2020年、2021年と連続して中止になってしまった、チャレンジ富士五湖と、野辺山ウルトラの大会概要が発表され、中止となった大会にエントリーしていた選手を対象とした先行エントリーから募集が始まります。
私は2020年、2021年ともにエントリーしていませんが、両大会合わせて13回出場した思い出深い大会です。
私の記録やコースの思い出
チャレンジ富士五湖
初めてチャレンジした100kmは2010年のチャレンジ富士五湖でしたが、9時間54分でサブ10を達成した時は充実感に満ち溢れました。その後、他の大会を含めて6回連続サブ10をしましたが、その連続記録が途切れたのは2013年のチャレンジ富士五湖でした。前日に雪が降るという悪条件の大会で軽度の低体温症になり苦労しましたが、ギリギリ10時間が切れる位置を守るも残り10数キロのところで、ここでトイレに入ったら10時間切れないという状況でやむなくトイレに駆け込みました。その時は悔しいというより、トイレが間に合ったということだけではなく、絶対に10時間を切らなければならないという義務感から解放されたのかホッとしたのをよく覚えています。
この時のタイム10時間25分が、私の100km自己ワーストです。10回走って10時間以内は8回で2回逃しています。(コースベストは2015年の8時間54分)
コースは2015年から少し変わり上り下りが増えましたが、私は好きなコースです。サロマや柴又に比べたらアップダウンはありますが野辺山ほどではなく、100kmに初挑戦であればオススメの大会です。
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野辺山ウルトラマラソン
野辺山はチャレンジ富士五湖に出場した当時から走りたい大会でしたが初出場は2015年になります。当時情報が少ない中、可能な限り必要な情報を調べ、当時の私の走力を考えると10時間ギリギリ切れると挑んだ大会を9時間57分で走るというスリリングなレース展開になりました。
その後2016年は71kmで6位入賞狙いに行きましたが、ゴール200mくらいで一度抜いたランナーに抜き返され7位という悔しいレースになりました。その翌年2017年も71kmを走りました。コースはチャレンジ富士五湖と比べると同じ100kmでもタイムが1時間遅くなるほど厳しいコースです。累積標高が大きいだけではなく、序盤はそもそも標高の高い場所を走るので酸素が薄く心拍数が高くなります。また未舗装の林道区間もあり、また高低図に現れないようなアップダウンが続き、中盤、標高が下がると厳しい日差しに照らされ熱中症リスクに晒されます。そして終盤79kmに馬越峠というラスボスが控えている、とにかく変化に富んだコースです。71kmでもお腹いっぱいになれますが、100kmを完走した時の満足度は大きいです。
また、サロマ湖やチャレンジ富士五湖のサブ10と、野辺山のサブ10は別格です。そしてアップダウンが大きいことから、野辺山はトレイルランナーにも人気の大会です。
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2022年大会について
詳細は大会ページを見て欲しいのですが、両大会を少し比較します。
チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン
野辺山ウルトラマラソン
チャレンジ富士五湖 | 野辺山ウルトラ | |
開催日 | 2022年4月17日(日) | 2022年5月22日(日) |
距離 | 118km 100km 62km | 100km 67km(予定) 42km |
制限時間 | 15時間 14時間 11時間 | 14時間 10時間15分 6時間30分 |
参加費 | 21,500円 20,500円 17,500円 | 21,500円 16,500円 10,500円 |
参加定員 | 1,000人 2,000人 1,000人 | 2,700人 300人 300人 |
ワクチン接種 (2回目) | 推奨 | 接種完了 |
PCR検査 | 実施の可能性あり | 大会5日以内の 陰性証明書必要 |
従来のコースとの変更点
細かい部分は見ていませんが、チャレンジ富士五湖の118kmと100kmは大きな変更はありませんが、従来71kmだった部門が62kmに短縮されました。短縮された部分は序盤の下って上り返す厳しい部分であり、制限時間は変わらないので、従来でも完走難易度の低いコースでしたがより難易度は下がりました。野辺山ウルトラは100kmと42kmは大きな変更ありませんが、従来71kmだったコースは制限時間は変わらず距離が67kmに短縮される予定です。コースを調べるとゴールが手前になるようです。ここはそれなりにキツイ上りなので完走の難易度は下がります。
