皇居外周コースマップ 〜安全に走ろう〜
皇居外周は首都圏にお住いのランナーであれば、一度は走ったことがあるメジャースポットです。一周ほぼ5キロで、信号もなく走りやすいコースです。また適度なアップダウンがあることから登りや下りの練習にもなります。コース沿いに交番も多く、また警察官が巡回していることから女性も安心して走ることができるのも魅力の一つでしょう。
ただ転倒や接触事故が発生しやすい場所もありますので、その地点を事前に知っておくことで事故防止に繋がればと思います
皇居に限りませんが、事故等が多発するとランニングが制約され、窮屈な思いをすることになります。
この記事を通して、危険箇所を知ることだけではなく、安全に走るにはどのような点に注意すれば良いのかをお伝えできればと思います。
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コースの特徴
皇居外周は「ランナーの聖地」と呼ばれるほど人気のランニングコースです。
人気の理由としては
・1周約5kmとわかりやすい
・程よく高低がある
・信号がなくタイムなども図りやすい
・多くのランナーがいるのでモチベーションがあがりやすい
・交通の便がよくランニングステーションも充実している
・交番がたくさんあり警官が多数いるので女性も夜安心して走れます。
などがあげられるかと思います。
このコースには決まったスタート地点はありません。私は通常「ハイテクタウン」というランニングステーションを利用しているため、平川門交差点を過ぎて竹橋の坂手前をスタート地点にしています。
その場合、1kmごとの目安は下記の通りになります。
1km・・・料金所を越えた交番の先
2km・・・半蔵門先の下り坂
3km・・・桜田門の手前
4km・・・内堀通りの直線の交番の先
その他のスタート地点としては半蔵門交差点手前の公園(上記スタート地点から約1.65km)や、桜田門の先の時計台(上記スタート地点から約3.14km)、和気清麻呂像のある公園などがあります。
スタート地点(竹橋付近)
上空からみるとこの辺りです。毎日新聞社前から、私はスタートすることが多いです。
木陰になり、木を囲むようにベンチがあり、この先50mくらいに公衆トイレがあります。
ベンチにドリンクや衣服を置くのであれば、固めて置くとかして、ベンチに座りたい方に迷惑をかけないようにしましょう。
スタートは少し戻って、このラインからしています。
スタートして公衆トイレを過ぎ、地下鉄の出口があります。
出口があるということは、通行人が出てくるかもしれないと予測して左側ギリギリを走るのは止めましょう。通行人が走り出てきても反応できるくらいの間隔をあけることで事故を未然に防止できます。
その先も注意ください。
このように先が見えません。見えない部分から歩行者や自転車が来るかもしれません。道路よりを走れば多少見えやすくなりますが、横断歩道を渡ってくる歩行者や自転車もいますので徐行するなど、予期せぬことが起こっても反応できるように注意してください。
またこの箇所に限りませんが、自分が反応できても後続ランナーの道を塞ぎ追突されることもありますので、急な動きをしなくても良いように走りましょう。
ここからしばらく登りが続きます。いわゆる竹橋の坂です。
このスタート地点が好きな理由は最初に坂を登ってしまえば、そこからは下り基調になるからです。
このような看板が設置されています。なぜ設置されたかを考えて走りましょう。
登り坂は続きますが、この辺りは見通しもよく気持ちの良い場所です。しっかり地面を押して走りましょう。
この辺りも気を付けましょう。
歩行者が出てくると思って走りましょう。また横断歩道の辺りは道が非常に狭くなっています。
竹橋上りから料金所
横断歩道の裏から自転車や歩行者が出てくることもあります。この辺りでの追い越しは気をつけましょう。
この先に交番があります。急な右カーブになっていますので、前方から向かってくる自転車に注意しましょう。夜間は直進してくる自転車であればライトで気付きますが、斜めからくる自転車のライトは分かりにくいです。また無灯火の自転車もいます。
自分は悪くないとか言っても、痛い思いをするのは自分ですし、大会前に怪我をして悔しい思いをするのも自分です。
交番を過ぎてしばらく走るとまた、急なカーブがあります。
カーブを曲がると高速道路の料金所がありますが、その手前に車の出入り口があります。滅多に車は出てきませんが気を付けてください。
また、夜間は道路の段差が見えにくいので足を引っ掛けないでください。
料金所から半蔵門
料金所を過ぎると、道幅が狭くなります。
