にすると、59-114-165-213キロになります。
序盤はあえてペースを落としすぎるような走りをするつもりはないので、最初の6時間はもう少し距離が伸びるかもしれませんが、24時間大きく潰れる時間帯がないように走りたいです。
前半54%で計算すると、28% 26% 24% 22%
練習量豊富なランナーは落ち込み量をもう少し下げても良いと思います。
また深夜を走り続ける夜間走は100キロでは必須ではありませんが、24時間走をするのであれば必須だと思います。また走らなくても良いので1日中道路や山を歩き続けることでいろいろ気づくことはありますし、時間に対する不安は消えてくるかもしれません。
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仮に、大会当日に100キロ7時間30分で走る力がある男性ランナーなら
1920÷7.5=256km これを目安にします。
それを28% 26% 24% 22%にすると、6時間ごとに
71.7km 66.6km 61.4km 56.3km
累計すると、71.7km 138.3km 199.7km 256kmです。
そうすると序盤6時間の平均ペースはだいたいキロ5です。このクラスのランナーはキロ5は相当余裕を持ったペースでしょう。これが遅すぎると思えば、序盤はもっと速くても構わないと思います。また、キロ5分20秒で走ったからといってそれ以降の18時間が楽に走れることは多分ないと思います。そして上記ペースで走りつつもキツイなと感じ始めたら頑張らなくて楽に走れるペースに落としたらどうでしょう。この距離を走るにしても後半12時間は平均キロ6より落ちても良いのです。
また、256kmを目安にしつつも目標が250kmであれば6キロはトラブル対応に使えます。
大事なことは精神的に余裕を持って走ることだと思います。それは目標距離に限らずまだ先が長い時間帯で精神的にキツくなることは大きなストレスです。ストレスは様々なトラブルを引き起こします。
一気に書きましたので、読み返して少し追記したり修正したりすることがあるかもしれませんが、思ったことを書きました。
年明け前に全て書き終える予定でしたが、年を開けてしまいました。神宮前からたくさんのランナーの協力を得たり、私が走って感じたことなどは、明日・明後日に一覧表にします。
これは、24時間走だけではなく、ウルトラマラソンやロングトレイルにも参考になることが詰まっていると思います。
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