練習前のストレッチ、練習後のストレッチについて
ランニング雑誌や、書籍、有名コーチのブログなどを読むと、ストレッチについての見解は大きく分かれています。
私自身、実際のところどうなのだろうと考えることがあり、ケッズトレーナーの町野トレーナーに教えてもらいました。
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町野トレーナーの見解
ストレッチに関しましてはスポーツ特性も含めて様々な見解があると思いますが、陸上競技そのなかでも長距離種目に関して私の見解をお話させて頂きます。
動的ストレッチ
皆様、ご存知の通り現在ストレッチと言いますと大きく二種類、動的ストレッチ、静的ストレッチに大別されます。現在、運動前に必要だと言われているのが動的ストレッチでこれにはいわゆる動き作りやドリルといったものも含まれます。これらはウォーミングアップの中に組み込まれることが多く身体を温めながら動きを出していくイメージて行われています。これにつきましては私の見解として一般ランナーからトップアスリートまで共通して行うべきストレッチだと考えています。
静的ストレッチ
問題は静的ストレッチについてです。最近の見解の多くはクールダウン時のみ有効。だったり、全く必要ないといった意見も多く見られます。個人的な見解を申し上げますと、私はウォーミングアップ時、クールダウン時共に有効だと考えております。勿論トップスピードで走る練習や試合の前でも変わらずです。
私は静的ストレッチを関節可動域を広げるモノとしてというよりは可動域を戻すモノとして捉えているからです。確かに過剰な関節可動域の広がりは時としてパフォーマンスを下げる結果になる場合もあります。しかし長距離種目特性からトレーニングにおいても、レースにおいても基本的に股関節を始め各関節は単純動作しか行いません。その動作を繰り返す事で疲労や特定の筋肉の筋力アップによって関節可動域は少しずつ狭くなってしまうのです。その狭くなってしまった可動域を元の可動域に戻す為に静的ストレッチを行う事の有効性を感じるからです。
身体把握のバロメーター
また毎日決まったタイミングで行うこと(ルーティーンに組み込む事)によりご自身の身体を把握する1つのバロメーターとしても活用出来ると考えます。
おすすめのパターン
おすすめのパターンは、静的ストレッチ→体操→軽めのジョグ→動的ストレッチ→メイントレーニング(レース)→動的ストレッチ→軽めのジョグ→体操→静的ストレッチです。ご自身のウォーミングアップ、クールダウンに取り入れてみてはいかがでしょうか?
教えていただき分かったこと
町野トレーナーの見解を聞いて、スーッと腑に落ちました。
町野トレーナーは大学時代は競技者として活躍し、卒業後はトレーナーとして、市民ランナーから実業団ランナーまで幅広い層に対してコンディショニングやアドバイスを行っています。
また多くの故障を抱えたランナーと接し、その苦悩を理解しています。
だから、腑に落ちた訳ではなく、自分自身の身体で最近感じていることそのままだったからです。
私は肩周り等の可動域は普通なのですが、股関節は有り得ないほど固く、そのことが原因で他の部位に悪影響を与えています。
柔軟性があれば良いのかと言えばそんなことはなく、固いほうが反発力を出すことができたり、捻挫等怪我をしにくいこともあると感じています。ただそれは程度問題で、現在の私の体のようにガチガチだと特に寒い時期には体に大きな負担を与えていると感じています。
昨年後半の無理が祟り、もともと狭い可動域がさらに狭くなりました。それが最近の足底や中臀筋、肩関節の痛みに繋がっています。
ですから、町野トレーナーのいう、元の可動域に戻すための静的ストレッチという言葉が響いたのです。
また、静的ストレッチ不要論を唱えるコーチが間違っているというつもりは全くありません。
言葉は難しく、その部分だけを切り取ると同じ意図を伝えたとしても全く逆の意味に伝わることは往往にしてあります。
また、そのコーチ、トレーナーの歩んできた道や、コーチ自身の経験からも変わってくると思います。
特に静的ストレッチは私のようにそもそも可動域の狭いランナーには故障防止とパフォーマンスアップに必要なことだと感じました。
今回アドバイスをいただいたトレーナー
町野走一
三重県出身
競技略歴
上野工業高等学校(現 伊賀白鳳高校)~神奈川大学 高校、大学共に主将を務める。関東インカレハーフマラソン3年生、4年生共に4位。
トレーナー略歴
株式会社ケッズトレーナー入社後トレーナーとして天満屋、トヨタ自動車、日清食品グループなど陸上競技をメインにチームに帯同。
現在は立川高松接骨院にて院長を務めながら日本郵政女子陸上部、大阪ガス陸上部にトレーナーとして帯同。
町野トレーナーより一言
私自信のランニング経験、また多くのトップアスリートに携わらせて頂いた経験をもとに治療は勿論、ランニング動作に対してのアドバイスもさせて頂きます。お困りの際は是非立川高松接骨院へ御来院ください。