2023年12月1-2日に台北で開催される2023 IAU 24H World Championships(2023 IAU24時間走世界選手権)のエントリーリストは少し前に発表されましたが、予想通りではありましたが、歴代世界ランキング上位の記録を持つ選手が勢揃いしました。
リストには記録は掲載されていないので、イメージしてもらいやすいよう、手作業にはなりましたがDUVウルトラマラソン統計のデータを調べてみました。(未反映データや、私の打ち間違い等あると思います。)
まずは男子から掲載します。
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男子歴代世界ランキング50位以内の出場者
順位 | 記録 | 名前 | 国籍 |
1 | 319.614km | Sorokin Aleksandr | LTU |
3 | 301.858km | Piotrowski Andrzej | POL |
4 | 295.363km | Tkachuk Andrii | UKR |
5 | 288.437km | VISINTINI MARCO | ITA |
8 | 279.427km | ISHIKAWA YOSHIHIKO | JPN |
9 | 278.432km | Coury Nicholas | USA |
13 | 277.476km | Iulian Filipov | ROU |
14 | 277.439km | Britton Robert | GBR |
24 | 274.332km | PENALVA LOPEZ IVAN | ESP |
29 | 273.003km | Lawson Daniel | GBR |
33 | 272.086km | Gyllebring Torbjörn | SWE |
43 | 268.783km | TAKAHASHI NOBUYUKI | JPN |
45 | 267.782km | Ohler Michael | GER |
日本選手で、最も記録が良い石川佳彦選手の279.427kmは現時点の世界歴代8位の記録で、今回の参加者では5番目の記録となります。
石川選手がこの記録を出した2019年当時は世界ランキング4位でした。そこから4つ順位を落としたわけですが、その4人が今回の上位4人です。また270kmを超えている選手の大半が2021年以降にこれらの記録を出すなど、厚底カーボンシューズなどの効果もあり一気に世界で上位に入る基準が爆上がりしました。
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日本人選手の今年の記録
こちらの記事は5月開催の第二選考指定大会である弘前24時間走選手権後に書いた記事です。
その中で、神宮外苑と弘前における代表選手の記録を掲載しています。
代表選考2レースにおける男子4選手の記録は以下の通りです。
- 石川 佳彦 選手 258.602km
- 曽宮 道 選手 256.734km
- 小野 喜之 選手 254.680km
- 高橋 伸幸 選手 249.991km
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レース展開を予想
エントリーした中で、ダントツの優勝候補は、間違いなくSorokin Aleksandr選手です。24時間走の記録が突出しているだけではなく100kmの世界記録保持者(6:05:35)でもあります。また12時間走の世界記録も保持しておりますが、177.410kmという記録は24時間走の記録に匹敵する凄い記録です。11年前に原選手が160.800kmを走り驚いた記憶がありますが、その記録を16km以上上回っているのです。平均ペース4:03.50/kmでフルマラソンを走ると2時間51分14秒になりますが、そのまま4回以上走らないと到達しない距離です。
100kmと24時間走はどちらもウルトラマラソンですが、競技時間はこのレベルだと約4倍も違うので、ほぼ別競技になります。その両方で世界記録を持っているのだから、速さも強さも、また上手さも兼ね備えたランナーなのです。
そして、Sorokin Aleksandr選手以外の選手も近年記録を伸ばしている選手なので、大舞台で大きく記録を伸ばす可能性はあるでしょう。
Sorokin Aleksandr選手の世界記録をイーブンペースで走ると12時間で約160km(4:30/km)になりますが、前半はもっと速い展開になるでしょう。仮に1時間に14km(およそ4:17/kmペース)走ると6時間で84km、12時間で168kmになります。後半は緩やかに落ちていくでしょうが後半152km走れば世界記録、132kmまで落ちても300kmオーバーです。
上記のランキングには入っていませんが、昨年のスパルタスロンで曽宮選手と競り合い歴代記録で優勝したZisimopoulos, Fotios選手(ギリシャ)もエントリーリストに入っていました。24時間走の記録は1回記録されていますが、今回の上位選手と同等の力はあると考えて間違いありません。
日本人4選手がどのように走るかは分かりませんが、過去のレース展開から考えると、曽宮選手は間違いなくトップ集団に入っていくでしょう。今年のIAU 100kmアジア・オセアニア選手権の優勝者であり、フルマラソン2時間16分台のスピードがあり、2022年のスパルタスロンでは歴代3位の記録を出すなど、今回も競合選手からマークされているでしょう。神宮外苑、弘前ともに250kmは超えていますが、本人的には全く納得していない成績です。今回どこまで記録を伸ばして、どこまで順位を上げるか楽しみです。
小野選手もスピードのある選手で前半からガンガンいき、後半は動けなくなるような状態でも耐えて走る選手です。今回のレースで自己記録を大きく伸ばすことを期待してます。
石川選手は世界選手権で優勝経験があり、スパルタスロン、バッドウオーターでも優勝している世界屈指のウルトラマラソンランナーです。過去の24時間走はほぼ前後半イーブンに近いペースで走っていますが、今回はどのような展開になり、石川選手がどのように走るのか非常に楽しみです。
高橋選手も世界選手権で4位に入るなど実績豊富な選手です。少しブランクがありましたが、久々の神宮外苑できっちり日本代表を獲得するのだから流石です。今までのレース展開は前半抑えて後半爆発的に上げていく走りです。どのようなレース展開になるかは分かりませんが、強豪選手が前半ハイペースで進み、後半大きく失速するようだと高橋選手が徐々に順位を上げていくでしょう。
24時間走は各国上位3人の記録合計により順位を決める団体戦も開催されますが、4人それぞれが自分自身の走りをすれば、それが団体戦の結果にも繋がります。
女子も強豪選手が集まっています。
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