神宮外苑12時間走〜心拍数を抑えて走った〜

前回は私のレース結果について書きました。

今回は実際のレース展開や、小さなトラブルが大きくならないように対処したことなど何回かに分けて紹介します。

*画像はたくさんの方から頂いたモノを使わせていただきます。

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心拍数を目安に走る

午前11時ほぼ最後列からゆっくりスタート。狭い歩道なので焦らず1周目はゆっくり進みました。2周目からスムーズに走れるようになり気持ちよく走れるペースで進みました。給水のタイミングは事前に決めず走って判断したところ前半は4周(約5.3km)に1回で十分でした。

気温が高い時は、水分補給をし過ぎて体内の電解質バランスが崩れてしまうリスクが高いので序盤から塩分補給は意識して行いました。

飛ばし過ぎと感じる選手は結構いた

2時間経過までは5’15/km前後と予定よりは速いけど、心拍数は130前半で推移していたので落とさずに走りましたが、このペースでも24時間走の上位入賞を狙う有力選手以外の選手にも結構抜かれました。また時間走はペース差が少ない選手とは当たり前ですがほぼ合いません。例えば反対側を同じペースで走っていたら全く合いません。

その時間帯に中々合わない上位有力選手は抑えているわけですが、結果的にその選手達は上位入賞を果たしています。もちろん曽宮選手のように最初からガンガン私を抜きながらも上位に入る選手もいますが、そのペースは曽宮選手にとっては抑えたペースなのです。

例えば、私のフルマラソンのペースはだいたい4’10/kmですが、その3割増しのペースは5’25/kmです。曽宮選手のフルマラソンのペースはだいたい3’15/kmですが、その3割増しは4’13/kmです。相対的に私が5分半ペースで走るキツさなら曽宮選手はサブ3ペースで走れるのです。

逆に、相対的にちょっと無理していると感じた選手も少なからずいましたが、後半厳しい展開になっています。

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走力を上げて余裕度を高めた上で温存する

24時間走より長い48時間走など経験ないので分かりませんが、24時間走までのウルトラマラソンはその余裕度を高めた(要は走力を上げる)上で、温存しキツくなるタイミングを遅らせるような走りが結果に繋がるように感じています。

そのような狙いもあって、私は中距離など短い距離から鍛え直してフルマラソンまで自己ベストを出すことができました。その高めた走力を次は100kmに繋げて、その後、24時間走や200kmオーバーの大会で納得いく走りをしたいと計画してます。

さて、体力を温存するためには、ペースが遅ければ遅いほど良いかというとそんなことはなくて、遅すぎても疲れるし、目標タイムや距離に届かないのでは意味がありません。

私は体力温存のために心拍数をチェックしながら走っています。自分にとって楽なペースで走っていたつもりが、いつのまにかキツイペースになることはよくあるので、その前兆を心拍数で掴むのです。

そのために正確な心拍数が計測できることが必須条件となりますが、以前のGPSウォッチの心拍計はイマイチ精度が信用できなかったので、そのような試みはできませんでした。

昨年購入したガーミン955はかなり心拍センサーの精度が向上し感覚通りの心拍数を伝えてくれますが、たまにおかしな数値を出すこともありポラールの腕に付ける心拍計を購入しました。こちらの数値は体感通りで信頼できます。

フルマラソンでは前半はできるだけ160台に乗らないようにし、乗ってしまってからは165までに抑えて、終盤は170を超えたら残り距離を考えてそのまま行くか落とすかを判断します。先日の東京マラソンは、32km辺りから心拍数が高くなり上がり続けたので35kmから意図してペースを少し落としました。

ガーミン955とポラールの心拍計をウルトラで使うのは初めてでしたが、今回は130台に抑えるようにしました。ウルプロ練習会で5’00-5’15/kmで走るとこのくらいの心拍数になりますが、今回はやや暑いので、この心拍数に抑えるとペースは少し落ちると予想していました。私は150台ならキツくはなりませんが、130台と150台ではエネルギー消費がかなり変わって来るように感じます。

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エネルギーを消費すれば補充が必要。そして補充には消化吸収が必要

エネルギーを消費すれば、補充する必要があります。エネルギーの元になる食事やエナジージェルなどを体内に入れてもすぐにエネルギーに変わるわけではなく胃で消化吸収する必要があります。その消化吸収能力には個人差はありますが、胃腸の強い人でも暑さや寒さなどによって働きが落ちることはあるし、走りながら消化吸収をさせるわけだから身体にとってはかなりの負担になります。

そのため無駄にエネルギーを使わなければ、補給の量を減らすことができるし、胃腸への負担を減らすことができます。今回私のレースが終わってからの深夜に胃腸トラブルで苦しんだ選手と、トラブルまでにはならなかった選手の違いは、日中暑い時間の走り方の違いが大きいと思います。

今回3時間でキツくなるのはフルマラソンの5km、10kmできつくなるようなもの

また、序盤から息が乱れるような走りをしたら24時間や12時間どころか3時間もすればキツくなってきて、残り時間の途方もない長さに精神的にも苦しくなり嫌になり、途中でやめる理由を探して見つかれば簡単にやめてしまいます。

3時間でもこれだけキツいのに(24時間走なら)この8倍走らねばならないのか?フルマラソンならまだ5km地点なのか?など考えたらキツイですよね。

ウルトラランナーの中には、そのキツイ状態から信じられないくらい耐えることができる選手もいますが、身体へのダメージは非常に大きくなります。

心拍数をチェックすることでトラブルを未然防止

さてスタートから気温は徐々に上がるも、風が身体を冷やしてくれるので、さほど暑いと感じずにペースを維持して走っていると徐々に心拍数が上がってきたことに気付きました。暑さが原因だと思いすぐに身体を水で濡らし冷やすとともにペースに早めに落としました。また給水の間隔をせばめることにしました。この早めの判断により大きく失速することを防ぐことができました。

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些細なストレスも早期に解決

画像は腕が痒くてかいているわけではなく、腕につけた心拍ベルトがややキツイと感じたので場所を少しずらしているところです。この心拍計は緩くてもおかしな数値にはならないので締めすぎないようにした方が良いです。フルマラソンなどは問題なくても長時間になると多少の締め付けも気になるので、正確に測定できる範囲内でストレスにならないようベルトの長さを調整しておき、その上でレース中にやや気になったら我慢しないで肘の下にずらしたら、場合によっては装着する腕を変えても良いと思います。

参考までにこちらは今回の心拍数ですが、途中2回上がっているのは腕の心拍計をずらすときにボタンに触れたようで心拍計のスイッチが切れてしまい、緩く巻いているガーミン955の心拍数が表示されたあたりです。この数値はおかしいぞとポラールの心拍計をチェックしたら電源が切れていたことに気づいて入れたら少しして正常に戻りました。

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