火曜日の話ですが、ほぼ1年ぶりに東京体育館で全身持久力検査をしてきました。
検査の様子など画像に撮れないのが残念ですが、非常に高価な物々しい測定器を使っての計測になります。
マスクを着けて換気量を調べるだけではなく、電極を身体にたくさん着けて様々な点をチェックしながら循環器系が専門分野のスポーツドクターなど複数のスタッフが身体から送られる波形をチェックしながら安全に行われます。
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VO2maxとは最大酸素摂取量のことで、1分間に体重1kgあたりどれだけ酸素を取り込めるかの数値です。
私の年齢の標準値は35.1のようです。
自分のVO2maxは50ml/min/kgだ、60ml/min/kgだと話している方の大半は、GPSウォッチなどでの予測数値です。
おそらく心拍数やタイムやペースなどから予測していると思いますが、酸素摂取量を測定しているわけではないのです。
ただ、体脂肪率も実際に脂肪量を測っているわけではなく、どれほどの精度が求められるかと言えば目的によります。
数値の推移を見ることで、先月に比べて上がっているとか、落ちているのかが分かれば十分な場合は簡易測定で十分かもしれません。
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VO2maxが高いということは、体内に酸素を取り込む能力が高いわけですから持久系スポーツでは有利です。
マラソンのトップ選手では80を超える選手もいますが、VO2maxが高ければマラソンを速く走れるかと言えばそんなことはありません。
また測定方法によっても誤差は大きいので、他人とVO2maxの数値を競いあうなんて意味がありません。
ちなみに私の今回のVO2maxの測定結果は52.3ml/min/kgでした。
昨年は48.5ml/min/kgでしたから1歳年をとりましたが、VO2maxは7.8%向上しました。
ただ、この数値をみて低いと思われた方は少なからずいると思います。自分自身でももう少し高いと思っていました。
と言うのも、昨年はトレッドミルで時速20kmくらいまで上がりかなりキツくなりはしたが、まだ行けると思いつつもそれ以上は転倒が怖くてやめました。
今回はスピードを出さなくてもよいように傾斜を付けて行うことになりました。条件は変わるけどVO2maxやATの数値に関しては大丈夫とのことでした。
私はもともと平坦な道を淡々と走るのが得意で、アップダウンのある場所は苦手ですから、ある意味苦手なシチュエーションです。最初傾斜を付けるというから一定の傾斜を付けてスピードを上げて行くのかと思ったら傾斜がどんどん上がる 笑
最後は傾斜が18.7まで上がりました。キツかったけど今回はスピードが速くないから怖くはなく単純に追い込めました。あと30秒くらいは頑張れる。と思った時に測定は急に終わりました。スタッフがドクターに中止理由を聞いたら心電図に少し危うい兆候が出たからとのこと。そして数値はとれたからとのことでした。もしかしたら220-年齢の予想最大心拍数の169を超えたからということも勘案されているかもしれませんが、170はレース中にも超えっぱなしになることもあるのでもうちょいいけたと思います。
説明していただいた方から、他の数値やグラフを見ながらもう少し出来ましたね。と話していただきましたが、VO2maxの数値は変わっても55ml/min/kgまでは行かない。とのことでした。
私もそんなもんだと思います。
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少し話を戻して、なぜVO2maxで他人と比べることが無意味かというと、こういうことです。
私の52.3ml/min/kgより高い方はランナーならたくさんいるでしょうし、中にはサブ4クラスでもいると思います。昨年の48.5ml/min/kgに至ってはさらに多いでしょう。
しかし着目して欲しいのは、昨年の計測では最後は時速20kmくらいのスピードで巡航しているのです。今回は時速10km以下ですが、傾斜が18.7まで上がっていますが、サブ4クラスでは走れないと思います。
VO2maxはランニング能力を図る大事な目安ではありますが、その能力をどれだけ高い水準でつかえているかのAT値や、効率よく走るためのランニングダイナミクスにより実際のタイムは変わってきます。
ただ、過去との比較においては、VO2maxが向上するということは、その他の数値が変わらなければ速く走れる可能性が高まるということです。
特に私はこの能力が弱いことを自覚していて、ここが自分の伸びしろだと、この半年は特にいろいろ試してきましたので、それが数値に現れたのは嬉しいです。
またAT値は関しては38.4ml/min/kgと昨年の34.2と比べても上がっていますが、こちらは非常に高いと言われました。
AT値とは無酸素性作業閾値のことで、有酸素運動から無酸素運動に切り替わるポイントです。無酸素運動は長い時間は走れません。
VO2maxとAT値が10%程度アップしました。〜心肺機能向上に向けて〜後編 に続く