【1年ぶりの自己ベスト 20年連続自己ベスト更新】

先週Facebookページに投稿しましたが、それでは伝えきれないことがあるので、いくつかの視点を加えてこちらに掲載します。

自己ベストを出した時の画像がないので、翌日の埼玉マスターズ選手権で仲間が撮影してくれた画像を掲載します。

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この1年は自己ベストどころか自己ワーストを出すような状態

9月24日に開催された地元競技場での大会に出場し100mと200mで自己ベストを更新しました。主に取り組んでいるメイン種目ではありませんが、この自己ベストには色々意味があります。

2023年は7月に400mで1:02.90の自己ベストを出すまでに、100m、400m、800m、3000m、ハーフマラソン、マラソンで自己ベストを更新しました。それ以降も中距離からマラソンで自己ベスト更新できると思っていましたが、そこから1年あまり1種目も自己ベストを更新することができませんでした。

原因は明確で、9月初旬に国立競技場で開催された競技会でケガをしました。その時はケガとは思わなかったのだけど、その翌週の東日本マスターズでは自分の感覚と全く狂っていて何か病気にでもなったのかと思うくらい走れない。そしてそこが底ではなく、底がどんどん深くなりタイムは落ちていく。10月初旬の全日本マスターズも唖然とするような結果になるも、ロードシーズンに向けて気持ちを切り替えていった。その頃も尻や背中なので張りは強いのでこの辺りが抜ければ以前のように走れると思っていたが、中々改善しないままロードシーズンに入る。

そもそも10月初旬まで中距離を走っていたので、10月末の金沢マラソンタイムは望めず距離走的な位置付けで走り3時間05分、11月中旬の坂東市将門ハーフは1時間25分、つくばマラソンは3時間03分と、自己ベストと比較してもハーフで3分、フルで6分程度遅いくらいなのでケガをしていたとは考えなかった。しかし10月頃からは歩行中に股関節周りに引っかかりなどの違和感が日常的に出てくることもあり、坂東市将門ハーフマラソンはアップをしようとするとうまく走れない。早めのウオーキングをして動きを良くしてから走ると、ギリギリ違和感なく走れる状態だった。

つくばマラソンに関しては、記録証の出し忘れもあり、後方ブロックからのスタートになり混雑によるロスがあったので通常位置でスタートしていれば3時間くらいで走れた感覚はあったので怪我ではなく、張りが強い状態が続いているという認識だった。

本命の別大マラソンや東京マラソンに向けて12月、1月はハーフマラソンを多数走る予定でしたが、この辺りから走行中にも違和感が出るようになったきた。そして年末が近くなり片足ジャンプができない状態になり、これはおかしいとスポーツ整形外科で診察を受けレントゲンや触診では分からず、MRIでもはっきりとはしないが症状から考えて大腿骨疲労骨折と診断された。

パリオリンピックを欠場した前田穂南選手と同じ診断名です。前田選手も違和感のような状態だったと記事に書いてありましたが、ほぼ同じような状態だったのでないかと推察します。

年明けからリハビリをしつつ回復に努めてきました。医師とも相談しつつ、出場は難しいと思っていた別大マラソンも出場できました。その後マラソンのペースだとさほど違和感はなくなってきたけど、マラソンシーズンが終わって少しした頃に、マシントレーニングで背中を痛めたこともあり、左右差が出てコーナーがうまく走れない。スピードも出しにくく、コーナーで過度に脚を使ってしまうので脚が終わっているようなことが度々続く。またサロマ湖ウルトラマラソンもそのような状態で走ることになり100kmのワーストタイムを出した。

自分にはコーチはいないけど、いろいろな専門家に自分の感覚や考えをぶつけて試行錯誤する日々が続き、その甲斐あって、1ヶ月前くらいのポイント練習ではスピードは1年前に戻った感覚はあるし、コーナーの走りにくさもだんだんなくなってきた。閾値走などの余裕度も上がってきたのを実感できるようになっていたが、種目によっては自己ワーストを更新するような状況から自己ベスト更新したということは精神的にも非常に大きい。

