今年のUTMFは4/27 15:00 時点で競技中止が発表された。
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そのことを知ったのは7A山中湖で応援し、9A富士吉田に行く前に、日帰り温泉で仮眠を取っていた時だった。その後9Aで全てのランナーを応援しようと思っていた。
中止という言葉を聞いた時に、脳裏を過ぎったのは、重大事故だった。
慌てて、大会ページを確認すると、「杓子岳付近の降雪・凍結・低温によるリスク増大によりレースを短縮します。次のエイドの指示に従ってください。」とあり、事故予防のための中止と知り胸を撫で下ろした。
重大事故は気象コンディションに関わらず発生するが、レース中の吹雪・積雪はそのリスクを恐ろしく引き上げたのだから中止判断は適切だと感じた。
ただ、このレースに向けて準備をし、厳しいコンディションの中、懸命に100マイル先にあるゴールゲートを目指したランナーのことを思うと、この気象変化を恨まずにはいられない。そして、瞬く間にコースを真っ白にしてしまう山の恐ろしさを再認識した。
山岳区間ではない舗装区間に設定された7A山中湖のあるキララで応援している時でさえ、天気はころころ変わった。
メリノウールロングスリーブやダウンジャケットなど5枚重ね着していても身体がブルブル震えを感じたのだから、24時間以上この過酷な状況に耐えギリギリの状態でゴールを目指しているランナーが、その冷えきった身体で、さらに気温が下がる夜間に標高を上げていくのは雪が降らなくても危険だと感じたが、今回はさらに短時間で雪が積もったのだ。
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ウルプロメンバーの一人は、山中湖で身体と気候の回復を待っている間に中止の知らせを聞いたが、「身の危険を感じるレベルの寒さだった。」とレース後のメッセージに書かれていた。
自分だったらどう走るか?どう判断するか?など様々な視点から考える習慣があるが、その判断のためには多くの正確な情報が必要になる。今回適切な中止判断が出来たのは、コースやエイドに配置されたスタッフと本部との連携がしっかり出来ていたのは当然として、様々な悪天候時などリスクが増大した際の様々なシュミレーションがされていたのだろう。
また、必携装備に関して、そこまで必要なのか?それは選手の判断に任せたら良いのではないか?という声をよく聞くが、今回のようなコンディションではさらに+αを準備できたかどうかで明暗が分かれたと思う。
中止理由に上がっていた杓子山の状況に関しては、多くのランナーが欲していたが、急遽スイーパーを務めた石川弘樹さんがランナー目線・主催者目線から詳細なレポートをfacebookページに投稿した。
ぜひ石川さんの投稿を読んでみてください。
15時までに富士吉田エイドを出た選手のみゴールすることを許されたが、その最終ランナーがゴールした頃には青空が広がっていた。
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優勝は前評判通り、グザビエ・テベナールが圧倒的な強さを示して優勝した。
上位選手
男子
- グザビエ・テベナール(フランス)19:36:26
- リャン・ジン(中国)20:39:38
- ローレン・デイビッド・ニューマン(アメリカ) 20:40:14
- 小原 将寿 20:59:24
- アレクセイ・トルチェンコ(ロシア)21:03:43
- カール・ヨハン・ソルマン(スエーデン)22:04:28
- 鬼塚 智徳 22:27:44
- 土井 陵 22:51:39
- 伊藤 健太 22:51:39
- 木幡 帝珠 23:08:34
女子
- シャン・フージャオ(中国)24:20:00
- ルー・クリフトン(オーストラリア)25:50:48
- 浅原 かおり 25:55:53
- シルベーヌ・キュソ(フランス)26:10:16
- マンニ―・チュン(香港)27:14:46
年代別入賞など詳細はこちらをご参照ください。
また、A5勝山(95km)を通過した選手は、自らリタイア申告した選手も含めて、通過したエイドまでのコースの完走者とされた。フィニッシャーズベストと、ITRAポイントが得られるよう申請すると発表されたがその主催者発表はこちらです。
ITRAポイント申請に関しては後日発表されるが、現時点の情報から推測すると以下のようになると思われる。ITRAポイントに関してはDogsorCaravan.comのこちらの記事が分かりやすい。
6ポイント
ウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)
MF_FUJIYOSHIDA154k(〜A9 富士吉田154km)
5ポイント
MF_NIJYUMAGARI140k(〜A8二十曲峠140km)
MF_YAMANAKAKO127k(〜A7山中湖127km)
MF_OSHINO114k(〜A6忍野114km)
4ポイント
MF_KATSUYAMA95k(〜A5勝山95km)