上位1%のタイムを調べた〜全日本マラソンランキング

昨日発売された月間ランナーズ別冊の全日本マラソンランキングを読んでこのような記事を作りました。

前年度に比べたら大会参加者数が大きく戻ってきましたが、まだコロナで大会が中止になる前と比較すると7割程度です。

昨年は従来人気大会と言われていた大会が定員割れになるなど、ランナーの大会を選ぶ目も厳しくなっています。

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タイムが出しにくいコースより出しやすいコース

フルマラソンの大会に求める要素は様々です。また結構変わってきています。最後に上り坂があった方がマラソン大会ぽくて過酷で参加者の感動が大きいと主催者が考えていそうな大会は結構あります。過酷さを売りにしたウルトラマラソンやウルトラトレイルなら良いのですが、フルマラソンにその過酷さを求めているランナーはそれほど多くはないと感じています。私自身フルマラソンはタイムへのチャレンジで、過酷さとか景観とかはウルトラマラソンやウルトラトレイルの方が感じられますから、フルマラソンに過酷さはいりません。

例えば過酷なコースで3時間01分。フラットでタイムが出しやすいコースで2時間59分を出したランナーがいたとして、難易度的には過酷なコースで3時間01分の方が難しいとしても、大半のランナー的にはサブ3ができた大会と、サブ3を逃した残念な大会という位置付けになります。また今回紹介している全日本マラソンランキングに高低差や気温などといった難易度は加味されていません。

ランナー目線に立つと、なんでこんなところを登らせるのかなど、最後の登りがなければ走ってみたい大会だとか、大会を選ぶ基準に『タイムが出しやすいコースかどうか』の存在感は大きいです。

私が走りたいコース(作りたいコース)

私がコースを作るなら、タイムを出しやすいコースにします。そして最高気温が10℃程度が見込める場所と時期。コースはスタート地点とフィニッシュ地点が別の場合にはその距離の規定であり、標高減少(0.1%以内=フルマラソンなら42mまでOK)の規定がありますが、その範囲内で最もタイムが出しやすいコースを考えると、42mの下りはもちろん活用する以外に、スタートしてまだ元気な5kmから10kmあたりで50m少しダラダラ登りで標高を上げて、そのまま28-30kmあたりまでフラットにして、キツくなる終盤をダラダラと下り坂にします。また季節風などを活用して、開催時期にはほぼ同じ方向に風が吹くコースであればそれも工夫したい。探せばこのような場所ってあると思います。

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年齢別上位1%のタイム

今回私は56歳で50位でした。順位的には予想通りでしたが、ふと分母を見たら4,599人で上位1.09%と惜しくも1%以内を逃しました。ちなみに上位1%以内は厳密には45位ですが、ほぼ1%は46位になり、それぞれのタイムは2:56:41と2:56:55でした。

同様に、同様に男女・各年齢の上位1%のタイムを調べてみました。今回はざっくりイメージできれば良いので、完走者数に1%をかけて四捨五入された順位のタイムを調べました。また18歳、19歳と70歳以上は分母が少ないので計算はしたけど今回は掲載をやめました。今回算出した中でも女子60代後半は分母が少なく、たまたまその年齢に速い選手が何人かいるかでタイム水準が変わってしますのです。

右側に男女比という項目を設けましたが、これは単純にその年齢の男女のタイムの比較をしたものです。

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傾向的には1年に1分落ちていく

上位1%のタイムを見ると、男子の場合は、ざっくり20代は2時間20分台、30代は2時間30分台、40代は2時間40分台、50代は2時間50分台、60代になると落ち幅な大きくなります。

女子は20代、30代が2時間50分台、40代が3時間00分台、50代が3時間10分台、60代は男子同様落ち幅が大きくなります。

10歳で10分づつ落ちていくということは1歳で1分落ちていく。

そもそも各年齢の上位1%に入ることは大変なことで、ランニングに情熱をかけている方です。練習方法なども工夫していることでしょう。それでもビッグデータとしてみていくと年齢によりタイムは落ちていくのです。

以下の表は、上の表の1歳ごとタイムを10歳分足して、平均した数値です。

男女差は1.1倍

過去何回か世界記録そして、日本記録の各種目の男女差を調べたところ約1.1倍から大きくはずれていないと記事を書きました。

今回、男女差について調べたところ、20代は1.2倍という数値が出ましたが、それ以降はほぼ1.1倍です。

20代について考察すると、男子は箱根マラソンなど走った選手が引退記念にマラソンを走ったり、実業団に行かなくても市民ランナーとしてフルマラソンを走る選手が水準を引き上げている一方で、女子は学生時代に男子ほど長い距離の駅伝など走っていないことから、大学時代にマラソンを走る選手は少ないだろうし、実業団に入った選手でもマラソンを走る選手は一握りです。そのあたりが影響しているのだと思います。

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年齢に逆行してタイムを伸ばす

20代の頃に上位1%以内で走っていた選手が、50代になって自己ベスト更新するなど現実味は薄くなりますが、30代、40代で走り始めて、数年がかりでサブ4、サブ3.5とステップアップしていく多くの市民ランナーであれば、まだまだタイムを伸ばす余地や方法はたくさん残っています。

そのために大事なことをあげると、筋力や持久力向上のための練習を継続するのは当然として、以下の二つが絶対に必要です。

・年齢を理由に諦めない(成長を楽しむ)

・身体を大事にする

ウルプロにも50代、60代で自己ベスト更新したり、今回のランキングで上位に入っているメンバーは少なくありませんが、上記2つはしっかり考えています。

私自身、来シーズンも自己ベスト更新を目指します。目標としているのは2時間55分で、このタイムをクリアする意味は色々あります。少しづつタイムが伸びる=成長を感じていきたいです。

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