24時間走で女子世界記録更新〜ついに270kmオーバー〜

この週末にフランスで開催されたIAU24時間走世界選手権は男女ともにハイレベルなレースになりました。

特に女子は初めて260kmオーバーの記録を出したアメリカのHERRON Camille選手が270kmオーバーという驚愕の世界記録を出して優勝しました。

また男子も5位までが270kmオーバーです。

24時間で270km走るには、平均して5’20/kmペースです。

HERRON Camille選手は12時間走で149,130km走り世界記録を持っていますが、今回の12時間通過時点の記録は146.220kmと世界記録に迫る記録です。また100km通過は8時間経過直後ですから凄いスピードです。

大会ページはこちらです。

また兼松選手が240kmオーバーで6位入賞を果たしました。

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男女TOP10と日本人選手の成績はこちらです。数値は全て大会ページから準用してます。(記録はkmです。)

男子

1 SOROKIN Aleksandr(LITHUANIA)278.973
2 BODIS Tamas(HUNGARY)276.222
3 LEBLOND Olivier(USA)275.485
4 CLAVERY Erik(FRANCE)272.217
5 PENALVA LOPEZ Ivan(SPAIN)270.152
6 PIOTROWSKI Andrzej(POLAND)267.964
7 JACKSON Jacob(USA)265.650
8 VELICKA Ondrej(CZE)265.646
9 CSECSEI Zoltan(HUNGARY)264.950
10 TKACHUK Andrii(UKRAINE)262.788

16 NARAKI Toshiro(JAPAN)250.866
18 TAKAHASHI Nobuyuki(JAPAN)248.788
33 INOUE Shingo(JAPAN)236.217
69 ABIKO Ryo(JAPAN)210.609

女子

1 HERRON Camille(USA)270.116
2 ALDER-BAERENS Nele(GERMANY)254.288
3 BEREZNOWSKA Patrycja(POLAND)247.724
4 SMITH Pam(USA)246.290
5 REX Stine(DENMARK)243.749
6 KANEMATSU Aiko(JAPAN)242.440
7 GICQUEL Stéphanie(FRANCE)240.629
8 MORGAN Micah(USA)239.280
9 NIWINSKA Aleksandra(POLAND)238.379
10 PAZDA-POZORSKA Malgorzata(POLAND)235.021

15 KUSUNOSE Yuko(JAPAN)228.289
71 MATSUMOTO Yuri(JAPAN)183.717
74 AOTANI Mizuki(JAPAN)183.248

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この成績だけでは、どのようなレース展開であったのか分からないので、大会ページの数値を使用してTOP10と日本人選手の1時間毎の走りを分析しました。昨日フルマラソン後に自宅に戻り眠さに耐えながら作成したので入力ミスがあるかもしれませんが大きな間違いはないはずです。

昨夜仕上がらずに、今日2人の方のパーソナルが終わってから、完成させました。

縦・横にじっくり見て頂ければ、選手がどのような状況の中、必死に走ったのか目に浮かんできます。日本人選手は全員と面識があるので、入力しながら一人一人の顔が浮かんできて、もうレースは終わっているのに頑張れ!!って応援していました。

また、ペースの上げ下げがイメージできるように色分けしました。色が濃いほどハイペースで、淡いほどスローペースだったと思ってください。

淡い色の後に、濃い色に変わったら、復活したのだと思ってください。もしくは戦略的に休憩を入れたのかもしれません。

単位はkmです。

1周1,491mなので数値が細かくなってしまい文字が小さくなってしまったので、見やすいように1km単位にしたのがこちらの表です。

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男子優勝選手は17時間経過後に5kmほど記録が落ちているのは、2位と差があったので終盤のために休憩したのでしょう。女子優勝選手も15時間経過後に3kmほど記録が落ちたのも同様の理由でしょう。

こうしてみると、上位選手はほとんど落ち込みがありません。兼松選手は苦しい時間帯も1時間に約9kmづつ距離を積み上げて240kmに乗せたのは凄いことです。また楠瀬選手は目標には届きませんでしたが、本人のブログを読むと、何度も潰れては復活するを繰り返し自己ベストを更新しましたが、この数値を見ると想像を絶するような過酷なレース展開だったことが分かります。

繰り返しますが、それぞれの選手の1時間毎の記録を見てください。選手それぞれの思いが伝わってくると思います。

こちらは大会前に書いた記事です。日本代表選手を以前紹介した内容などのリンクも貼っております。記事にはどのようなキッカケでウルトラマラソンを始めたかなども書いています。

2019 IAU 24H World Championship10月26−27日開催

 

こちらは累計距離です。

今回女子の世界記録が更新されましたが、男子の世界記録は1997年に伝説のウルトラランナー イニアス・クーロス選手が出した303.506kmです。

今回の女子世界記録と比較すると約1.1倍です。

少し前に書いた、こちらの記事を読まれた方はいると思いますが、合わせてお読みください。

男女のタイム差についての考察〜男女差は1.1倍〜続編

 



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