あと19時間後にはサロマ湖ウルトラスタートです。
24時間後にはどの辺りを走っているでしょうか?
現在羽田空港に向かってますが、昨日の紋別空港行きは視界不良で着陸が危ぶまれたようですから、まずは無事に宿まで着くことを願います。
<スポンサーリンク>
さて、100kmはフルマラソンの何倍の時間で走れるかは分かりませんが、タイトルについては明確な回答ができます。
それは2.37倍です。
これは距離の話です。
小学生低学年でもできる割算です。
当たり前のことを書いているようですが、これは凄く大事なことです。
短距離走は100mより200mの方がスタートロスの関係や加速する関係などから平均ペースは競技レベルでは200mの方が速くなりますが、それ以上の距離になると一貫して距離が長くなれば、ペースは落ちます。
ですから、100kmはフルの何倍か?
の質問に対して個人差なくおそらく普遍的な回答は
距離なら2.37倍
走る時間なら2.37倍以上
となります。
この2.37倍以上が2.6倍なのか、3倍なのか、それ以上なのかを少し説明します。
そもそも、なぜこんな計算をするかと言えば、初めて100kmを走る場合にまるで目安がなく目標タイムが決まらないと、走る時間が分からない。走る時間が分からないと、どれだけ補給が必要かが分からない。フィニッシュ時間が分からなければ、気温低下などウェアリングも分からないし、そもそも完走できる力があるかどうかの判断も出来ません。
<スポンサーリンク>
前日ではありますが、初めてサロマ湖を走る方で、どのくらいのタイムを目標にしてよいか全く分からない方に向けて、昨年のウルトラセミナー参加者のフルマラソンのタイムと目標タイム、そして結果をお知らせします。
右側のPBに1のフラグが立っている方は、自己ベストもしくは初100km完走した方です。
凄いですよね。23人走って21人完走。そのうち18人に自己ベストフラグが立っています。
初めて100kmを走る方にも3倍をきっている方がいるなど、皆さん上手なレースマネジメントができました。またしっかり準備ができたのでしょう。
100kmタイムはフルマラソンの何倍を目標にしたら良いかについてはランニングマガジン クリールに記事を掲載しましたが、前提条件がいくつかあります。
・距離は100kmでも、累積標高が300m程度のサロマ湖と2000mを超える野辺山は全く別レース
・同じコースでも気象コンディションで全く変わる
・同じコース、同様の気象コンディションでも、本人の体調で全く変わる
それ以外にも、長距離への適性や、練習量、レースマネジメントなどによっても変わってきますが、そのあたりについて盛り込んで計算式にしたものは、ありますのでご興味のある方はクリールの記事を読んでみてください。たぶんバックナンバーはあると思います。
昨年の参加者の結果を見ても、2.83倍から4倍以上まで様々です。
もう一つ大事なことがあります。このフルのタイムは自己ベストではなく、現在の実力値です。この冬のシーズンベストでも良いし、今冬の気温の中で走ればどのくらいで走れそうか?でも構いません。
この表で4.1倍の方は、数年前に出したタイムで、その後故障して再び走れるようになった方です。
昨年のセミナー参加者で1番倍率が低い方は2.83倍でしたが、これ以上はいないかと言えばいます。私が知る限りでも、2015年の上位入賞者には2.7倍を切っている方もいます。
ただ100kmのタイムがフルの2.7倍を切るには以下のような条件が重ならないと困難です。
・サロマ湖のような比較的フラットなコース
・涼しく走りやすい気候
・長距離への適性のあるランナー
・ウルトラマラソンへの経験値の高さ
実際の数値は分かりませんが、昨年、一昨年のサロマ湖で2.7倍を切っているランナーは参加者の1%はいないでしょう。非常に稀なケースと思ってください。
私がセミナーで伝えている基準値は最高気温が14℃くらいの良いコンディションの時で、男性は2.85倍、女性は2.8倍程度です。そこに長い距離への適性や経験を勘案して決めますが、大半のランナーは3倍を基準にしたら良いです。
私自身2015年は2.82倍くらいですが、その他の年は3倍を少し切る程度です。
フルマラソンが3時間なら9時間切り
3時間20分なら10時間切り
4時間なら12時間切り
が目安になります。
<スポンサーリンク>
フルの3倍の時間で走るということは、距離は2.37倍、平均してペースは126%程度になりますから、余裕を持ったペースになります。5’00/kmで走っている方なら6’18/kmです。
もちろん6’18/kmでずっと走るわけではなく、例えば前半は6’00/km平均で後半6’36/km平均なら6’18/kmになります。
イーブンペースを考えるのではなく、体感でのイーブンペースがオススメです。辛くなるにつれてペースが落ちるのが自然です。無理にペースを保とうとするから一気に潰れるのです。
サロマ湖なら前半50kmを目標タイムの46%、後半を54%くらいにして、前半は30kmくらいから徐々に落ちるように配分して、後半もそのままゆっくり落としていくようなペースがストレスが小さいです。
この比率で10時間を目標に走るなら、前半4時間36分、後半5時間24分です。
平均ペースは前半が約5’30/km、後半が約6’30/kmです。前半50kmの平均が5’30/kmですから序盤は5’20/kmくらいになりますが、そのペースを余裕で走れるレベルとなるとやはりフルマラソンのタイムは3時間20分くらいになるでしょう。
これから飛行機に乗る方は計算してみてください。
また、明日の天気は、朝からずっと雨でスタート時の気温は14℃で昼でも18℃くらいです。雨対策が出来ていれば悪いコンディションではありません。
頑張りましょう!!
今度、サロマ湖に限らず思うようなレースができなかった方のために、何がいけなかったのか?次回に向けて何をすれば良いのか?を明確にするための気づきを得たいという方に向けてたウルトラセミナーを開催しようと思います。
ペース配分がいけなかったのか?
そもそも練習が足りていなかったのか?
補給が足りなかったのか?
シューズがあっていなかったのか?
あのトラブルはなぜ起こったのか?防ぎようがなかったのか?
など課題は様々だと思いますが、それらを共有できれば、経験値は高まります。
開催日程などはまだ決めていませんが、日程が合えば参加したいという方はFacebookページのメッセージにてご連絡ください。
今回は完全なワークショップ形式で人数を最大8人程度にしぼり、時間も通常の2時間から2.5時間に延長して開催したいので、参加費は通常のウルトラセミナー(初回の方3500円、2回目以降の方3000円)+1000円程度を考えています。また個別レッスンも可能です。
サロマで思い切り走って途中から失速。満足ですが暴走だったかなの思いが少しでました。毎度の失速なので大きな問題が有ると思います。参考にさせて頂きます。