先ほどは男子のサブ3率が高くなった理由について、私が感じたことを記事にまとめました。
女子のサブ3率も調べようと思いましたが、全体でも1%を切っているので、まずはサブ3.5率から調べてみることにしました。
こちらは、コロナ禍の影響を受けなかった最後の年度との比較です。
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サブ3.5率の4年前との比較
男子同様、この表だけでも色々なことが想像できてきます。
思いつきまま書き出してみます。
- 2018.4-2019.3と比較して2022.4-2023.3は全ての年代でサブ3.5率が向上している
- 従来も今回も60歳以上になるとサブ3.5は激減するが、そこまでは男子ほど年代による差は大きくない
- 完走者数を比較すると、60代以上を除き減少しているが、40代まではほぼ半減している
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サブ3.5率が3.1%から4.1%に上昇したが簡単になった訳ではない
*男子メンバーも入っている画像ですが、ウルプロ練習会ではフォーム構築を最重要テーマにしています。
ここは男子のサブ3.5と同じ理由ですが、サブ3.5率が高くなったという数値を元に、サブ3.5が簡単になったと単純に考えてしまう方もいると思うが、2018-2019年シーズンにも既に厚底カーボンシューズは広がっており、それらの影響でタイムが大きく伸びたとは思えない。サブ3.5達成者の総数は減少しているので、私はこの点に関してはこのように考えます。
コロナ禍で大会が中止になり、ランニングをする習慣がなくなった方は少なくないようですが、女子でサブ3.5レベルの方は大きなフルマラソンが中止になっても、河川敷のハーフマラソンなど草レースを走ったり、トラックで5000mレースを走るなど走力を落とさない工夫をされていたように感じます。またサブ3.5の女子ランナーは真面目に練習する方が多い印象なので、大会がなくてもしっかり練習をしたのでしょう。
そして、4年前と比較して完走者が女子2万8千人減少した大半は、そこまでランニングに対しての順位付けが高くない方々と思ってます。
そうすると、分母は減って分子は減らないのだから、サブ3.5率は高くなります。
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20代、30代、40代の完走者数が激減した理由
男子も30代は大きく減少し、それは人口統計上からも日本人の人口が減っている影響も大きいと書きました。女子に関しては20代、30代は同様と考えますが、女子は40代も大きく減少しているのです。
男子の40代は33%減でしたが、女子は43%減と半減とは言わないまでも大きく減らしています。
別途記事にしようと思っていますが、この辺り男女関係なく大きな影響だと感じているのは、大会参加費の高騰です。1万円が1.5万円になっても気にしないランナーもいますが、そこまで払ってまで大会に出たくないと考えるランナーは一定数います。それ以上に大きいと感じているのは、特にコロナ禍では多くの大会が中止になりましたが、そもそも募集もしない大会がある中で、募集し参加費を集めた大会も少なからずありました。開催するのかとランナーを期待させたのに、結局は大会を中止にして、大会によってはほとんど返金がないなど相次いだことで主催者と参加者の信頼関係はかなり損なわれたようにも感じています。
また、開催するかしないか分からない大会に期待して、ガッカリするより、近場で開催されるトラックレースや、大会ではないけど小規模なトレランイベントなどに楽しみを見つけるランナーも増えたことなども影響しているでしょう。
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女子のサブ3.5は年齢による達成率が小さい
男子のサブ3率は30代が8.2%なのに50代は2.0%に大きく落ちます。女子もサブ3率だと同様に落ちますが、女子のサブ3.5は40代が5.5%で50代が3.0%とそこまで落ちません。また29歳以下は3.8%と50代と大差ないのです。
ウルプロには入会後に50代で初めてサブ3.5を達成したメンバーは珍しくありませんし、60代で初めてサブ3.5を達成するのもやるべきことをしていけば可能です。50代の女子で初めてサブ3を狙うとなると体力的な面からも相当なポテンシャルを持ったランナーでないと難しいと感じますが、サブ3.5は現実的に可能なタイムです。
例えば練習の負荷もサブ3とサブ3.5は大きく違います。VDOTで1000mインターバルの設定ペースを計算すると、サブ3.5のインターバルペースは4:18に対して、サブ3は3:42です。女子の場合は個人差はありますがここまでの負荷は必要ないというか、7本とかこなせないと思いますが、サブ3とサブ3.5の比較にはなると思います。トラック1周で1:43と1:28の違いです。そもそもサブ3.5のインターバルペースは、サブ3のマラソンペースより遅いのです。
余談ですが、最近はサブ4したら、次はサブ3.5だね。サブ3.5したら次はサブ3だね。的に友人の大会の投稿にコメントする方は減ってはいると思うけど大きな違いです。
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サブ3.5をしたい方へ
サブ3.5なら適切な練習など準備をすれば実現可能性が高いと書いたのは、5km25分をやや切るペースで走れば届くペースなのです。女子ランナーには、長くゆっくり走るのは得意で好きな練習の方が多く、速く走ることは苦手で嫌いな練習の方が多い傾向があります。苦手な練習にこそ伸び代はあるので週1回程度インターバルなどスピードを上げる練習をすることで、心肺機能や筋力が高まるだけではなく、苦手意識がなくなっていきます。またランニングフォームに関しても楽にスピードが出せる効率良いフォームが分かってきます。遅いスピードだと多少フォームが崩れていても走れますが、速いスピードだと誤魔化しが効きません。
また、サブ3.5を狙っていて中々達成できない方にパーソナルレッスンの時などに、ランニングフォームだけではなく現時点の練習内容や、ペース含めたレース展開、補給など、そしてレース前の準備などを聞くと、それだけでできない理由が明らかなこともあります。
最後に、女子ランナーは貧血になるリスクが男子ランナーより高く、練習すればするほど遅くなるので、おかしいと血液検査をすると重度な貧血だったりという話は昔も今もよく聞きます。練習することは大事なことですが、練習をしすぎてパフォーマンスを落としているランナーも少なくありません。30km走を設定ペースでできなかったと、大会直前にまで30km走をしてしまう方も実際にいますが、そのようなランナーであればレースに向けてコンディションを整えていくだけで記録は伸びます。
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