レースは超実践的な練習場所

女性ランナー

練習時間が確保できない方にとって、レース(大会)は超実践的な練習場所です。もちろん練習時間は取れるけど、自分にあったレベルで練習できないというランナーにとっても同様です。

レースは優勝や上位入賞、自己ベストを狙ったり、完走を目指すためだけにあるのではなく、様々な楽しみ方があるし、様々な効果もあります。

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はじめに

女性ランナー

まず、お断りしておきますが、レースについては同じランナーでもいろいろな考え方を持っています。レースは神聖なものであるから、常に一生懸命走らねばならないという考え方や、調整レースなんて主催者に対して失礼だとか、レースでもゆっくりおしゃべりしながら走るのが楽しいとか、走りたいレースにでるためのポイントを稼ぎたいから参加するとか、そんな考えは失礼だとか・・・・

私は自分自身の考えは持っていますが、大会主催者の定める競技規則を守り、大会理念を尊重した上で走ればどんな風に走っても良いと思っています。

例えば、私は仮装ランを基本しませんが、嫌いではありません。もちろん禁止している大会でギリギリセーフみたいなことをするランナーを見かけますが、あれは嫌です。仮装を禁止している主催者の意図や大会理念に反しているからです。そうでない大会ならランナーそれぞれの楽しみ方でレースを楽しんだら良いと思います。

話を戻しますが、練習としてレースを走るなんてけしからんという考えをお持ちの方もいるでしょうが、私は練習としてレースを走ることは、良い練習になると思うので、その辺りについて紹介します。

レースは最高の練習場所

女性ランナー

なぜレースは最高の練習場所かという点を簡単に書くと、大きく下記の5つです。

・給水などエイドステーションがあるので、走りに集中できる。

・同じようなレベルのランナーがたくさん走っているので刺激を受けて走ることができる。

・通常はレースでしか経験・練習できない、混雑の中のスタートや、給水コップの取り方や、レース独特の緊張感の中走ることができる。

・タイムスケジュールに管理されているので、その時間内に補給したり、トイレにいったり、アップをしたりとルーティーンの練習になる。

・ほぼ道に迷うこともありませんし、万が一体調不良になった時は、個人練習とは比較にならないほど安心です。


特にランニング経験の短い方は、レースに参加することでいろいろ学ぶことが出来ます。

レースを最高の練習にするために① 日程を考える

女性ランナー

レースを使って最高の練習にするために、気をつけてほしいことがあります。

まず日程です。例えば11月22日のつくばマラソンや23日の大田原マラソンで自己ベストを出したいと考えている方が、前の週の上尾ハーフを走るのは一般的には良くないと思います。もちろんその流れが良い方もいますが、通常はつくばマラソンや大田原マラソンが難しいレースになってしまいます。

実は、昨年私は初歩的なミスをしました。それは大田原マラソンで自己ベストを出そうと調整していた私は、一週間前の上尾ハーフの5キロを走って刺激を入れ、レース後にジョグをしようと考えていました。しかし大会会場の受付でハーフにエントリーしていることに気づきました。誤ってエントリーしたのか、エントリーした時はハーフなら大丈夫と考えていたのかは分かりません。

スタートから10キロを一生懸命走って残りをジョグにしようかとか、いっそのことハーフベストを出すような走りをしようかとかいろいろ考えました。途中で止めるという選択肢はありませんでした。

結果として友人の女性が90分切りを狙っていたので、その女性のペースメイクをして88分台で走りました。私には余裕のあるペースですが、緊張感を持って走れたので良い練習になったと思います。しかし大田原マラソンまでに疲労は抜けませんでした。

自己ベストを出したい大会がフルマラソンであれば、ハーフマラソンは2週間前までが良いでしょう。

また、ランナーによっては、フルマラソンを2週続けていれている方もいますが、もしタイムを狙うなら、最初のレースが多少アップダウンがあろうとも記録を狙ったほうが良いと思います。