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1年ぶりの自己ベスト更新

翌日の8月25日は2年連続800m、1500m優勝している埼玉マスターズ陸上選手権だけど、エントリー時点で脚が終わる感覚が改善していないので、自分の中では最近一番楽しい100mと、全日本マスターズの800mに繋げるための400m、そして中距離のキツさを思い出すため1500mにエントリーしました。

その前日に地元の市民大会があることを知り、100mと200mにエントリー。100mは練習の状態から自己ベストが出せる可能性はあり、200mはコーナーをスムーズに走れるかどうかの確認が目的であった。

結果は両種目とも自己ベスト更新

100m 14秒04(自己ベスト)

200m 28秒98(自己ベスト)

従来の100mの自己ベストは昨年7月に出した14秒14で、その後10回弱走ったが測ったように14秒2台が続いていた。13秒台は出せると思いながら自己ベストも中々出せなかった中での今回の自己ベストは嬉しかった。

非常に日差しが強く待機時間も疲労が溜まり、翌日の大会に影響が出そうと感じ、100mで自己ベストが出たから200mはDNSしようと思ったが、コーナーの感覚をチェックするために走ることにした。数年前から100mは結構走っているが200mは走ったことがなくて今年5月に初めて走っので今回は 2回目。5月の時は左右差が大きくコーナーをうまく走れないがそれでも30秒は切れると思うも120mくらいで脚が終り30秒70もかかって結構ショックでした。そこが改善していれば自己ベストは十分出せると思っていましたが余裕を持って28秒台で走れたのは収穫。

備忘録的に書いておくと、100mは中盤から身体が起きてしまい少しリズムが狂ったのが改善点で、200mはコーナーは左右差なく良い感じでスピードに乗れたが、直線に入って加速したい場面で逆にブレが出て上体が起きてしまった。そこからは無理せず流した。動画がないので想像でしかないけど、加速しようとして力んだのかもしれません。またスターティングブロックを今までよりやや後ろにセットしたことで走りやすくなったような気がします。

短距離の専門的知識はないが、自分なりにこのような練習をすれば速くなれると思っていることはいくつもあるが、現時点で短距離に時間はほぼ使っていないので、少しづつ取り入れていこうと思っています。

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ビリになるのも良い経験

なぜ私が短距離を走るかと言えば色々理由はあるし、後付けの理由などいくらでも浮かぶけど、一番は短時間で終わる種目のためスタート時の緊張感が楽しい。

また、マラソンやウルトラマラソンなどでは思うように走れなくても出走者の中ではそれなりに上位で走れているし、ビリになるようなことはほぼない。

それが、短距離になると正真正銘ビリになります。子どもの頃から、運動でも勉強でもビリになった記憶はありません。2007年に初めて走ったフルマラソンは制限時間ギリギリの完走なのでビリに近いだろうが途中で関門などに引っかかったランナーは多数いるので出走者の中では後ろにはたくさんいた。

同じ年代で競うマスターズ陸上でも短距離を走ると今はビリの方になります。考えれば分かりますが、60歳近くになって短距離を走る方の多くは長年競技を続けている方です。したがってレベルは高い。同年代トップは100mを11秒台後半で走るし、埼玉マスターズ陸上選手権でも12秒台を出さないと決勝(8人)に残れない。また遅くても15秒では走るのでトップとのタイム倍率は1.25倍程度。全員が0秒1、0秒01を短縮しようと試行錯誤している競技者なのです。

フルマラソンなどロードレースは様々なレベルの方がいますし、タイムなど気にしない方も少なくありません。したがってタイム差が非常に大きく、私の年代でも2時間30分を切るレベルから6時間をこえるレベルまで幅広くタイム倍率は2.5倍程度あります。

そうは言っても走った組でビリではなく、全ての組を合わせてビリに近いのはやっぱり悔しい。

「悔しい」「カッコ悪い」からやらないという選択肢もあるけど、私自身は今はビリでも他の競技者より伸び代だけは確実に大きく、少しづつ相対的な順位を上げていけると考えています。

