ランナーズのメルマガに、フルマラソンで50代以上の完走者が10年前に比べて1.7倍に増えたというフレーズがあり、リンクに飛び記事を読むと2012年度と2022年度の50才以上完走者数を比較すると1.7倍になった。また全体に占める構成比が23.1%から40.9%に上がったという内容です。
記事を読むまでもなく、大半のランナーが気づいていることです。
50才以上のランナーが増えたと言っても、50才になってランニングを始めた人が増えたわけではなくて、10年前に40代だったランナーが10年経って50代になったということです。
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当時の40歳代が50歳代へ
私が初めてフルマラソンを走った2007年に第1回東京マラソンが開催され、マラソンブームがおきましたが、当時私は40才でした。当時走り始めたランナーの年代はさまざまでしたが30代後半から40代前半が多かったです。その方々は2012年は40代になるし、2022年には50代になります。
調べてませんが、全日本1才刻みランキングの2012年データを調べたら40代の構成比が最も多いでしょうが、そのまま10年経てば50代の構成比が高まり、さらに10年後には怪我や病気で走らなくなる方が一定数いるにしても60代の構成比が今よりかなり高まるでしょう。
50代のレベルが高くなっている。と言う話はよく聞きますが、50代の人数が増えればレベルは高まります。
50代、60代が元気に走ってます。って内容でも良いのですが、もっと着目しないといけないのは、若い世代でランニングを始める人が増えないと、10年後のマラソン大会は高齢者ばかりになってしまうということです。もちろんランニングをすることで健康的な高齢者が増えることは良いことですが、ランニングはさまざまな世代で楽しめる競技なのだから20代、30代の方々がマラソン大会に出たいと思えるようなマーケットにしていかないとダメだと思ってます。
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日本の年代別人口
日本で少子高齢化が進んでいることを知らない人はいないでしょうが、数値で掴んでいる人は少ないと思ってます。私は大学時代、人口経済学のゼミで統計をもとにした卒業研究をしていたので、今でも出生率など気になることがあり、ときおりチェックしていますが、ふとこんな数値化をして手元に置けば、いろいろな場面で役に立つと作った表がこちらです。
作るのにさほど時間はかかりませんでしたが、出来たのを眺めるだけで、今まで漠然としていたことがかなり明確になってきました。
1才ごとの人口推計を5才ごとにまとめて、私の年代男子を100%にして、他の年代・性別ごとの人数と比較した表です。
70-74才が多いのは団塊の世代だと分かりますが、こうやってみると65-69才や75-79才と比べて突き出ています。男女合わせた人数で70-74才より下の65-69才は2割減っているのです。さらに70-74才の方で5年以内に亡くなった方もいるわけなので、出生数はもっと差があったのでしょう。
これだけの人口変化があると小中学の教室が大変だったのはイメージつくし、大学受験とか入社試験とか、入社後の競争など含めて大変だったのでしょう。
そして私たちより少し下の45-49才、50-54才は団塊の世代ジュニアと呼ばれる年代ですが、5才刻みで平準化しても17%も多いのです。マスターズ陸上でもこの世代はレベル高いです。
最近生まれた子供は私達世代の半分しかいない
そして20-24才、25-29才は私たち世代の75%程度の人数になり、最近生まれた0-4才は半減していることが分かります。その幼児が子供を持つ頃に合計特殊出生率が今と変わらないと私たちの年代の1/3くらいになってしまう。そんな風に考えていくと、50年後の日本って今の半分くらいの人口になってしまいそうです。
ちょっと気づいたの50-54才までは全ての年代で男性が女性の人数より多いことが分かります。それが私の年代でほぼ同じになり、そこからは加速度的に女性の割合が増えていきます。
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客観的数値を把握しておく
自分の世代に対してどれだけ人口がいるかの客観的数値を知っておけば、マスメディアが都合の良い数値を使っても、それが正しいかどうか自分なりに判断できます。
今、原宿のカフェでこの記事を書いてますが、周りには様々な年代の方々がいます。若い世代もたくさんいます。街を歩けば大半は私より若い世代です。それが大会に出るために地方都市に行くとホント若い人が少ないと感じるし、さらに小さな町、村に行けばさらに高齢化が進んでいるのでしょう。
ランニングに話を戻すと、ランニングを軸にした仕事をしている業界関係者からするとランナーは増えて欲しいと思うでしょうが、ランナーからするとランナーがバブル的に増えると、出たい大会に出れなくなるし、練習場所が混雑したりと良い面だけではありません。そんな観点に立つと今くらいの人数がちょうど良いのかもしれません。
今後、どのように変わって行くのかは分かりませんが、私自身は、ランニングって楽しい、こんなチャレンジしてみたいと一人でも多くの方に思ってもらえるような活動をしていきます。
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