メダル、入賞が期待された女子マラソンですが、清田選手の16位が最高という結果に終わりました。
以下、上位選手のタイムと日本人選手のタイムです。( )内は自己ベストタイムです。(自己ベストはしゃぼん玉ニュースを参照)
上位選手の結果を見ると前評判の高い選手が占めていますが、日本人3選手が戦えないような力の差はないと思います。実際、優勝したR.ケリモ選手の自己ベストは2時間24分14秒で、3位のA.クラッグ選手は2時間27分03秒と日本人3選手より下です。
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トップ10
- R.ケリモ バーレーン 2:27:11(2:24:14)
- E.キプラガト ケニア 2:27:18(2:19:50)
- A.クラッグ アメリカ 2:27:18(2:27:03)
- F.ダニエル ケニア 2:27:21(2:21:22)
- S.デミセ エチオピア 2:27:58(2:20:59)
- E.キルワ バーレーン 2:28:17(2:21:17)
- H.キプロプ ケニア 2:28:19(2:21:27)
- M.ディババ エチオピア 2:28:49(2:19:52)
- J.トレンゴブ 豪州 2:28:59(2:27:01)
- B.ディババ エチオピア 2:29:01(2:21:19)
日本人選手
16. 清田 真央 日本 2:30:36(2:23:47)
17. 安藤 友香 日本 2:31:31(2:21:36)
27. 重友 梨佐 日本 2:36:03(2:23:23)
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アップダウンや折り返しや急なカーブが多い難コースですが、日本人3選手は本来の力を出すことなく失速してしまったように思えて仕方がありません。
もちろん3選手はすごく頑張ったと思いますし、高橋尚子さんら解説者が話すように、次に繋がる経験を積んだと思います。
しかし、テレビ中継で話すほど3選手は上位選手と比べて力が劣っている訳でも、練習が足りない訳でもないと私は思いました。
なぜ、メダル争いができなかったのか?入賞争いができなかったのか?をしっかり分析していかないと東京オリンピックでも同じような結果になってしまいます。
レース後のインタビューで選手が話しているように終盤ついていけなかったのは間違いない事実です。終盤のペースアップに日本人選手は対応できず、上位選手が35kmから40kmを16分前半なのに対して、清田、安藤は18分中盤、重友に至っては20分中盤まで失速し一気に差を広げられました。前半の揺さぶりや後半のペースアップに対応する力がなかったのも間違いない事実でしょう。
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しかし私が疑問に思うのは、なぜ自分の得意なレース展開に持ち込まなかったかです。スローペースで入り、揺さぶりをかけるのはケニア、エチオピア、バーレーンなど優勝候補選手の得意なレース展開であり、今回もその相手の土俵に乗ってしまったのです。
ペースメーカーのいるレースであれば、一定のペースで走れる集団で体力を温存する作戦は分かりますが、アフリカ勢が上げ下げするのは分かっていることだし、あの狭くカーブの多いコースで周りの選手と接触しないように気を使って走るのは決して得策ではなかったと思います。
今回素晴らしいレースになった男子10000mでは、王者ファラーの得意な展開にならないよう他の選手が速い展開に持ち込みました。それでもファラーは強かったですが、相当追い詰めたのです。
日本人3選手は先頭グループを引っ張る力を持っているのだから、ペースが遅すぎると思えば、先頭に出てレースを作っていくような積極性が欲しかったと思います。一人で出ていくのが怖いのであればチームJAPANで対応して欲しかった。
そして、日本人3選手はみんな強いのです。自信を失うことなく今回の経験を生かして次に生かして欲しい。
そんなことを感じた深夜のテレビ観戦でした。