弘前24時間走・48時間走をイメージする

弘前24時間走/48時間走について、途中経過を以下の記事で随時紹介しました。

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なぜ、このように1時間ごとの経過をお伝えしようと思ったかというと、結果だけでは大事なことが伝わらないからです。

例えば、こちらが24時間走の結果です。

優勝した小野選手が251.027km走ったことは分かりますし、2位の櫻庭選手と18km以上差を付けたことも分かります。その他の選手も何周走って何キロ走ったかは、この1枚の紙・画像を見れば分かります。

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でも、これでは選手一人一人がどのようにライバルとそして自分自身と戦ったのかは分からないのです。

『結果が全て』だという考え方であれば、『経過』なんて関係なくて、結局どうなったのか?が分かれば良いでしょう。私は『結果』は大事だけど、その結果はどのような『経過』を辿ったのかとても大事なことだと思っています。そこは一人一人価値観が違うのでどちらが正しいという話でもなく、自分の考えを押し付けようとも思っていません。

そこで、選手がどのように走っているか?どのような心身の状態なのか?などの手がかりにするために1時間ごとの経過をこのようなシートに集約し直して発信しました。あまり横が長くなると見にくいので過去12時間の経過を残して非表示にしていきました。

こうやってみると優勝した小野選手は22時間までは9周(9.81km)以上走ったけど、終盤はホントきつかったのだろうということが分かります。実際タイムアップしてから極度の疲労で表彰式にも出ることができませんでした。(連絡したら現在はすっかり回復しているようです。)また三谷選手は215.999kmで4位というのが『結果』ですが、後半戦は1時間に6周(6.54km)しか周回できない時間帯がありましたが、最後の1時間は11周以上の快走をしたことが分かります。

走っている選手であれば、この1時間ごとの周回数を見れば、その時のことを色々思い出すことができますし、友人や知り合いなどの経過を追いかけると不思議なくらい感情移入できます。

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ただこの表だと、パッと見て全体感を掴むことが難しいのです。全ての選手が24時間に及ぶレースをどのように走ったのかを掴むことは困難です。

そこで、私は神宮外苑の時も作りましたが、このように加工してみました。

1時間ごとの周回数により色を変えています。鮮やかな赤は周回数が多く(=速いペース)で薄くなるほど周回数が少なく(=遅いペース)なります。1周ごとの色を変えても良いのですが、ざっくりイメージが掴めれば良いので、概ね2周ごとに色を変えました。

こうやってみると、序盤はみんな速いけど4時間も経つと、ペースをキープできる選手と徐々に落ちていく選手が分ります。当然ですが、上位の選手は大きく落ちていません。落ちていないから上位なのです。

また、速いペースで走っていて、徐々にペースダウンをする選手もいれば、一気にペースダウンする選手もいます。

5時頃(19時間経過)から明るくなりますが、その辺りから一気に復活する選手が増えてくるのもよく分りますし、ラスト1周はほとんどの選手がペースアップしています。

表の下段6人は途中でレースを終えたから0が続くます。止めるタイミングも、フルマラソンまでは頑張ろう。100kmまでは頑張ろうと走った選手もいれば、走れなくなり歩いて周回を重ねたけど気温が下がってきて、このままでは体調を崩すと判断しやめた選手もいるでしょう。

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48時間走は、時間が長いので横長になってしまってみにくいけれど、全体感は掴みやすく仕上がりました。24時間同様、最初と最後はペースが速いです。

24時間走との違うのは、24時間走の上位選手は毎時間一定距離を走り続けていますが、48時間走に関しては、大半の選手が1時間で周回なしなど長い休憩をとっているのが分ります。

また完全に潰れた、歩くこともできなくなった選手が数時間休むことで再び走れるようになっていることも分ります。

今回の選手がどのように走ったのかの全体感を掴んだ上で、個別選手の動きを追ってみると色々イメージできるでしょう。

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また、私は動画もたくさんアップしましたが、映像には非常に多くの情報が含まれているので、その時の選手の様子を『伝える』には非常に有効な方法です。

こちらは、ラスト10分ほどの時間帯に撮影した動画のキャプチャーです。

必死に走る選手、笑顔の選手、顔を歪める選手、真っ直ぐ前を向き一心不乱に走る選手、何とか前に進もうとする選手、様々な感情が入り乱れている選手。24時間走と48時間走の選手が混在していますが、画像だけ見たらどの選手が優勝者かなんて分からないと思います。

私自身、様々な時間帯で選手を見ていて感じたのは、『もう無理だ。』を何回も何回も繰り返しながらも、前を向く選手の姿に感動しました。もちろん自分が考えていたレースとはかけ離れた展開になってしまった選手は、何のために進むのか分からなくなる気持ちも分ります。それでも最後はコースでレースを終えたいと残った力を出して1歩でも前にと進む。

序盤、中盤、終盤と選手の走りを見ていると、『結果』が全てなんてとても思えません。競技である以上『記録』や『順位』はとても大事なものですが、それらが望めなくなった時でも、やめない理由を見つけて前に進む選手は、きっと次のレースに繋がる何かを掴むのだと感じました。

今回の日中の暑さは24時間走や48時間走で記録を狙うには厳しいコンディションでした。それでも24時間走の優勝者は250kmオーバーしたのだから、涼しいコンディションであればかなりの記録が狙えるコースだと感じました。

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