スパルタスロンについて

アテネ

スパルタスロンの概要について簡単に紹介します。

大会概要

アテネ

ギリシャ共和国の首都アテネ(アクロポリス前)を9月25日(金)朝7:00にスタートし、245.3km先のスパルタ(レオニダス像前)に翌日19:00までに到着せねばなりません。制限時間は36時間です。

また途中、6ヶ所のセントラルステーションと75ヶ所のチェックポイントがあり、各ポイントで設定された制限時間を越えた時点でリタイアとなります。

詳細は 国際スパルタスロン協会 日本支部 公式サイト を御参照ください。

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アテネ〜コリントス

スパルタスロン

チェックポイント 0〜22

アテネからの距離 81キロ

閉鎖時間 16時30分

区間最大時間 9時間半

スパルタスロン

上記リンクの公式サイトより転載

かの有名なアテネの"アクロポリスの丘"のふもとを出発し、ランナーは歩行者天国"Apostolou Pavlou通り"を手始めに、Thiseo地下鉄駅を過ぎ、Platea Ag.Asomatonに入ります。Ermou通りに向かって左折するとすぐに、Sacred Way (Iera Odos) があり、アテネ-コリント高速道路を横切るDaphni Monasteryまで歴史的ルートを辿ります。そしてAspropirgos、Elefsisへと続きます。 (24.2km)

スパルタスロン

コリントへの古い道路へと戻り、 Loutropirgos、Megara (フルマラソンの距離42.5km)、Kineta、Agioi Theodoroiを通り過ぎます。Isthmiaそしてコリント運河にかかる橋に着きます。(78.5km)

スパルタスロン

ルートはこのように遠く、緩やかな上りと下りの連続です。海に近づき、南下し、田舎のPeloponneseです。橋を過ぎ2.5kmほどで左折し、Hellas Can工場のあるチェックポイント22に到着です。(81km)


アテネ

【レース前に私が考えていたこと】

スパルタスロン

・過去に完走した仲間から、スタートして最初は下りなので飛ばす人がいるが、序盤はゆっくりめに走った方が良いと言われていたので、最初はジョグのつもりで行こうと思っていた。

・81キロ(コリントス)の関門時間が9時間30分と一番キツく、そこから緩くなる。参加資格の100キロ10時間半のランナーはここまでも100キロレースを走るようなペースで走らねばならないのでキツイと言われていたが、私はゆっくり過ぎても疲れが溜まるのでキロ6で行こうと考えていた。

・この区間は高低図でわかりにくい細かいアップダウンの連続と、気温が高く乾燥した空気の中で塩分摂取のタイミングが難しいと、聞いていたのがキロ6であれば余裕を持って走れると考えていた。また水分補給・塩分補給の対策も考えていた。

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コリントス〜ネメア

チェックポイント 22〜35

アテネからの距離 124キロ

区間距離 43キロ

閉鎖時間 23時00分

区間最大時間 6時間半

上記リンクの公式サイトより転載

スパルタスロン

狭い道が続きます。 ExamiliaとAncient Corinthの中心を駆け下り、ランナーはApollo神殿で右折。柑橘の果樹園を抜け、Assosに至ります。 (100.5km)

ここから丘の上り坂がはじまります。Ancient Nemeaと海の間を走ります。この狭く曲がりくねった、標高差351m、長さ24㎞の上り坂が続き、 はZevgolatio村とHalkionを過ぎます。Nemeaに入り、チェックポイント35に着きます。 (124km) 古代ギリシャ文明の遺跡、最近出土されたスタジアムが並びます。

【レース前に私が考えていたこと】

・100キロ地点の関門タイムは12時間15分であり、アップダウンがあり2012年のような強烈な暑さになると余裕はないと考えていた。

・CP毎に貼ってあるボードに書いてある時間はそのCPの関門時間ではなく、次のCPの関門時間だから注意が必要ともアドバイスを受けたが、実際のところ制限時間に追いかけられる展開は終盤になると考えていた。

