カーボンプレートシューズ履き比べ〜300m〜


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ナイキヴェイパーフライ4%が発売され、ヴェイパーフライネクスト%、そしてアルファフライと発売のたびにメルカリなどで高値取引されるほどナイキのカーボンプレートシューズは別格の人気を誇っています。

それは男女マラソンの世界記録や、男子マラソンの日本記録を出した選手が履いていただけではなく、箱根駅伝、ニューイヤー駅伝など注目を集める大会で多くの選手が履き、区間新記録を続出してるのだから一般ランナーも試したくなるのでしょう。

そして市民エリートレベルでも、このシューズを履くことで、自らの壁を超えたランナーも少なくありません。

そして昨年末から年明けにかけて、ランニングシューズの規制論議が巻き起こりました。

ナイキ厚底シューズ規制報道に思うこと

シューズ規制論議で感じたこと〜誰が得したか?〜

この記事を書いたのは2月12日ですが、この週末に京都マラソンや青梅マラソンなど開催されました。そしてその翌日に東京マラソンの一般の部中止が発表され、そこからはほぼ全ての大会は中止になりました。

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6月2日にナイキアルファフライが一般販売されました。緊急事態宣言が解除されたタイミングではありますが年内の大会はほぼ中止になっているので、以前より購入しやすいだろうと思っていましたが、発売と同時にほぼ売り切れとなりました。そしてその直後から大量のアルファフライがメルカリやヤフオクに出品されていました。

私は今回購入する予定でしたが、購入する理由は、大会で速く走りたいとかタイムを縮めたいとかいう気持ちより、どんな履き心地なのか確かめたいという気持ちでした。

今回買われた方には、そのような方少ないくないと思います。

ランニングの楽しみ方は様々で、タイムを縮める、順位を競う、未知の距離を走る、仲間の息遣い・足音を感じながら走る、景色を楽しむ、新しいアイテムを試すなどたくさんあります。

アルファフライをすぐにでも試したい気持ちはありますが、転売屋から買うということは、先々同じことの繰り返しになるので、少なくとも私は買いたくありません。またヴェイパーフライの偽物は数多く出回っているので、アルファフライも出回るでしょう。そのようなリスクも意識してください。
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前置きが長くなりましたが、ナイキに続き、さまざまなメーカーがカーボンプレート入りのシューズを発売し、今後も発売は続きます。私自身、ナイキ含めて6種類のカーボンプレート入りのシューズを持っていますが、それぞれ個性が強く、カーボンプレートシューズで一括りはできません。またランナーの好みも様々なので順番をつけることもできません。

今回は、ナイキヴェイパーフライ4%と、ナイキヴェイパーフライ4%フライニットは現在販売していないので、それ以外の4モデルを履き比べをしてみましたが、私が感じたことをそのまま書きます。ただ感じ方は様々ですから、全く違う感想の方もいると思います。

当初は条件を揃えるために2セットするつもりでした。1セット目は少し抑えめで、2セット目はリカバリーをしっかりとって全力に近い感じで走ろうと思いました。また距離は日差しが強く暑い時期なので1000mだと1本で嫌になりそうなので300mにしました。

アップジョグを十分にするとそれだけで走るのが嫌になりそうな天気だったので、軽くアップをしてから筋肉に負担がかからない程度のペースで走ることにしました。

頑張らず筋肉を使ってダッシュにならないように走ることで条件を揃えようとしましたが、これがまた難しい。

まず、最初は身体の動きが悪いけど、暑いから疲労が蓄積して回数を重ねるごとにキツくなってきます。

タイム計測しましたが、そのような状態なので参考程度にしてください。それより感覚の方が参考になると思います。参考までにラップ平均心拍数も掲載しておきます。

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まず、カーボンプレートの入っていないニューバランスのシューズで走りました。

ニューバランス フューエルセル レベル

タイム  71″(3’56/kmペース) 心拍数 131

感覚

もうだいぶ履いたシューズですが、主にジョグに利用しています。今年エントリーしていた、さくら道国際ネイチャーランで履く予定でした。さすがに300mを速いペースで走るシューズではありませんが、カーボンプレート入りより速く走れる人も少なくないと思います。何より実勢価格は6,000円程度と安価です。

HOKA oneone カーボンX

タイム  67″(3’43/kmペース) 心拍数 148

感覚

2本目になり少し身体が動いてきたこともありスピードが上がりましたが、心拍数も上がりました。レベルと比べると反発は強くスピードは上がります。ただ1年以上前にシューズであり、また少々サイズが大きいのでカーブでは少しフィット感が不安でした。ジャストサイズの新品であれば同じような負荷で走ってもタイムは上がると思います。

HOKA oneone カーボンロケット

タイム  63″(3’30/kmペース) 心拍数 150

感覚

今回、このシューズの印象が変わりました。カーボンXより前から所有しているシューズですが、硬く感じることでほとんど履いていないシューズでした。久々に履いたのですが、フォアフットでこのくらいスピードが出てくるとカーボンXより明らかに強い反発を感じました。心拍数はほぼ同じなのに300mで4秒も速かったのです。

