年齢別世界選手権ではなく全日本マスターズにした理由

2023 Abbott World Marathon Majors Wanda Age Group World Championships いわゆる『マラソン年齢別世界選手権大会』は、40歳以上を対象に5歳刻みの世界一を決める大会で、日本人選手では昨年大会で藤澤舞さん(W45-49)が優勝しました。

少しこの大会について説明すると、年齢別とはいえ世界選手権なので誰でも出場できるわけではありません。

選出方法はランキング対象レースを2レース以上走り、ポイントが高い2レースのポイント合計により世界ランキングが決まります。これはアボットのページに登録していなくても勝手にランキングされます。その上でアカウント(無料)を所持している選手の上位者から世界選手権の招待状が届く仕組みです。

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ポイントの決まり方

1レース最大4000ポイント×2レース = 最大ポイントは8000ポイント

1レースごとのポイントの決まり方をざっくり説明すると、対象レースに参加した自分と同じ年齢区分1位の選手が4000ポイントで、そこから30秒落ちるごとに10ポイント下がっていく仕組みです。また6大大会以外は年齢別に基準タイムが定められ、トップがそのタイムより遅ければ基準タイムが4000ポイントになります。

コースの難易度や気象条件によりタイムは変わるから、同じ年代のトップとの相対的評価はある意味よい仕組みだと感じていました。

ただ、この仕組みにも問題があり、各年代にいる飛び抜けて速いランナーが参加する大会のポイントは厳しくなってしまうのです。

例えば、私は東京マラソンでは3600ポイントでしたが、約2分遅いタイムだった金沢マラソンは3370ポイントでした。自分では3560ポイント付近と思っていたら、なんと年代別トップが2時間29分台という凄まじいタイムを出した方がいたため大きくポイントが下がりました。

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私の年代は同級生で世界上位40人!?の狭き門

それでも、ギリギリ出場枠に入れたようで招待状が届きました。

私の年代(55-59)で200人と言うことは、平均すると1歳あたり40人。世界の同級生ランナーで上位40位に入ったと思うと我ながら凄いことだと思います。

年代別の出走枠(2023年大会)

Age Group男性女性合計
40-44400400800
45-49350350700
50-54300300600
55-59200200400
60-64100100200
65-698080160
70-74404080
75-79202040
80+101020

年齢区分が上がるごとに出走枠も減っていきます。

世界選手権は見送ることにした

世界選手権なんて中々縁のないことですから、多少費用はかかっても特別な体験をすることも人生を豊かにすると思い、会場へ徒歩圏内のホテルは抑えたり、フライトはどのように行けば安く行けるかなど考えていましたが、今年は世界選手権は見送ることにしました。

元々、全日本マスターズ陸上競技選手権と日程が被っていて、どちらに出るか迷っていました。

当初は全日本マスターズ陸上には資格タイムや招待は必要なく、マスターズ登録をしていれば出場できるのに対して、年齢別マラソン世界選手権は上記の通り、世界のライバルと限られた出走枠を競って勝ち取らねばならないのだから、上位争いなど出来なくても雰囲気だけでも感じたい。と主催者から招待状を送る予告メールが届いた時には考えていました。

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不参加とした理由

なぜ、気持ちが変わってきたかというと大きく3つです。

サロマ湖ウルトラマラソン開催

一番はサロマ湖ウルトラマラソンが4年ぶりの開催を発表したことです。

サロマがなかったここ数年は中距離をメインにしてスピード強化をはかっていましたが、6月25日のサロマを走るとなると、その後1ヶ月くらいは疲労抜き期間になりますから、中距離の練習や大会に出る期間が短くなります。そして、10月8日にシカゴマラソン走るとなると、夏場に距離走が必要になるので中距離シーズンは実質なくなってしまうのです。最近タイムが伸びてる理由は短い距離から鍛え直しているのが大きな要因なので、来シーズンのことを考えると外せません。

年間のレーススケジュールや練習の時期を考える中で、シカゴマラソンを組み込むと全てが中途半端になってしまうと感じたのです。もちろん全日本マスターズと日程が被っていなければ出場しましたが、今年は全日本マスターズを選択します。

ランキング対象大会に別大マラソンが追加

当該ランキングの対象大会は国内では東京マラソンや金沢マラソン、岡山マラソンなど人気大会で抽選の大会が多く、1年間に2大会揃えるのは結構厳しいです。

その対象大会に、別大マラソンや、つくばマラソンなどが加わったのは朗報でした。

そして別大マラソンは自己ベストではないけどサブ3できたし、東京マラソンも走るので失速するようなことがなければ、2022年くらいのポイントは獲得できる見込みです。金沢マラソンは今年もエントリーしますが落選だったとしても3月初旬で2レース走れているのはとても大きい。そうすれば来年の年齢別世界選手権の出場枠を獲得できそうと感じたのも理由です。

また、2024年の別大マラソンと東京マラソンも出場見込なので、走力をつけさえすれば、年齢別世界選手権に出るチャンスはこれからもたくさんあります。

全日本で上位に入りたい

マラソンのエイジ世界選手権では上位争いはできませんが、マスターズの中距離なら全日本で入賞も可能な位置にいます。2022年の日本各地のマスターズの結果を調べたところ、800mは8位、1500mは7位でした。

1位とのタイム差は800mは約7秒あったので優勝争いをする力はありませんが、1500mは約6秒でした。また非公認記録であれば、ランキング1位とほぼ同じタイムで走れています。

そして、私より上位者が全て参加するわけでもなく、私は今年もタイムを伸ばす予定なので、十分入賞できる位置にいます。

全日本マスターズは3日間にわたり開催されますが、もし3種目エントリーできるなら、開催時期が10月であり、マラソンシーズンも迫っていることから5000mにもエントリーします。5000mも非公認なら17分42秒まで伸ばしているし、今年はさらに伸ばしていきます。

この2年間切磋琢磨してきた同世代の選手と日本一をかけて走ることは、世界選手権に出場するより、私にとっての優先順位は高いと思ったのです。

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世界選手権か、全日本かなんて贅沢な悩み

少し前までは大会が相次ぎ中止になり、走れる大会がなく、河川敷の草レースだろうと、走って計測してくれる場があれば非常に嬉しかったことを考えれば、世界選手権に出るか、全日本に出るかと選択に迷うことは贅沢な悩みです。

シューズを購入する際に、2つ気に入ったのがあれば、どちらも買えるのであれば買えば良いけど、身体は一つなので、同じ日にアメリカと日本で開催される大会の両方は物理的に走れません。どちらかを選択しなければなりません。

選択するのは私自身なのだから、どちらを選択しても後悔することはないと思ってます。

自分の決めたことに最善を尽くす。そしていかに楽しめるかが大事です。

今回は、シカゴに行くつもりで、情報収集する中で、費用的な相場感を掴むことができたし、海外の宿泊など予約サイトをチェックしたりしたことも良い経験になりました。

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