そして、出来ないことを出来るようにしていくのはとても楽しいし、その試行錯誤の中には種目関係ない大きな気づきもあります。

選手としてだけではなく、コーチとしても『ビリ』を経験することや、できないことをできるようにする経験は大きいと思っています。

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中距離、長距離にも繋がるステップ

現時点で800mや1500mの中距離に関しては、昨年怪我をする前の走力にはまだまだ程遠いと感じていますが、中距離だけではなく、その先の長距離に繋がる大きなステップになったと思っています。

なぜなら短距離を速く走るためには地面に力をしっかり伝える必要があります。そして伝えるためには軸足でしっかり地面を押すことが求められます。怪我をして左右差が出ている状態では速く走ることはできません。また地面を押し反発を受け止める筋力も必要になってきます。

その意味から、昨年、一昨年に走った100mのタイムより今回速く走れたということは少なくとも身体のバランスや筋力はケガをする前の状態に戻ったということです。

ただし、100mや200mが速くなったから800mや1500mが速くなることはなくて、翌日の埼玉マスターズ選手権1500mで実感しましたが、バランスが整ってきたことで脚は終わらなくなったけど、心肺機能が落ちてきていることが分かりました。要はケガをする前は心肺的にキツくなっても脚は残っているのでそのまま耐えることで心肺能力は維持・向上していくことができましたが、ケガをしてからは心肺的にキツくなる前に脚が終わってしまうので心肺能力は落ちていきます。

そのため次のステップは心肺能力を戻していくことです。全日本マスターズ選手権までは時間がないのでどこまで戻せるかは分からないけど、その努力をすることはその後のマラソンなどには繋がっていくと考えています。

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20年連続自己ベスト更新

昨年末に投稿した記事ですが、私は2005年に初めて10kmレースに出場してから、昨年まで19年連続して1年に1回は自己ベストを更新してきましたが、今年は途切れるかもしれないと覚悟していました。

それが今回自己ベストを出せたことで無事20年連続となりました。最初は39歳の時で、今は58歳ですから考えたら結構長いこと続けていると思います。元々飽きっぽい性格ですが走ることを続け、仕事にしているのはさまざまな距離や競技に挑戦していることも理由だと思います。

リンクの記事を読み返すと、この年は仕事でこんなことがあったとか色々思い出しますが、ランニングの時間を確保するのが大変な時もありましたし、肩周りの怪我が長く治らなかった時もあります。また大会が相次ぎ中止になった時もあります。そのような時も年に1回以上の自己ベスト更新は続けているのです。

以下は年別に自己ベストを出した種目を書き出してみました。同一種目を1年に複数回自己ベスト更新した年もあります。

2005年 10km

2006年 10km 

2007年 ハーフ、マラソン 

2008年 5000m、マラソン 

2009年 1500m、5000m、ハーフ、マラソン、6h走

2010年 30km、マラソン、100km、6h走、24h走

2011年 10km、ハーフ、マラソン、100km、12h走

2012年 5000m、10km、ハーフ、30km、100km、24h走、(トレイル100マイル完走)

2013年 100km

2014年 3000m、5000m、10km

2015年 100km

2016年 24h走

2017年 24h走

2018年 1500m、10km、マラソン、(最長距離254km完走)

2019年 5000m、10km、ハーフ、マラソン

2020年 1000m、1500m、3000m、10km

2021年 400m、800m、1000m、1500m、3000m、5000m、10km

2022年 100m、800m、1500m、5000m、ハーフ、マラソン

2023年 100m、400m、800m、3000m、ハーフ、マラソン

2024年 100m、200m

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ケガなんてしない方がいい

ケガなんてしない方がいいけど、しちゃったことは仕方がないので何かを掴もうと模索しました。結果的にトレーニング方法含めていろいろ考えるキッカケにもなったし、伸び代を見つけることもできました。また故障したり、思うように動けなくなったランナーの気持ちはよく分かります。

今回出した2つの自己ベストは、短距離メインの競技者からするとまだまだなタイムですが、伸びしろはたっぷりあるので、少しづつタイムを伸ばしていきます。

9月までは短距離、中距離メインですが、今年は夏場にもロードレースに向けた練習も並行して行っていて、走りのリズムが戻ってきたのでシーズンインが楽しみです。

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