この道は先ほどまでより勾配が緩くなるのでフラットに見えることもありますが登っています。
また、右側にはこのように木の根元が段差になっています。
歩行者が多い道ですので一列になって走りましょう。また歩行者が並んで歩いていることもありますので、その時は徐行して絶対に無理な追い越しは止めましょう。
木の根元のコンクリートが盛り上がっていますので、右側ギリギリを走る時は気を付けましょう。歩行者を抜かそうとして、そちらに意識が行くと盛り上がりに躓きます。特に夜間は盛り上がりが見えません。
このくらいの段差でも転倒します。
木の根元でなくても、このような段差があります。
交番があります。
交番を過ぎたあたりが1キロ地点です。
交番を過ぎると少し下りになります。
この辺りからさらに狭くなりますので、徐行してください。また歩行者がいたら歩いてください。ここが皇居外周で一番狭い箇所になります。
狭い箇所を過ぎると左カーブになります。ここも見通しが悪いので気をつけてください。また右側の横断報道を渡ってくる自転車もいます。
半蔵門の交差点に向かって走る直線ですが、ここも実は登りです。
前のランナーを抜かす時には右側を走ることになりますが、ここも段差が多いので注意してください。
またこの道沿いにトイレがあります。
また左側の千鳥ヶ淵の公園からスタートするがいますので注意してください。この辺りでスタートから1.64キロです。
公園内には水道もあります。
この先の半蔵門交差点の横断歩道手前に練習を終えたランナーが固まり、コースを塞いでいることが多々あります。
もちろん、ランナーは歩行者に配慮してスピードを落としたり、場合によっては止まることが必要です。しかしさっきまで走っていたランナーが道を塞いでいる光景を見るとガッカリします。特にランニングイベントや、ランニングクラブの練習終了後に見受けることが多いので、主催者や指導者がしっかり伝えるべきでしょう。
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半蔵門〜桜田門
半蔵門交差点を過ぎると下り坂になります。
道も広くなりますが、見通しが悪いカーブもありますので、下りでペースアップする際は注意が必要です。
この辺りがスタートから2キロです。
カーブも多くまた対抗してくる自転車も非常に多い箇所です。クドイですが夜間は自転車が見えにくいです。
この先のカーブから出てくる自転車は本当に見えにくいです。下りでスピードを出すのは構いませんが、自分でコントロールできるスピードで走ってください。
このような段差が何箇所かあります。
集団走をしていると前のランナーで見えませんので、前を走るランナーは後続ランナーに段差があることを伝えましょう。
ここで何人も転倒しています。そういう私も2回ほど転倒しています。
こんなに盛り上がっている箇所もあります。
桜田門が見えてきました。下り坂は桜田門手前までです。
桜田門周辺
桜田門の手前の要注意ポイントです。
道が狭くなっている。地下鉄の出入口がある。三叉路になっている。など非常に危険な箇所です。
桜田門の手前がスタートから3キロ地点です。
観光客が多い箇所ですので週末は特に気を付けましょう。
この画像を見て危険と思わない方は危ないです。
何が危ないかといえば、右側ギリギリを走っていることです。見通しが悪い箇所ですから反対側から自転車やランナー・歩行者が来ることを予測してください。
ここは反対側から自転車等がきても避けられるように左側を通って大きく曲がることです。最短距離を通りたい気持ちは分かりますが事故は避けましょう。
門をくぐるとさらに門があります。ここは夜間は真っ暗です。
ここも引き続き左側を通りましょう。
時計台付近
門をくぐると広場になります。
この時計台あたりは、スタートから3.15キロになります。
私は皇居では変化走をすることが多いのですが、スタートからこの時計台までは比較的ゆっくり走って、ここから切り替えます。
広場から再び外周路に出るときに、この段差に気をつけましょう。
夜間や、集団走だと見えないことがあります。
そして段差を越えてすぐにポールがあります。
この辺りの道は広いですが、観光客が非常に多いです。
この直線は風が吹くとだいたい向かい風になり、また夏は日差しが非常にきつくなるランナー泣かせの場所です。
二重橋付近
この辺りも観光客が多い箇所です。
交番を越えたこの辺りがスタートから4キロです。
そして、このように道が狭くなっている場所があります。
歩行者が歩いているときは、しっかり間隔をあけて走ってください。この距離だと歩行者が驚くので、ゆっくり走るなどの配慮が必要です。