日暮れ時間は遅いと聞いていたが、webで調べても日本とたいして変わらない。しかし念のためにライトを3箇所に預けた。

ネメア〜リルキア

チェックポイント 35〜43

アテネからの距離 148.4キロ

区間距離 24.5キロ

閉鎖時間 翌日3時30分

区間最大時間 4時間

上記リンクの公式サイトより転載

この20年の間、ほとんど変わらない田舎道が続きます。石と穴のでこぼこで、つまづき易い道がずっと続くので足元にご注意を。多くのランナーは宵闇に包まれる頃。生い茂った山腹から湿った冷気が降りてきています。暗闇の中の安息所はMalandreni村。(140.2km)その後また石ころだらけの下り道とちょっとしたのぼり坂があり、近くを南E65Trans-Peloponneseハイウェイが通ります。Lyrkiaチェックポイント43に到着。(148.5km)

【レース前に私が考えていたこと】

この区間はレース前に特に計画はなく、次の山岳区間への繋ぎとして、淡々と走くらいしか考えていなかった。

私のレースは、この区間で終わった。

リルケア〜サンガス〜ネスタニ

チェックポイント 43〜52

アテネからの距離 172キロ

区間距離 23.5キロ

閉鎖時間 翌日7時30分

区間最大時間 4時間半

アテネ

上記リンクの公式サイトより転載

Lyrkiaはこの特別な夜の明るいスポット。しばしば見学者とサポーターがあふれています。彼らはこの重要なチェックポイントに、夕食のため、またレースの進行状況をみにやってきています。コーヒーとスブラキ(代表的なギリシャ料理で羊肉の串焼き)の香りを後にして、急勾配の上り坂を曲がると、あっという間に文明社会とお別れです。次の13kmでランナーは960mの標高差のあるSangas(サンガス)の山道を上り下りします。Artemission山脈の山腹です。

ゴールはKaperelli村(154.1km)、そして山の麓にあるチェックポイント47。(159.3km)サンガスの頂上に到着することは、至難の業。また、曲がりくねった足場の不安定な道では細心の注意が必要となります。1100mの山頂から、急勾配のジグザグの下り道をArcadiaにあるサンガス村 (164.3km) に向かいます。そこからまたコースはスピードを出せる舗装路に合流し、Nestaniのチェックポイント52に至ります。(172km)

アテネ

【レース前に私が考えていたこと】

・リルキアを超えてから登るサンガスはダブルトラックではなくシングルトラックであり、勾配はキツイので走れないと聞いていた。また夜間に通過するが灯りはないのでライトが頼りになる。下りでスピード出して走るランナーもいるが転倒の危険が大きいのと、まだ残り距離が90キロあるので慎重に下るつもりでいた。

・13キロで960m登るのだからかなり険しい。山北駅から足柄の万葉公園までが13キロで700m弱の登りだったと記憶しているから、トレイルレースの登りをイメージした方が良いと考えていた。

アテネ

この区間はスパルタからアテネに向かうバスの中で、少し見ただけなのでイメージを掴むことができなかった。

ネスタニ〜テゲア

チェックポイント 52〜60

アテネからの距離 195キロ

区間距離 23キロ

閉鎖時間 翌日11時

区間最大時間 3時間半

上記リンクの公式サイトより転載

Nestaniから、ランナーは徐々にTripolisに向かう緩やかな道に入り、次々と現れる小さな村落と ArcadiaのZevgolatio村を通ります。道は平らになり、しばしば朝霧に包まれる農場に入ります。日が昇るともうTegeaのチェックポイント60です。(195km) スパルタまであとたった50kmですが、ランナーはここで自身の体力を吟味することになります。ふたたびやってきた日中の容赦ない暑さのなか、重い足取りで進みます。

