もし、あなたが一生懸命練習して、公認の大会に出場し、自己ベストペースでゴール付近まできたのに、ゴールがなかったとしたら、どんな気分になるでしょう?
夢にまでみたサブ3、サブ4の達成を確信し、まだゴールもしてないのに感動でウルウルし、今まで一緒に練習してきた仲間や、競いあってるライバル、アドバイスしてくれたコーチ、支えてくれた家族などたくさんの人の顔が浮かんできた。
しかし、あるはずのゴールがない・・・。
夢ではそれに近い場面を見たことがありますが、考えたくはありません。
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私は昨日ちょっと目を疑うFacebook投稿を目にしました。
その投稿には制限時間までまだ時間があるはずなのにゴールが撤去されてなかった。とありました。
それも歴史ある公認大会のサンスポ千葉マリンマラソンでの出来事らしいのです。
そもそも、あれだけ大きなゴールや計測設備など、そう簡単に撤去できるわけがない。と思いましたが、ランネットの大会レポを読むとこんな投稿がありました。抜粋します。
現実にそんなことがあったんだと驚きました。
そこでさらに検索するとこのような記事がありました。
高橋尚子が千葉マリンマラソンで見せた機転と美しさの記事の一部を抜粋転載します。
主催者発表は?と調べるとありました。
転載します。
このお知らせでは、コース誘導の誤りがあったとお詫びしてますが、それまでに読んだ投稿によると、まだ制限時間になっていないのにゴールを撤去されたとあります。
誘導ミスはよく耳にする話ですが、競技時間内なのに、ゴールを撤去したとすると前代未聞の大失態です。
スタート前の荷物預けが酷くてスタートに間に合わないとか、給水コップが足りずに手に注いでもらったとか運営について不満を感じている方は沢山いるようですが、ゴール閉鎖時間の誤りは別次元です。
ちなみにサンスポ千葉マリンマラソンの関門制限について大会要項にこう記載されています。
ハーフマラソン(第1部および第2部)は2時間45分以内に完走できるランナーのみ参加可能です。
※また、下記通過ポイントを制限時間内で通過できないランナーは、競技圏外とします。
■5km:35分 ■10km:1時間10分 ■15km:1時間55分 ■20km:2時間35分
また歩道走行についてもこう記載されています。
各種目とも、スタート後所定の時間を過ぎると歩道走行を指示します。(交通事情等により時間が前後する場合があります。)その場合も計時は記録されます。
ハーフマラソンで制限時間2時間45分は比較的緩めの設定です。そしてスタート後一定の時間を過ぎると車道ではなく歩道走行になるとも書かれています。この時間が書かれていませんので、どのくらいのペースで走れば歩道走行しなくてもゴールできるか不明ですが制限時間内であればタイム計測はすると書いてあります。
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そこで走った方などからもう少し詳しい状況を知りたいとFacebookページに投稿しました。
投稿後、様々な立場の方からコメントをいただきました。ぜひ読んでみてください。
私の疑問はいくつかありました。
なぜ制限時間内なのにゴールがないという事態になったのか?という当たり前のこと以外に、そんな短時間にゴールや計測設備をどうやって撤去したのか?という疑問、そして、仮にウッカリミスだとしても、誘導ミスなら一人のヒューマンエラーで起こりますが、ゴールに配置されたたくさんの公認審判員や計測会社のスタッフ全員が制限時間を間違えるなんて事がありうるのか?という事です。
しかし、ゴールがない、ゴールが撤去されたという投稿はたくさんあり、上記で紹介した記事の中での、ゲストランナーの高橋尚子さんの対応を見てもそのような状況だったのは間違いないです。
ここが謎でしたが、実際にその場に居合わせたランナーからのコメントで状況は少し分かりました。
まさしくその制限時間近くを走ってました。
フィニッシュゲートより500mくらい手前でチップ回収場所方面に誘導され、ゴールはありませんというプラカードを持っている係がいて、えーっこれで終わり?って思いましたが、しようがないから参加賞を貰いに行こうと奥の駐車場方面にノロノロ歩いていたら、その更に奥に向かって走る人がいるので、こちらに向かってくる人に聞くと、フィニッシュはこの先にありますって教えられ、急いでゴールを目指して走ると確かに21km地点がそこにあり、そこを左折したらフィニッシュゲートがありました。
