2017年に作成し、2019年にアップデートしたのが下記記事です。
初回作成時はこのような文章から始まりました。
ランナー同士の会話の中で、「女性のそのタイムは、男性の○時間に相当するよ。」など男性が女性に話しているのをたまに耳にします。実際は性別だけではなく年齢など様々な要素があるのでナンセンスな話ではありますが、少し考察してました。男女差についても諸説あって、差は15分くらいだ。という人もいれば、30分くらいだ。という人もいます。
前回アップデートから5年が経過し、世界記録、日本記録とも大きく更新した種目があるので現時点の記録で比較してみました。
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それがこちらの表です。
世界記録および日本記録の男女比較 現時点(2024年10月17日)
黄色で色付けした記録は2019年版作成時より記録が伸びた種目です。

(参考)世界記録および日本記録の男女比較(2019年10月15日)

私が気づいたことなど書き出してみました。
世界レベルでは長距離種目の伸びが大きい
世界記録では男女ともに短距離・中距離では記録は停滞しているが、長距離では大きく記録が伸びています。
今回調べた種目では男女とも5000m以上の種目は全て世界記録を更新しました。女子は1500mも更新しましたが、長距離種目と比較すると伸び率は小さいです。
女子長距離の伸びは男子の4倍
特に女子選手の伸びは男子を大きく上回っており、ざっくり伸びたタイムは、5000mは男子2秒、女子11秒、10000mは男子6秒、女子23秒、ハーフマラソンは男子30秒、女子2分、マラソンは男子1分、女子4分と、女子は男子と比べて更新したタイムは約4倍と伸び率が目立っています。
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世界記録での男女比1.1倍は変わらないが差は詰まっている
現時点でも2019年同様、世界記録の男女比約1.1倍は変わりませんが、もう少し細かい数字までみていくと、2019年時点では1.11倍、1.12倍が目立っており、1.1倍を下回るのは100mだけでしたが、現時点ではマラソン1.08倍、ハーフマラソン1.09倍など1.1倍を下回る種目が増えてきました。
日本記録は順調に伸びている
日本記録に目を移すと、男子は200mと5000m以外で更新されました。女子は短距離種目で記録は停滞していますが、中距離、長距離で続々と日本記録が更新されています。特に田中希実選手が出した1500mと5000mの伸びは非常に大きいです。
世界記録同様、男女比は種目問わずほぼ1.1倍であることは変わっていないが、中・長距離種目で男女比が小さくなる一方で、短距離は大きくなりました。
世界との差
世界記録と日本記録との差を調べたところ、男子は種目を問わずほぼ1.04倍です。いっぽう女子は種目による差が大きく、田中選手が出した日本記録の1500m(1.04倍)、5000m(1.03倍)を除くと1.07倍が目立ち、400mは1.09倍と大きな差がついています。男子400mは古くは1992年バルセロナオリンピックで高野進選手が8位入賞しましたが、最近はオリンピックや世界選手権でも決勝進出が期待できるレベルになってきましたが、女子400mは世界との差が最も広がっている種目でしょう。400mで4秒15の差は大きすぎます。
女子マラソンは高橋尚子選手が世界記録を出した日本のお家芸的な種目でしたが、現在では世界記録の1.07倍になっています。
希望的な数値になりますが、5000mの世界記録と日本記録の比率(1.03448)を女子マラソンの世界記録にかけると 2時間14分24秒になります。現在の日本記録より4分以上速い記録となりますが、5000mで14分30秒を切るような田中希実選手のようなアスリートが増えて、そのスピード能力を活かしたまま、距離を伸ばしていけば可能性はあるでしょう。まずは10000m30分切り、ハーフマラソン1時間05分切りに日本記録が誕生することを期待しています。
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