【レース前に私が考えていたこと】

ここまでくれば、もう走れないだろうから、いかに歩き続けることができるかと考えていた。

テゲア〜スパルタ

チェックポイント 60〜75

アテネからの距離 245.3キロ

区間距離 50.3キロ

閉鎖時間 翌日19時

区間最大時間 8時間

上記リンクの公式サイトより転載

Tegeaから、道は最後の上りに入り、22kmの距離をかけて、標高640mから975mまで上がります。ランナーはKamari村 (196.8km) と、Manthirea (202.1km) を過ぎます。見渡す限り広がる常緑の景観のなか、舗装路が曲がり、折り返します。スパルタまでの最後の28kmはほぼ下り坂で、Evrotas谷に向かって降りていきます。 Voutiani村から (236.2km)で、ランナーははっきりゴールを目視することができます。Evrotas川の橋を越え(243.5km)、チェックポイント75のフィニッシュラインまでついてくる地元の小学生たちに出会います。ここは、Laconia地方の都市(245.3km)、スパルタ。街は総力を挙げて、競技者をヒーローとして、レオニダス王像の前で迎えます。すべての完走者はオリーブの冠をかぶり、ゴブレットからEvrotas川の水を口にします。古代オリンピックの勝者が称えられていたように。

アテネ

【レース前に私が考えていたこと】

・ラスト20キロは下りだけど、走れないだろうと思っていた。制限時間は緩くなるが睡魔・痛みなどあらゆる苦難との戦いになると思っていた。想像もできなかった。

過去の記録等

【完走率推移】

2015年 46.5% 174/374

2014年 57.1% 205/359

2013年 44.6% 148/332

2012年 23.2% 72/310

【日本人の完走率推移】

2015年 49.1% 28/57

2014年 54.5% 30/55

2013年 28.6% 20/70

2012年 20.0% 13/65

【優勝タイム】

2015年 23時間17分31秒

2014年 22時間29分29秒

2013年 23時間29分08秒

2012年 26時間28分19秒

【日本人1位】

2015年 Takeda Kenji 26時間58分25秒 10位

2014年 Nakayama Kei 28時間26分09秒 15位

2013年 Nakayama Kei 29時間42分24秒 20位

2012年 Kiso Tetsuo 26時間36分23秒 2位

【30時間以内完走者数】

2015年 29人

2014年 29人

2013年 20人

その他事前獲得情報

・【コース表示について】路面にSPの文字が書かれているので、ほとんど前後にランナーがいない状況であっても、コースアウトの危険は少ないと言われていた。特に私が走る辺りはボリュームゾーンになるので大丈夫だろうと心配していなかった。

・大エイドにはパスタ等しっかり食事が出来るが、チェックポイントにはほとんどなかったと言われていたので、お粥等ドロップバッグに預けた。

・預けた荷物がなかったり、使い終わった荷物が戻らないことがあると聞いていたが、その時は仕方がないと諦めることにしていた。

・エイドの水は日本の水と違って硬水なので、コントレックス等を日本にいる時から飲んでおいたほうが良いと言われていたが、さほど硬水は気にならなかったので、この対策はしないまま現地に入った。

・【路面】多くのランナーが口々に路面の硬さが気になると話していた。日本とは比較にならないほど硬いようなので、アディゼロ匠renブーストは諦め、HOKAクリフトンで走った。

・【気象状況】日中はかなり暑い。湿度が低いためかあまり暑さを感じないが身体から塩を吹いているなど、脱水に気を付ける必要がある。また夜間はかなり冷え込むのでエイドにウエアを置いて着替えたりする必要があると聞いていた。私は脱水に気付くために黒いハーフタイツとゲイターを履くことにした。また夜間区間にはウインドブレーカーの他、メリノウールの長袖なども用意した。

・野犬なのか飼い犬なのか分からないが、コース全域に大きな犬がいる。無視して走ればほとんどは来ないが、噛まれたランナーもいる。縄張りがあるようなのである程度行けば戻っていく。参加者全てが犬が怖いといっている。

・ギリシャでは手のひらを見せるのはバカにしたしぐさらしく、日本人ランナーで手を振って蹴られた人もいるらしい。声援に応えるにはグーで親指を立てるのがいいらしいと聞いていた。

参考になるWEBサイト

以下のWEBサイトはスパルタスロンを走る上で参考になると思うので紹介させていただきます。

スパルタスロン公式サイト

国際スパルタスロン協会 日本支部 公式サイト

夢追いランナー笑石人の部屋

続・走る旦那のひとりごと

どこまでも∞

スパルタスロンへの遥かなる道

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