時計は2時間35分で動いていたので、Qちゃんが即興で準備してくれていたゴールテープのゴール時にはまだ本当のフィニッシュはあったと思われます。
私はたまたまランナーに聞いてわかったからよかったものの、あんなのはマラソン大会ではあり得ない。一旦ゴールと言われて終えたところで係に聞いたって無視されましたからね。また今回そこで打ち切られた人の中にはチップを外した後にフィニッシュの存在に気づいた人もいると思いますが、チップを回収ボックスに戻してしまった後だとそれこそ後の祭りですからね。
実際は、制限時間の2時間45分時点ではゴールはあったようです。そして記録計測も行われていました。その記録計測地点には公認審判員や計測会社のスタッフもたくさんいたのでしょう。
ここまで書いてもまだ分からないのは、制限時間(2時間45分)までまだまだ余裕のある2時間30分前後でゴールできそうなペースで走っているランナーが、なぜゴールまで500mほどの場所で関門閉鎖のようにコース上(この時は歩道走行)からリタイアゾーン(チップ回収場所)に誘導されたのか?です。2時間30分前後でゴールできそうという事は20km通過は2時間23分くらいでしょう。20kmの関門は2時間35分ですから関門ギリギリではありません。
そしてもう一つ疑問なのは、このようにリタイアゾーンに誘導されチップを外し参加賞をもらって終わらねばならないランナーがいる一方で、そのままゴールに進めばしっかり計測され完走になっている事です。
千葉マリンマラソンハーフで、係員に「レースは終了した」と言われた件のランナーは、20kmを過ぎてマリンスタジアムエリアに入ると係員に「レースは終了して撤収したので、参加賞をもらってください。」と言われたので、まだ制限時間ではないと聞いたら無視されたとのこと。ゴールしたランナーに聞いたら、「ゴールはあっち」と教えてもらい、そちらに向かうと21km地点にいた係員は「このカーブを曲がったらゴール、ラスト頑張って。」と言われゴールもしっかりあったそうです。
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日本一早いマラソンレポート「第42回 千葉マリンマラソン」にはゴール周辺の画像も掲載されていますので、読んでみてください。
その中で、その時の状況が書かれていますが、要約すると
歩道走行になったランナーがゴールに向かう道はなく、歩道を使いゴールを目指すランナーと、ゴールして参加賞をもらいチップ回収しているランナーが混在するなど導線がめちゃくちゃだったようです。しかも制限時間前なのにゴールまで数百メートルのところで、レース完了(ゴールには入れません)のプラカードが出されていたようです。
しかし、「ラスト頑張って。」という係員もいるのです。
ここまで書いても、なぜこのようなことが起こったのかは分かりませんが、指示命令系統が機能していなかったのは間違い無いでしょう。
ゴール前のランナーと、ゴール後のランナーの導線がグチャグチャな状態に危険を感じた20kmあたりの責任者が打ち切りを判断したのかもしれません。それならゴールも閉鎖すべきでしょう。ゴールが閉鎖されていないという事は、その責任者の独自判断なのかもしれません。
詳細は調査の上公表するとの事ですが、間違いのない事実があります。
それは一生懸命走ったランナーの心に深い傷を負わせたという事です。冒頭にサブ3、サブ4の達成を確信し・・・と書いたのは、この記事を読んだ全てのランナーに自分ごととして読んで欲しいのです。できれば自分の目標としているレースで同様のことが起こったらどんな気持ちになるでしょう。
給水カップが足りない、荷物預けがスムーズでないなどたくさんの不満があったようですが、競技時間を勝手に打ち切ることと、選手の安全面の対応ができていない事は別次元だと思います。
歴史ある大会だからこそ、次回は改善して欲しいと思います。
昨年までのコースを走ってしまった人が多かったんじゃないですか?
マリスタ改修で変更になった今年のコースは海浜大通りから入るところの誘導ができてないとゴール後の動線と交錯します。