昨年、富士登山競走五合目にチャレンジし優勝した吉住友里選手(吉本ナショナルDreams)が、山頂初挑戦の今年は、過去3回優勝している小川ミーナ選手を五合目から引き離し優勝しました。
<スポンサーリンク>
小川ミーナ選手は2011年の優勝から2015年まで5年間で優勝3回、2位・3位が各1回と全て表彰台に乗っている速さと強さを兼ね備えたランナーです。
2011年 3時間10分45秒 優勝
2012年 3時間07分51秒 優勝
2013年 3時間27分41秒 3位
2014年 3時間28分46秒 2位
2015年 3時間13分39秒 優勝
2016年 欠場
2017年 3時間13分30秒 2位
今回の小川選手のタイムも2015年の自身が出した優勝タイムを上回っており、そのタイムより12分以上速いタイムでゴールした吉住選手の走りには驚かされました。
画像は五合目から六合目の吉住選手と差が開き始めた辺りのものですが、ダイナミックなフォームでした。
<スポンサーリンク>
吉住選手と小川選手の区間タイム比較しました。(吉住選手-小川選手の順)
スタート〜馬返し
0:52:22-0:52:25 0分03秒差
馬返し〜五合目
0:42:47-0:43:57 1分10秒差
(スタートから 01:35:09-01:36:22)1分13秒差
五合目〜本八合目
1:04:52-1:12:55 8分03秒差
(スタートから 02:40:01 -02:49:17)9分16秒差
本八合目〜Finish
0:21:16-0:24:13 2分57秒差
(スタートから 03:01:17-03:13:30)12分13秒差
女子の大会記録は、今から30年ほど前の第39回大会で佐々木(旧姓 中島)和子選手が出した2時間51分36秒という信じられないようなタイムです。
大会ページ掲載の山頂コース 歴代優勝者 は最近更新されていませんが、同年の男子優勝タイムと比較しても10分程度の差だったりするので凄い記録です。佐々木選手は、第39-42回大会で四連覇しましたが、そのうち3回はサブ3です。
<スポンサーリンク>
今回の吉住選手は、第41回大会以来のサブ3まで、あと1分少しに迫ったわけですが、レース後にこの点について吉住さんに質問したところこのように答えてくれました。
(質問)サブ3は意識していたか?
富士登山競走-攻略法③-〜上位100人の走り 3時間28分39秒まで〜
でも、初めてだし、未知だし、全然わからなかったから、とりあえず全力尽くして山頂目指そうと思ってました。
(質問)タイム設定について
(質問)フィニッシュ後の気持ち
私が送った記事がどれだけ参考になったかは分かりませんが、レース1週間前にこのようなコメントを添えてメッセージを送ったところ、吉住さんも同じように考えていました。
過去の区間タイム比率は平均値ですが、吉住選手は、ロードより山岳区間に入ってから力を出せると思うので、ロードは昨年くらいのペースで余裕をもって走り、山岳区間で上げていってください。
上記の記事に掲載した2015年にサブスリーした13人の区間タイム比率の平均値は以下の通りです。
28.2%-22.8%-36.6%-12.4%
3時間で計算すると、
- スタート〜馬返し 50分45秒
- 馬返し〜五合目 41分02秒
- 五合目〜本八合目 1時間05分52秒
- 本八合目〜山頂 22分19秒
吉住選手は山区間が非常に強いので馬返しをもっと余裕を持って通過しても大丈夫と思っていました。
実際のタイムはこちらです。
- スタート〜馬返し 52分22秒
- 馬返し〜五合目 42分47秒
- 五合目〜本八合目 1時間04分52秒
- 本八合目〜山頂 21分16秒
昨年の五合目コースとゴール付近が少し違いますが、昨年のタイム1時間34分18秒(スタート〜馬返し 52分38秒 馬返し〜五合目 41分40秒)とほぼ同じペースで走り、五合目からの山岳区間に入っているのですから、ほぼ計画通りのペースだったのでしょう。
小川ミーナ選手も、調整法などもう一度見直して、来年は後半上げられるように頑張ると話しているので、競り合うことで約30年ぶりのサブスリーへの期待が高まります。
富士登山競走チャレンジページ を合わせてお読みください。