今週末開催のサロマ湖ウルトラマラソンは近年では最も厳しいレースになりそうな予報です。屋外スポーツである以上、仕方がないことではありますが昨年以上に暑くなるとタイムを狙いたい方も、完走を狙いたい方も厳しくなります。まだ予報は変わる可能性もありますが、今年のサロマは過酷な暑さだと思った上でできる対策をしていきましょう。
私の9回のレースでのラップタイム
私は2012年から開催された年は毎年走り、完走回数は9回になりました。今年のレースプランを作る中で調べて作成しました。参加する方の参考になる部分もあろうかと思うので公開します。
10kmごとラップタイム
(スマホなら広げてみてください。解像度を高めにしています。)
こちらは開催年ごとの最高気温と最低気温、そして私のラップタイムとタイム、順位(登録男子)を一覧位したものです。
ペースをイメージしやすいように濃いグリーンは4:59/kmペースより速く、少し薄くなった区間は5:00/km〜5:29/kmペース、薄いグリーンは5:30/km〜5:59/kmペース、6:00/kmペースを超えたらオレンジにしました。大きく失速した区間はオレンジと思ってください。
最初に走った年と最後に走った年で10年以上経過していますが、走力はだいたい同じと考えてください。
20kmまでは全ての枠でキロ5以内です。50kmまでの枠で見て落ち込みがよく分かるのは2016年ですが、この時は20kmの折り返しを過ぎた辺りで急に下痢になりそこから70km過ぎまで続きました。全てのトイレに入るような状態でした。この時私だけではなく同じような状態になった方は知り合いを含めて少なからずいました。私はスタートからそれなりのペースで走っているので、前を走る選手はそれほど多くはなく、その選手の中にレース中に『大』をするケースは少ないことからトイレで待つことはほぼないのですが、この時はトイレが全部埋まっていて中々出てこないので諦め先に進んだ箇所もありました。
2018年の80-90kmのオレンジはトイレです。
レース終盤キツくなっても走行中は5:30/kmペースで粘れば給水や水かぶりを含めて10km57分位になります。このペースで走れば、前半は4時間10分前後で走っているのでサブ9できます。
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最高気温も重要だが、暑くなる時間も重要
下痢に苦しんだ2016年を除くと50kmまでの10kmラップで55分をこえてしまったのは2014年と2023年の40-50km区間のみです。
2014年も2023年も気温が高く苦戦したレースです。両レースとも30kmまではキロ5を切っていますが、無理して走っているわけではなく最高気温が高くなる時でもスタートからしばらくは涼しいなかを走ることができるのです。
昨年はスタート前から気温が高くなる予報でした。そのため目標は自己ベストではなくサブ9にしました。過去気温が高くなった時も暑さを感じるのはスタートして4時間後の9時くらいだったので、暑くなる前に距離を稼いでおき、暑くなる後半はキロ6でもサブ9できるようなペースで走ることにしたのです。50kmまで平均キロ5で走ると4時間10分になり、後半50kmをキロ6で9時間10分。キロ5から急激にキロ6に落ちるわけはなく50-70kmをキロ5.5で走れば9時間です。
実際のレースは50km通過が4時間15分なので少し遅いくらいですが、スタートして2時間で既に暑くなり水を被る状態になったので50kmを通過する前から余裕がなくなりました。40kmを過ぎるとこれは無理すると完走もできなくなるとペースを落としてとにかく残った力を先延ばしするように前に進みました。いきなり目標がなくなると先に進めなくなるのでサブ10はできるよう身体と気持ちと対話しながら進みました。
その時のことはこちらに書いています。
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気温がタイムに与える影響
私の自己ベストは2015年の8時間26分45秒ですが、この時は最高気温が13.4℃で終始涼しいなか走ることができました。10kmごとラップを見ても1回も55分をこえていません。
注目して欲しいのは、その前年の順位との比較です。2014年は非常に暑く9時間25分55秒だったので、それより約1時間速いタイムなのに登録の部の順位はさほど変わりません。2014年が62位で2015年が54位です。もちろん暑くてもタイムが落ちにくい方はいますが、暑くなればタイムは落ちると考えて良いでしょう。
完走目標の方が参考にするには
私は9回中、8時間台が6回、9時間台が3回です。自分は完走を目標にしているので、そのようなランナーのラップなど参考にならないと考える方も多いでしょう。
そのように感じた方は、ご自身の目標タイムと私のタイムの比率を計算して、私の区間タイムにその比率を乗じてみると目安になると思います。私のタイムと目標タイムの倍率を調べて、仮に1.4倍だったなら、区間タイムを1.4倍してみてください。トラブルのあった2016年以外であればそれなりの区間タイム設定ができると思います。
また、私のフルマラソンのタイムを3時間として、ご自身のタイムとの比率を調べて目標タイムの目安にしても良いと思います。
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通過タイム
こちらは通過タイムです。
今年のペース目安
気温がどうなるかによりますが、昨年より終始暑くなるようだとホント厳しい。大会当時の前後の予報を見ても気温は高いので、もう涼しくなることはないでしょう。そうなると自己ベスト更新を狙ったような走りはできないので、まずはサブ9をギリギリ狙えるペースで前半入ります。そして気温上昇の状況と体調などを考えながら調整していくしかないでしょう。
目安ではありますが、序盤は昨年より抑えめに走ります。とにかく心拍数を上げずに走り、暑いと感じたらすぐに水を被ります。また塩分補給は相当意識して走ります。
こちらはざっくり計算したラップです。
48:30-48:30-49:30-50:30-53:00-56:00-57:00-58:00-59:00-59:30
これで走ると8時間59分30秒になります。50km通過は4時間10分です。
タイムを狙って走りますが、体調を崩すことなくフィニッシュすることを第一に考えて走ります。
アスリチューンなどエナジージェルだけではなく、今回は塩分をとることをしっかり考えてください。
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