コース難易度
気象条件などによって、完走率は大きく変わりますが、私が走ったり調べた中で感じる難易度をフルマラソンのタイムで表すとこんな感じです。比較的気象コンディションが良い前提で、このくらいの走力はないと完走は厳しいという観点であり、記載したタイムであれば完走できるというわけではありません。もちろんイレギュラーな方はいますが目安にしてください。タイムは自己ベストではなく、その日にフルマラソンを走ったらどのくらいで走れるかを基準にしています。
チャレンジ富士五湖
- 118km→3時間45分以内
- 100km→4時間15分程度
- 62km→4時間45分程度
野辺山ウルトラ
- 100km→4時間00分以内
- 67km→4時間30分程度
- 42km→5時間程度
もちろん、上記タイムをクリアしていなくても完走できる人はいます。私のイメージ程度と思ってください。
従来の野辺山71kmはチャレンジ富士五湖100kmと同程度の難易度(ゴールタイムではありません)と感じていましたが、距離が4km短くなったことで難易度は大きく下がります。今までラスト数kmの上りで制限時間オーバーのランナーは少なくありませんでしたが、その前にゴールできるのです。また野辺山ウルトラ42kmはフルマラソンの距離ですがキツイ登りがあるので、都市型フルマラソンのタイムでは走れません。速いランナーで+30分程度、サブ4ランナーで+1時間程度です。
6種目を難易度の高い順に並べるとこんな感じでしょう。どの種目にエントリーするか迷っている方は参考にしてください。チャレンジ富士五湖118kmは平均でも給水込みで7’30/km程度のペースで走らないと関門も通過できないので、できればサブ3.5程度の走力がついてから走った方が楽しめると思います。
- チャレンジ富士五湖118km
- 野辺山ウルトラ100km
- チャレンジ富士五湖100km
- 野辺山ウルトラ67km
- チャレンジ富士五湖62km
- 野辺山ウルトラ42km
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気になる参加資格
両大会で共通している内容
- 大会当日、満18歳以上の健康な男女(高校生は除く)
- 400ml以上の水量を携行できる容器を持参
- 最低限の補給食、防寒具、マスク(会場、給水所等は着用)、雨対策の携帯
- 国内在住者
- 大会日の1カ月以内に海外への渡航歴なし
私がエントリーする場合は、何点か事務局に確認しますが、以下の考え方で問題ないと思っています。
- 水を入れる容器は2つに分けてもOK(これは同じ企業が運営する湘南国際マラソンのエントリー時に確認済)
- 容器を準備するのがルールであり常に入れておく必要はない→飲めば減るわけですからこちらは聞くまでもないでしょう。
- 雨対策を携帯って何?→ゴアテックスなどレインウエアと書かないということは、ビニールポンチョでもOKということなのか?また防寒具の定義も掲載されていません。
環境対策として、紙コップを使わずにマイボトル持参というのはウルトラマラソンでは特に違和感ありません。実際チャレンジ富士五湖は数年前からマイボトル持参者専用のスペシャルエイドを設けていたのだから一貫性があります。
また、防寒具や雨対策のアイテムに関して、トレラン大会のように細かくルール化されていない理由は、走力などレベルによっても異なるし、その日の天候によっても異なるからでしょう。チャレンジ富士五湖に関しては10回走った中でも様々な天候がありました。2013年のような極寒のレースになるのであれば、悪天候のトレラン大会に出るようなウエアリングが必要と感じますが、スタート時から暑く脱水など気をつけないといけないと感じる大会もありました。その意味ではこのような記載で最低限のルール化をし、参加者一人一人が自分の力や天候によって判断してくださいということなのでしょう。
100kmのスタートは今回は5時ですが、10時間で走るランナーなら15時にはゴールします。天候の穏やかな日であればこの時間帯はまだ暑いと思います。ただ制限時間が近づくにつれて気温はぐんぐん下がってきます。2019年は私がゴール後に最終ランナーまで応援していましたが、だんだん寒くなりダウンジャケットを着ていた記憶があります。12時間を超えるランナーだと終盤は歩く時間帯も長くなるので天気が良い時でも身体は冷えてくると考えてください。