気象庁付近
ここまでくるとゴールまであとわずかです。
ガーミン920XTJだと4.93kmでした。ただ普段走っているときはだいたい4.96kmなので、5キロに少し足りない距離と思ってください。しかし歩行者や先行するランナーを抜かす際に、蛇行するのでほぼ5キロになります。
高低図
注意したいこと
皇居外周は、走行専用レーンである駒沢公園ジョギングコースとは異なり、一般歩道ですから、ランナーも歩行者としての常識やマナーが必要です。
ランナーに優先権の無い一般歩道ですから、集団走行やスピードを出した練習には本来不向きなのです。ランナー以外の歩行者から見たら暴走行為に映ることもあるでしょう。そうならないためにも、行う際は時間帯や人数などを考えて、危険と思わせないような配慮が必要です。
もちろん歩道ですから、歩行者として常識的に行動すれば、歩こうが走ろうが、自由だと思います。
しかし、数年前に制定された皇居ラン自主ルールは、ランナーが増えたことも要因ですが、歩行者から見て怖いと感じる場面が増えたことにより制定されたのです。
ロードでもトレイルでもランナーの走り方次第で、ルールができます。そしてそのルールを守れないランナーが多いと禁止になります
トレイルランが禁止されたコースもありますが、自分はそんな危険な走りはしていないと言っても禁止されたら走ることができません。
走ることが窮屈な世の中になるかどうかはランナー一人一人の常識やマナーで変わってきます。
以下記載したことは、『怪我しない』、『事故を起こさない』、そして『ランナー以外の歩行者から見て危険と思われない』ために必要と考えることです。
・段差がある場所があるので注意
数カ所パッと見たかんじではわかりづらい段差があるので注意しましょう。特に夜は暗いのでわかりづらいです。また、集団走だと足元が見えないので、先頭ランナーが後続者に注意喚起してください。
・逆回りは自主ルール違反です
皇居ラン自主ルールにより逆走は違反行為となります。自主ルールですから罰則規定はありません。しかしなぜこのような自主ルールを制定しなくてはならなかったのかを考えてほしいです。
・狭いところは1列で、声を掛け合いましょう
特に竹橋から半蔵門あたりは道が狭くなっている箇所があります。そういうところは仲間と走っていても1列になって右側を追い越しランナー用にする流れになっています。また追い越しをする際は、必ず後ろを見てランナーが来ないことを確認してから追い越すようにしています。
また集団で走るときは広がらずに走りましょう。また、1列や2列で走ろうとしても大きな集団になると、後方のランナーは前方の様子が見えないので不安になり左右に広がってしまいます。リーダーの方は広がらないでと注意するのも大事ですが、大きな集団にしないで走ってください。感覚的には10人を超えると多いと感じます。
その人数を超える場合には、ペーサー等の問題もあるますが、例えば20mほど離れてサブペーサーが追走するなどで対応できると思います。
・ランナーだけではなく観光客も多い
週末やお花見、紅葉の時期などは観光客の方も多くいます。そのためランナー同士のマナーはもちろん、観光客の方へも注意も必要です。
・向かってくる自転車に注意
夜間無灯火で走ったり、猛スピードで突っ込んでくる自転車もいます。またライトをつけていてもカーブだと自転車の発見が遅れますので、まわりのランナーと声を掛け合い、接触しないように細心の注意をしてください。
・半蔵門交差点や、竹橋交差点で固まらない
イベントや練習会などが終了した時に、多くのランナーが信号待ちでコースを塞ぐことが多々あります。練習が終わったからランナーではなく歩行者だから歩道で信号待ちをするのを誰も咎めることはできませんが、自分が走っているときに同じ光景に出くわしたらどう感じるでしょうか?
単に気付いていないケースが多いので、主催者・指導者の方の声かけが大事だと思います・
・余裕をもったスピードで走りましょう
一般歩道ですから、余裕を持ったスピードで安全に走るのが基本です。スピードの速い遅いは個人差はありますが、自分の限界スピードで走ると歩行者やランナーの急な動きに対応できず、接触事故につながります。特に狭い場所や人の多い場所では余裕を持って走りましょう。道の狭い区間をゆっくり走り、道の広いところでスピードを切り替える変化走が安全面からもおすすめです。もし頑張ったスピードで走りたいのであれば、余裕のあるランナーに前を走ってもらうと比較的安全に走れます。余裕があるスピードであれば周囲の危険を早期に気づくことができるからです。