川の道フットレース251キロ完走⑨〜幻覚に襲われたランナーと一緒に進んだ〜

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前話では、精神的にもきつかった区間について書きました。

2018年大会も思うようなレース運びができなく厳しい結果になりましたが、今回CP21に到着したのは、前回より2時間20分も遅い時刻になってからです。

CP21〜CP22(長岡市・大手通交差点)

区間距離12.4km (スタートから191.0km)

前回タイム 3時間19分(スタートから31時間48分)

区間タイム 2時間41分(スタートから33時間29分)

そしてCP21を通過して、次のCPはJR長岡駅付近になりますが、この辺りで食事をしようと思うも、コース上にあるのは、自動車ディーラーばかりで、飲食店どころかコンビニもほとんどない。レース終盤のコース沿いもそうだけど、こんなに自動車ディーラーがあって商売になるのだろうか?なんて思うくらい多い。

2018年は、この辺りで膝裏が痛くなり、早歩きをするのも厳しくなったことを思い出した。今回は、指先は痛いけど試行錯誤した結果、走ったり歩いたりできるようになった。

長岡市に入ってから、チェックポイントはこんな遠かった?と思いつつ、街中を進むと、首都圏とは違って居酒屋など賑わっていた。また売春の客引きなのか若い男女が悪巧みをしている声が聞こえてきたりした。居酒屋などからは美味しそうな匂いが漂ってくるが混雑した店に入る気はしない。

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CP22〜CP23(三条市・三条大橋南詰)

区間距離23.0km (スタートから214.0km)

前回タイム 6時間50分(スタートから38時間38分)

区間タイム 5時間03分(スタートから38時間32分)

この区間では、前後のランナーと片言の会話を交わしながら進んだ。みんな色々大変なようだ。またレストポイントを出る時に夜間もさほど寒くならない予報だったが結構寒くなりそうでダウンベストを置いてきたことを後悔。

そう言えば、2018年は膝裏のチクチクする痛みに対して、なんとか対処しようと、アイシングするためにスーパーで氷を買ったり、ドラッグストアでテーピングやサポーターを買ったが、その店を通り過ぎながら色々思い出した。

特にあの時買ったサポーターは、付けたら余計痛くなるなど全く使い物にならなかったことなど思い出し、今回のサンダルと重ね合わせた。

その時より通過時間が遅いので、それらの店舗は既に閉店している。まだ先は長いけど200kmが近づいてきた。200kmを超えたらレースの4/5が終わったことになる。速くは進めないがゆっくりでも進めばゴールは近づいてくる。

23時近くになり、気温が下がってきたので、これは食事をしてエネルギーを貯めこまないと睡魔に襲われそうだと感じたので、コース上に飲食店を探すと、前回も入った記憶のあるカツヤの看板が見えてきたので入った。

入り口に書かれた営業時間を見ると23時まで。そしてこの時22:58で客は誰もいないので閉店かと思ったら、「ラストオーダーになりますが大丈夫ですか?」と聞かれたので、この日最後の客としカツ丼と豚汁をいただいた。

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今回のレースを通じて、胃腸トラブルには襲われなかった理由や対策はいくつかあるが、一言で言うならトラブルにならないようその時々で対処できたということ。

そして、カツ丼を食べてコースに戻ってしばらくしたタイミングで、レース終盤を共にしたランナーとの出会いがあった。

そこまでは、基本一人で進もうと走っていたのだけど、フルの部のランナーが話しかけてきて、何やら激しい幻覚に襲われていて、気づくと逆走しているしていると行った状況に何度も襲われている。誰かと話をすることで、その自分をゴールさせないように誘導する幻覚に騙されずに、心を保つことができるから、しばらく一緒に進ませて欲しいとのこと。

コース上に霊的なものがたくさん見えるらしいと言うので、ちょっと面倒くさいランナーに出会ってしまったと思うも、間隔をあけて前後して話をするだけで、そのランナーが平静を保てるのであれば、それはそれで良いだろうと思った。

その方は、長いレースだと必ず幻覚に悩まされていて、旧三笠小のレストポイント付近でも気づくととんでもないところにいて中々レストポイントに辿り着けないなんて話をしていた。

私自身も話をすることで睡魔に襲われることなくゴールに近づくことができた。

2018年大会は、この辺りで激しい睡魔に襲われ、どうにもならなくなって、真っ暗で普通なら足を踏み入れるのも憚られるような地下通路の階段を降りて、真っ暗な中で体育座りで仮眠をとったりした。おそらくこの地下通路かな?なんて昔を思い出したりしたが、冷静な状態で地下道を見てもちょっと怖い。

少し身体が冷えてきてトイレに行きたくなったタイミングでマクドナルドがあったので、ここでもハンバーグを食べた。食欲は旺盛だ。

この方とは、道中、色々なことを話したが考え方が近いのか一緒に進むことがストレスではないので明るくなるまで一緒に進んだ。

CP23まではほとんど歩いたのだけど、気づいたら一時は2018年の通過タイムより2時間以上遅れていたのに、このチェックポイントで追いついていた。

その10につづく

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