私は、出場するならアールエルのレインウエアを防寒具兼用で使います。こちらなら使わない時には小さく畳んでnakedランニングバンドに収納することができます。
野辺山ウルトラのみのルール
・大会日2週間前までにワクチン接種(2回目)が完了していること
・大会前にPCR検査を行い、陰性であること
チャレンジ富士五湖は、ワクチン接種は推奨であり、現時点ではPCR検査は不要ですが、野辺山ウルトラは両方が出場の条件となっています。
同一企業による運営であっても開催地によって状況は異なるということです。
チャレンジ富士五湖の改善点
今回、私が注目していたのは、チャレンジ富士五湖のスタート時間です。なぜかと言うと、下記記事にも書きましたが、2019年は118km第2ウエーブスタートが4時15分で、100km第1ウエーブのスタートが4時30分でした。2018年までは118kmは4時スタートのみだったので30分の差がありましたが、それでも私程度のスピードでも山中湖に到着するまでに118kmのランナーをたくさん抜く状況だったのが15分しか間隔がなくなったことで、もっと手前から混雑が激しくなったのです。
チャレンジ富士五湖のコースは、山中湖まで行ってしまうと歩道が広いのとランナーがばらけるので走りにくいと感じることはありませんが、山中湖に向かう歩道は狭い箇所が多いのでスピードの差が大きいランナーが混在すると非常に危険なのです。物理的に対処のしようがないなら仕方がないのですが、118kmを2ウエーブにするなら、100kmのスタートを繰り下げれば問題ないのです。繰り下げることで制限時間の問題が生じますが、そもそも100kmと118kmの制限時間は1時間違うので、118kmの第2ウエーブスタートから1時間遅れで100kmの全ウエーブがスタートできるならクリアできるのです。100kmは3ウエーブだったので118km第2ウエーブが4時15分なら、100km第1ウエーブは4時45分、第2ウエーブは5時、第3ウエーブは5時15分にすれば同じ時刻に制限時間を設定できます。それは2020年大会(中止)でも改善されませんでしたが、今回は118kmが4時、100kmが5時スタートとなっているので、おそらく参加人数によってウエーブ数を決めるのでしょう。もしくは順位は完全にネットタイムにして30分以内にスタートなどとするのでしょう。
走りやすさだけではなく、安全面からも最低でも30分差スタートは必須だと思っているので、このようなスタートになって欲しいです。
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私はどうするか?
私は、2020年大会にエントリーしなかったのは、10回完走したことから、少しマンネリ感が出てきてしまったことと、実績により選手選考を行う、さくら道国際ネイチャーラン(以下 さくら道)を走れることになったからです。しかしさくら道は中止になり、2021年は募集も行われませんでした。2022年は現のところ情報がありません。
チャレンジ富士五湖にはマンネリ感が出てきたと書きましたが、それなら118kmを走れば良いのですが、私はロードレースであれば100kmちょうどという距離に魅力を感じているのです。ただしばらく100kmレースを走っていないのだから、私の原点であるチャレンジ富士五湖を走ってみたいと感じています。走るのであれば過去の自分と比較できる100kmです。
野辺山にも魅力を感じていますが、来年はウルトラマラソンは大会数を絞る予定なので、両方出ることはありません。
と言うことで、現時点ではチャレンジ富士五湖の100kmにエントリーしようかと考えています。そもそも100kmを満足に走れるのか、少し前までは全く自信がありませんでしたが、146kmジャーニーランの前半を走った感覚ではウルトラを走る練習をしてない状況でも10時間は十分切れると感じました。
両大会へチャレンジする方へ
チャレンジ富士五湖や、野辺山ウルトラにチャレンジする方に向けた、攻略セミナーをコロナ禍前には毎月開催していましたが、こちらの開催も考えていきます。パーソナルレッスンでのアドバイスは日程さえあれば可能です。ざっと浮かぶだけでもこのようなことは事前に考えておくと具体的な準備ができます。
- コースの特徴と関門設定の注意点
- 目標タイム設定
- 区間ごとのペース設定
- 補給
- トラブル対応
- シューズやアイテム
- 気象変化による対応
- ドロップバックの活用
- 大会までの練習
ご希望の方はFacebookページのメッセージにてお問い合わせください。