最初のレースをゆっくり走ったとしても、フルマラソンを走った疲労は一週間で抜けるランナーは稀です。

私は仕事が忙しく平日に練習ができない頃、100kmマラソンの練習として、月に3回フルマラソンを走ったことはありますが、3戦目はボロボロでした。

理想的な日程は、目標レースから逆算してレースを嵌めていくと良いと思います。距離的には1週間前は10キロまで。2週間前はハーフマラソンまでが良いと思います。

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レースを最高の練習にするために② 目的や効果を考える

そして一番大事なのは、自己ベストを出したいレース(以下本命レースと書きます。)以外のレースの位置付けをはっきりさせることです。

上記で書いたような1週間に10キロ。2週間にハーフマラソンであれば、どちらも自己ベストを狙うような走りをしながら、本命レースにつながると思います。これが一番良いです。

時期やコンディションから自己ベストが狙えない状態の時に、なんの目的意識もなく走るのは勿体ないです。例えば、週末開催の高島平ロードレース(20キロ)に出るランナーは11月中旬のフルマラソンで大阪国際女子マラソンの資格タイムをクリアしたいと考えています。シーズンに入る前は高島平ロードレース(20キロ)を85分以内で走り、大阪国際女子マラソンの資格タイムをクリアできるような練習をしようと考えていましたが、そこまでの力は付かなかった。ではどう走るか?

一番シンプルなのは、レース当日の自分に出せるであろう最高のタイムを出すべくレースマネジメントをしっかりして走ることです。

もしくは、フルマラソンの序盤の入りを意識してフルマラソンのレースペースで走り20km終了時に、どれだけ余裕があるのかを体感するのもよいと思います。そして翌日に5kmや10kmタイムトライアルなどのセット練習にするのも良いと思います。

また、最近フルマラソンのタイムが頭打ちになっている方は、あえてレースマネジメントを無視したレースをするのも良いと思います。例えば20kmレースですが、スタート時点では10kmレースと思って10km自己ベストを狙って走ります。ゴール時点で疲労困憊でしょうが、そこからペースはもちろん落ちるでしょうがそこから10km走るのです。その時の10kmはフルマラソンのラスト10kmのような疲労感の中を走ることができると思います。

逆のパターンもあります。スタートから10km(もしくは15km)はフルマラソンのスタートからの入りを意識してレースペースで走り、レースの緊張感や雰囲気の中で狂いやすいペース感覚を養いながら、中盤から切り替えてタイムトライアルのように走ることで、後半ビルドアップする感覚を身につける。


どんな走りが良いかと言うと、本人の苦手なことをやったら良いと思います。

いつもスタートが速すぎるとか、いつも安全に走ってしまうとか、一定のペースで走れないとか、自分の苦手な部分はご自身が一番分かっていると思います。

レースを練習として走るのであれば、大半のランナーにとって一番ののびしろである苦手な部分を強くするような走りをしたら良いでしょう。

レースを最高の練習にするために③ 練習と組み合わせる

本命レース時は、しっかり疲労を抜いてベストな体調で走れるように、レース前数週間前から段階的に疲労を抜いていきますが、本命レース以外まで疲労抜きの調整をしていると鍛練期が非常に短くなってしまいます。

そのため、本命レース以外では疲労を溜めた状態で走ることになりますがそれも練習になります。

疲労が溜まった状態で走るわけですから思うようなタイムが出ないかもしれませんが、気にしてはいけません。本命レース以外のレースで良いタイムを出そうと調整して良いタイムが出たとしても、本命レースにピークが来なければ意味がありません。

私はレースは気持ち良く走りたいのでしませんが、ランニング仲間の中には、ハーフマラソン前日の土曜日に15〜20km走り疲労を溜めた状態を意図的に作り出しておいてから、レースを走ることもあります。一度に20kmくらいの練習ですが、ラスト10kmはフルマラソンの終盤のようなきつい状態を体感することができます。

その他、順次追加していきます。

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