カーボンXはキロ5でも気持ちよく走れますが、カーボンロケットは少なくとも5000mを17分台で走れる走力が必要だと感じました。

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ナイキ ヴェイパーフライ ネクスト%

タイム  58″0(3’13/kmペース) 心拍数 154

感覚

履き慣れているシューズですが、結構履いているのでカーボンの反発は弱くなっています。ほどけやすい靴紐は変更しフィット感は良いシューズになっているので気持ちよく走れました。ただ4本目になったのと気温がグングン高くなってきたのでキツくなってきました。カーボンロケットよりかは遅いペースでも走れるシューズです。

ブルックス ハイペリオンエリート

タイム  58″2(3’14/kmペース) 心拍数 157

感覚

ヴェイパーフライネクスト%とほぼ同じタイムでした。まだ新しく反発が強いシューズですが、私が疲れてきたので、ネクスト%よりこちらを先に履いたらもっと速かったと思います。このシューズもカーボンロケットと同じく、スピードあるランナーでないと気持ちよく走れないシューズです。硬いシューズと言われていますが、カーボンロケットほどは硬くありません。

 

最後にカーボンプレートではありませんが、短距離用スパイクで走り比較してみました。

アシックス 短距離用スパイク

タイム  54″6(3’02/kmペース) 心拍数 162

感覚

さすがタータンを掴むグリップは異次元でグングンペースが上がります。それまで5本走っているのと、iPhoneも使えなくなるほどの暑さなので無理せず走りました。カーブの安定感は別格でランニングシューズだとカーブでは加速しにくいが、スパイクだと加速しようとすれば加速できます。1本だけ全力であればそこそこのタイムが出ることを実感しました。

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iPhoneの画面にこのような表示が出るくらい暑いので2セット目をやる気はなくなりました。

久々にスパイクを履いたので、流しで50m走ってみました。

7″7

脚に負担かけたくないので10mくらいから加速しました。最初からガッツリ行ったら6秒台は出そうです。

続いて100mを同じように流しました。

14″5

同じく10mくらいから加速して60mくらいからはそのまま流しましたが結構速いタイムが出るものです。

今回は短時間でしたが、アールエルのペーパー素材を織り込んだソックスに汗が浮かんでいます。そのくらい暑かったのです。でもサラッとした履き心地が気持ちよいので暑い時期はこのソックスを愛用しています。

 

短距離用スパイクを除いた5足を総合すると以下のように感じます。

スピードがないと履きこなすのが難しい順

  1. HOKA oneone カーボンロケット
  2. ブルックス ハイペリオンエリート
  3. ナイキ ヴェイパーフライネクスト%
  4. HOKA oneone カーボンX
  5. ニューバランス フューエルセル レベル(カーボンプレートなし)

重量の軽い順

私のサイズ25cmか25.5cmの場合

  1. ナイキ ヴェイパーフライネクスト% 166g
  2. ブルックス ハイペリオンエリート 170g
  3. ニューバランス フューエルセル レベル 185g (カーボンプレートなし)
  4. HOKA oneone カーボンロケット 200g
  5. HOKA oneone カーボンX 224g

ヒールストライク(踵着地)の方は、カーボンプレート入りのシューズより、入っていないシューズの方が気持ちよく走れると思います。特にカーボンロケットはミッドフット着地でもスピードに乗りにくいフォアフットランナー御用達のシューズです。比較的オールラウンドに使えるのはカーボンXです。

ただ注意して欲しいのはサイズ感です。カーボンプレートが入っていないシューズであれば多少大きくてもパフォーマンスが急激に落ちることはありませんが、カーボンプレート入りのシューズは、少し大きいと走りにくいシューズになります。必ず履いてみて、可能なら走ってから購入してください。

カーボンプレート入りシューズは各メーカーともハイエンドモデルであり3万円前後するので、買ったけど合わないと残念な気持ちになります。

また、耐久性をほとんど考慮していないので、履けば履くほど反発力は弱くなりますが、反発力が弱くなる(≒ソールが柔らかくなる)ことで走りやすくなることもあります。反発力が弱くなった後でも、ソールが擦り減っていなければペース走などに使えます。私は初代ヴェイパーフライ4%を昨年のサロマ湖で使いましたが、軽量シューズでクッション性も高く走りやすかったです。

アルファフライは足も入れたことありませんが、履いているサブ2.5ランナーによると、フォアフットで、上から押し込むように走らないと反発を活かせない難しいシューズとのことです。

私には難しそうなシューズですが試してみたいです。

また、アシックスやアディダスからもカーボンプレートのシューズが販売されますが、選択肢が増えることは良いことだと思います。

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競技場を出て、木陰で座って休むと、心地よい風が吹き抜けて気持ち良い。

ボトルに目をやると、「TOKYO 2020」という文字が書いてあった。

コロナ禍により、いろいろ変わりました。

この数ヶ月は残念なことはたくさんありましたが、今こうして走れている。

一生懸命走って、汗かいて、疲れて、コーラ飲んで。

身体は健康だし、いろいろ考えることもできた。

人生に無駄な時間なんてない。と私はいつも思っている。

この時期もけっして無駄ではなかったのだろう。と先々思えるように、自分の信じること、すべきことをして進んで行こう。



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