長距離に強い双子ランナーが多い理由

ランニングフォーム

毎年この時期になるとあらためて『双子ランナーはなぜ強いのか?』と思います。同じように感じている方は多いでしょう。

『双子ランナー&なぜ強い』とかで検索するといろいろ出てきます。

今回は、自分自身最近の練習で感じたことなどを絡めて書きます。

もちろん双子ランナーにインタビューしたわけではなく私が勝手に思ったことなのであっているかどうかは分かりません。

ちなみに、画像は私ですが、私は双子ではありません。イメージです。

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双生児が生まれる確率

一卵性双生児の生まれる確率は0.4%と言われています。

箱根駅伝を走れる選手、約200人にこの確率を当てはめると双生児の一人が走れるかどうかですが、2014年の箱根駅伝では(すべて当時の所属)東洋大学チームの設楽啓太・悠太兄弟、大東文化大学の市田孝・宏兄弟、順天堂大学の松村優樹・和樹兄弟、そして駒澤大学の村山謙太・城西大学の村山紘太兄弟の4組もの双子選手が走りました。それもみなエース格です。

やはり双生児ランナーは強い。特殊な能力でもあるのか?と思えてきます。

もちろん孤独や苦しさを共有したり、身近なライバルであったりといった双生児ならではの強みはあろうかと思います。またWEB検索すると、肉体的にも双生児は長距離に向いている。といった記事も出てきます。ただこの辺りの話に関して、私はまったく素人なのでよく分かりません。

その辺りのことを掘り下げても、皆さんの走りに繋がることはほとんどないと思うので、別の観点で私が感じたことを書きます。

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私が感じた双子ランナーのメリット

精神的な面ではなく、また単に一緒に練習ができるということではなく、私が双生児ランナーのメリットと考えるのは、同じ体をしたランナーの走りをお互いに見ながら走ることができることです。

ランニングフォーム

例えば、このような感じで走れるのです。

ウルトラプロジェクト練習会では、明るい時間帯の練習であれば極力、動画撮影をして、自分がどのように走っているかをチェックしてもらっています。

自分がどのように走っているかを『何となく』ではなく自分自身の目で見てしっかりと把握することは非常に重要です。自分が走りたいイメージと現実のフォームとの違いがどこから生じるのかを知ることは上達の早道です。

双生児ランナーはお互いに、自分自身がどのように走っているのかをチェックしながら走れるわけです。想像してみてください、上記画像のように自分の走る姿が目の前に映し出されたら、どこをどう治せば良いのか走りながら修正できます。

また、どこが、どのようにおかしく、どのようにすれば良いかを、一緒に走る兄弟に伝えることができます。


このアドバイスは一緒に走る兄弟に対するものだけではなく、自分自身へのアドバイスでもあるのです。


それをお互いにできるわけですから、自分の描く理想のフォームに近づけていけるのだと思います。


自分は双生児ではないから、そんなの関係ないとは思わないでください。

『自分のフォームを客観的に見ること』は動画を撮影し見ることはできます。今はビデオカメラを買わなくても、スマートフォンの動画機能は素晴らしいので仲間と簡単に撮り合うこともできます。

また、自分が理想とする、もしくは参考にしたいフォームで走るランナーの後ろを走ることもおすすめします。その際に気をつけなければいけないのは、体格が違いすぎるランナーはダメです。可能な限り同じような体型のランナーが良いと思います。ストライドやピッチが違いすぎるとリズムが合わず走りにくいです。

前を走るランナーの走りを真似しようと思わなくても、接地のタイミングを合わせて走れば、同じリズムになり、自然と同じようなフォームになっていきます。

ということは左右差や上下動の激しいランナーと走ると、そんな走りになってしまうので、そのようなランナーの後ろを走るときは、少し横にずれた方が良いと思います。


また、自分自身のファームを繰り返し見ても、どこをどうすれば良いのか答えが見つからないことがあります。

アドバイスをしてくれるコーチや先輩がいれば良いのですが、そのアドバイスが正しいかどうかも分かりません。その方が速いランナーだから良いアドバイスをしてくれるとは限りません。

そこで私が、ウルトラプロジェクトのメンバーに伝えていることを紹介します。

それは、Facebookページのメンバー専用ページに練習会で撮影した全員の前後左右の動画を大量にアップしていますが、自分以外のメンバーのフォームもチェックしてもらっています。

そして、あっているかどうかは別にして、それぞれのメンバーのフォームの良い点、悪い点を見つけて、自分がコーチであるならどう伝えるかを考えてもらってます。もちろんアドバイスをするわけではありませんが、伝えるためには大事なことがあります。

それは、何となくカッコ良いフォームや、何となくカッコ悪いフォームという感じ方ではいけないのです。具体的にどのように走っているからカッコ良く見えるのか、カッコ悪く見えるのか。カッコ悪く見えるなら何が悪いのか?だったらどうすれば良いのか?などが分からないとアドバイスはできません。

最初は良く分からなくても、そのような目線で見ているうちに、だんだんと正解に近づいてきます。

それを繰り返すことで自分のフォームは変わってきます。

また、どのように伝えたら良いかを考え意識することは、ランニング以外にも非常に大事なことだと思います。

私が宣伝会議 コピーライター養成講座に通った目的はそこです。


そこにも双生児のメリットがあります。人に伝えることは難しいことです。10人に同じ言葉を伝えても10人それぞれ感じ方、捉え方は違います。その点、双生児の兄弟であれば、ほぼ100%伝えたい内容で伝わるのでしょう。もしかすると口で伝えなくても伝わるのかもしれません。

兄弟でなくても、そのような関係になれる仲間やコーチが出来たら素晴らしいでしょうね。


もう一つ大きなメリットがあります。それは、フォームを崩した時、調子が悪い時に、調子の良かった時のフォームが、目に前にあるわけですから、修正しやすいことです。もちろん同時に崩したらダメですが。。。また走りが崩れてきたら、普段のフォームを知っている兄弟が注意してくれるわけですから、故障しにくいだろうし、不調も長引かないと思います。

動画撮影をオススメするのは、調子の良い時と、悪い時のフォームを客観的に掴むことができるからです。


今回お伝えしたかったのは、双生児ランナーはなぜ強いのかという興味本位の内容ではなく、その強さの一因であろうことを、練習に取り入れ効率良い理想のファームに近づけるかです。

ランニングフォーム

私自身、練習会でフォームを動画で撮影し、チェックすることで気づくことは多々あります。神宮外苑24時間チャレンジ前の不調期に撮影した動画の中で、右肩が下がっているのを見つけ、それが身体の左右差に繋がっているのを客観的に把握したことで、レース中は右足接地でリードせずに左足接地でリードしました。結果バランスが良くなり、体への痛みはほぼないまま24時間走りきることができました。


毎月目標距離を決めてたくさんの距離を走ることは良いことだと思います。ただ、漠然と距離だけを追うのではなく、いろいろ考えて目的意識を持って走れば変わってくると思います。

タイムが伸びなくなったと感じた方は、まずは自分のフォームを動画で撮影してみてください。何かが変わるかもしれません。

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