先日発表となった2022年1月30日開催の第41回大阪国際女子マラソン大会要項によると、参加資格が通常規模で開催された2020年大会より厳しくなりました。
ただ、3時間13分から3時間10分に切り上がった2017年大会の発表時もほぼ想定内のタイム切り上げでしたが、今回も対象となる女性ランナーからすると想定内の切り上げだったと思います。
特にナイキヴェイパーフライネクスト%を履くランナーが一気に増えた2020年大会では、出走者468人で完走者は423人でしたが、そのうちサブ3を165人が達成しました。(出走者の35.3%)
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2011年からのサブ3の人数を調べたところ以下のように10年間で3倍以上となりました。
2011年 50人
2012年 61人
2013年 70人
2014年 74人
2015年 71人
2016年 81人
2017年 115人
2018年 120人
2019年 102人
2020年 165人
少し前までは、市民女子エリートランナーは、3時間10分切りを目指していましたが、最近ではサブ3を狙い、さらには準招待選手として参加できる2時間50分以内を目指しています。
そのような状況なので3時間10分以内から切り上がるのは当然として、3時間05分以内程度になるのではないかと考えていたランナーは少なくないと思います。
今回SNS投稿を読むと、資格タイムが大きく上がらずホッとしたという以外に、通常2年間の資格期間が3年間となったことが嬉しいと投稿している方もいました。
それ以上に対象のランナーをホッとさせたのは通常規模での開催が発表されたからです。
2021年大会は参加人数を大きく絞り込むために2時間50分以内となりました。また2021年が最後となる福岡国際マラソンはコロナ禍前の2019年は2時間35分以内であったのに、今年は2時間24分以内で上位110人までと人数を絞り開催されたからです。
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さて、大阪国際女子マラソンの資格タイムはマラソン以外にもあります。大半のランナーはマラソンの資格タイムで参加しますが、30kmやハーフマラソン、10000mのタイムで参加するランナーもいます。
今回、すべての種目で改定されましたが、ハーフマラソンと10000m(10km)の改定がキツいと感じました。
VDOTを目安にすると分かりやすいので一覧にしてみました。上段が改定後で、下段が改定前です。
2022年資格タイム(改定後)
種目 | 資格タイム | ペース | VDOT |
マラソン | 3時間07分以内 | 4’25/km | 51.2 |
30km | 2時間08分以内 | 4’16/km | 52.4 |
ハーフマラソン | 1時間25分以内 | 4’01/km | 54.5 |
10000m、10km | 36分以内 | 3’36/km | 58.8 |
2020年まで資格タイム(改定前)
種目 | 資格タイム | ペース | VDOT |
マラソン | 3時間10分以内 | 4’30/km | 50.2 |
30km | 2時間11分以内 | 4’22/km | 51.0 |
ハーフマラソン | 1時間28分以内 | 4’10/km | 52.3 |
10000m、10km | 37分以内 | 3’42/km | 56.9 |
マラソンのVDOTは50.2から51.2ですが、ハーフマラソンは52.3から54.5、10000mは56.9から58.8と一気に引き上がりました。本来マラソンを走る大会なので、マラソンの資格タイムよりその他の資格タイムを厳しくするのは当然ですが、今回はより絞ったということです。元々学生や若手実業団選手でマラソンに初挑戦するための意味合いの強い資格タイムですが、ハーフマラソン1時間25分以内はマラソン3時間以内の走力で、10000m36分以内はマラソン2時間50分以内の走力です。
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さて、10数年前はエリートレースは男女別ともに3大会ありましたが現時点では以下のようになりました。
大会名 | 現在の状況 | |
男子 | 福岡国際マラソン | 2021年終了 |
男子 | 別府大分毎日マラソン | 3時間30分以内の男女の大会として人気大会へ |
男子 | びわ湖毎日マラソン | 2021年実質終了 |
女子 | 東京国際女子マラソン | 横浜国際女子マラソン、さいたま国際マラソン(市民レース)を経て終了 |
女子 | 大阪国際女子マラソン | |
女子 | 名古屋国際女子マラソン | 名古屋ウイメンズマラソン(市民レース)として人気大会へ |
大会運営費の問題だけではなく、少人数のために交通規制をする観点などから、市民エリートレース存続は厳しくなっていますが、大阪国際女子マラソンは続いて欲しいと思います。