弘前6日間走選手権に凄い選手が参加〜トップ選手のタイムスケジュール〜

5月23日(金)12時から5月29日(木)12時までの6日間(144時間)にわたり、陸上競技場の400mトラックと競技場外周を繋いだ1250mを何周・何キロ走れるかを競う大会が開催されます。今年は昨年に続き 2回目の開催になりますが、元世界記録保持者でウルトラマラソンのさまざまな距離で世界トップレベルのCamille Herron選手(アメリカ)も出場します。6日間走の記録は901.768kmで現時点世界歴代3位です。

また男子も904.072kmのアジア記録(世界歴代22位)をもつBudjargal Byambaa選手(モンゴル)が出場します。

日本選手は前回大会で最終日まで優勝争いをした男女の上位3人が出場します。3人の記録と現在確認できる世界歴代ランキングは以下の通りです。

(男子)

1位 吉沢選手(827.201km 75位)

2位 赤松選手(820.694km 84位)

3位 中村選手(817.571 km 89位)

(女子)

1位 鍋島 由香里(685.499km 70位)

2位 甲斐 愛子(667.243km 81位)

3位 藤原 定子(653.000km 100位)

6日間走は日本では馴染みのない種目のため、6選手とも前年大会が初めての経験だったと思います。その中で全員が世界歴代100位に入る記録を出したこと、そしてさまざまな経験を積んだこと。そして今年は900kmオーバーの記録を持つ 2人の選手が出場することから記録は大きく伸びるのではないかと期待しています。

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世界レベルは

この種目はここ数年一気に記録が伸びています。

男子は伝説のウルトラマラソンランナーのYiannis Kouros選手(ギリシャ)が2005年に出した1036.800kmが長らく破られませんでしたが、昨年9月にMatthieu Bonne選手(ベルギー)が1045.519kmと更新。そして今月Ivan Zaborskii選手(ロシア)が1061.352kmとさらに記録を伸ばしました。

女子は、今回来日するCamille Herron選手が901.768kmを走り世界記録を出したのは2024年3月で、その記録を2024年9月にデンマークのStine Rex選手が913.606km走り更新すると、今月アメリカのMegan Eckert選手が970.685kmと大きく更新しました。

男子 1061.352km 女子 970.685km  → 1.093倍

距離が長くなれば男性より女性の方が速くなるという記事も見かけますが、6日間走の世界記録も100mなどの短距離と同じく男女差は約1.1倍になっています。ウルトラマラソンやウルトラトレイルで女子が総合1位になることは日本でもありますが、それはその大会で優勝した女子選手が世界や日本のトップレベルで、男子選手はそのレベルにないというケースでしょう。

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世界レベルの6日間タイムスケジュール

昨年作ってそのままになっていたデータですが、出場する選手の参考になると思うので公開します。こちらは現在は破られましたが、昨年9月にMatthieu Bonne選手が当時の世界記録を更新した時の速報データを分析しまとめた資料です。最終結果に少し乖離がありますが、6日間のイメージは掴めると思います。

(拡大して見てください。)

まず、24時間経過までは補給等の休憩は4時間に1回程度するが睡眠は取らずに走り約236kmまで伸ばす。この選手は24時間走で275.250km走る選手なので余裕を持ったペースです。比率で考えると24時間走で200kmの記録を持つ選手が171km走るのと同程度の余裕度になります。

そのあとは24時間走るごとに3時間の睡眠と思われる休憩をとっています。そして4日経過後に 2時間半の睡眠をとったあとは短時間の休憩で距離を延ばしています。

短い休憩を分析するとまれにトイレなどイレギュラーな休憩と思われる時間もありますが、基本4時間走って1回休憩をし補給をしていました。これはサポートがしっかり管理していたと思われます。ラスト 2日間は睡眠不足もあり数分の仮眠をとっているのだろうと思われますが、計画通り当時の世界記録を更新しました。

休憩時間を除くと1時間あたりに初日は時速10km以上で、徐々に落ち、4日目には時速7km台に落ちます。

1日ごとの記録はざっくり以下のようになります。(速報ベースで作成しています)

236km-175km -159km -155km -152km -167km

仮に24時間走の記録が200kmの選手に置き換えると、以下のようなイメージになります。

171km-126km-115km-112km-110km-121km → 755km

非常にざっくりですが、当時世界記録を出した選手のようにきっちりタイムマネジメントをして、また1日3時間ほどの睡眠で耐えることができるのであればという前提です。

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運営団体のページ

主催者のスポーツエイド・ジャパンの大会一覧はこちらです。

私は6日間走のスタート前から日曜日までは大会役員として会場にいるので、選手の走りなど動画や画像で紹介します。

主にこちらのFacebookページで紹介します。

 

 

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