第5回ウルトラセミナー開催報告 と 【緊急開催】4/19 チャレンジ富士五湖直前セミナー 〜絶対に完走したい方集まれ〜

ウルトラプロジェクト

本日、"【第5回ウルトラセミナー】〜サロマ湖ウルトラ対策+富士五湖直前対策〜を開催しました。第5回と言いながらも、それぞれ補講セミナーという少しバージョンアップをさせた平日セミナーを開催しているので、9回目の開催です。

今回は、19名の方にご参加いただきました。

サロマ湖ウルトラへ向けた内容と、チャレンジ富士五湖直前対策の両方を2時間に盛り込んだため、お伝えする内容が多すぎて消化できなかった方も少なからずいたと思いますが、セミナーの話を聞かなくても8割理解できるよう資料を作りこみましたので、自宅に戻ってから読み返していただければと思います。

チャレンジ富士五湖を走られる方に向けて、セミナーで使った資料のうち、チャレンジ富士五湖で直接お役に立てるであろうページを一部ご紹介し、少し解説させていただきます。

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参加者分析

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今回ご参加いただいた19名の方はこのような方々です。

性別

男性 17人  女性 2人

第4回ウルトラセミナー補講とは逆転してます。

ウルトラプロジェクト会員

会員 4人 一般 15人

フルマラソンタイム

  〜3:00  3人

3:00〜3:15  3人

3:15〜3:30  4人

3:30〜3:45  1人

3:45〜4:00  6人

4:00〜    2人

平均タイム  3時間30分

富士五湖orサロマ湖

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富士五湖ウルトラ 14人

サロマ湖ウルトラ 8人

両方出られる方、どちらにも出ない方もいますが、直前に迫った富士五湖参加者が多かったです。

ちなみに、画像はチャレンジ富士五湖100キロとサロマ湖ウルトラのガーミン920XTJでとったで高低図を、ほぼ同じメモリに合わせて比較してみました。

野辺山はもっと凄いですが、これだけでも富士五湖のアップダウンは少しは伝わると思います 。

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スタート10キロは大事 〜ゆっくり入りすぎると完走は厳しい〜

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ウルトラマラソンはゆっくり走ったら良いと言われていますが、ゆっくり入りすぎたら完走が厳しくなってきます。

序盤からキロ7分くらいで入ろうと考えている方は多いと思いますが、この表を見てどう感じますか?

この表は、2015年のチャレンジ富士五湖100キロを出走した1902人の10キロごとの区間タイムを分析して作ったデータです。

10キロ通過タイムが、完走率にどれだけ影響するかを分析しました。

例えばキロ7分で走ると、10キロ通過は70分です。エイド休憩やスタートロスを考えると、70分で10キロを通過した方が走っているときのペースはキロ6分半くらいかもしれません。

ですが、70分以上かかって、10キロ通過したランナーは348人いますが、ゴールできたのは108人だけです。なんと完走率3割です。

65分以上かけて10キロ通過したランナーは972人で、完走したのは483人。完走率は5割です。

逆に1時間以内に通過したランナーは521人で、467人完走しています。なんと完走率9割です。

もちろん、1時間以内で走れば9割が完走できると書いてあったからと、そもそもキロ6分を余裕持って走れない方が無理して、キロ6分切って走ったら、10%のDNFに入ってしまいますのでご注意ください。

ここでお伝えしたいのは、例えばフルマラソンを3時間30分で走る方であれば、その時のレースペースはキロ5分です。その方であればキロ6分は楽に走れるペースです。おそらくキロ6'30で走っても疲労感は変わらないと思いますが、この方が6'30ペースで入るのは好ましくないということです。

無理なペースで走るのではなく、楽に走れるペースより遅いペースで入る必要がないということです。

実際にどのくらいのペースで序盤だけではなく、終盤まで走ったら良いかは、走力によっても変わってきますので、それをセミナーでみなさんに計算していただきました。

『こんなペースで入っても良いのですか?』と話す方に、そのペースは楽ですか?と聞くと『楽なペースです。』と答えました。それよりキロ30秒遅いのとどちらが楽ですか?と聞いたら、『どちらでも多分変わらない』と答えました。

そういうことです。

逆に遅すぎるペースは、無理にペースを落とすケースもあります。そうなるとフォームが崩れることもありますし、良いことはありません。

仮に、この方が60キロでキツくなったとしても、その方が序盤に6'00で走っていても、6'30で走っていてもその距離でキツくなるのは変わらないと思います。

でも、違うことはあります。1キロ30秒速ければ、60キロ到着タイムは30分速いのです。その時の疲労感が変わらないならどちらが速くゴールできるでしょう?

関門ギリギリの方なら、30分の違いは大きいと思います。

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関門時間に要注意

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サブ10やサブ11を考えている方は、関門時間はチェックしていないと思いますし、気にする必要もないと思います。

しかし、フルマラソンのタイムが4時間を超えている方は関門が気になると思います。

100キロには6箇所の関門があり、制限時間は14時間です。

ちなみに100キロをイーブンペースで走って14時間でゴールするには、キロ 8'24ペースです。

しかし、このペースで走ったら最初の関門も通過できないことは皆さんご理解していると思います。

なぜなら最初の関門は19.2kmでスタートから2時間30分後に関門閉鎖になりますので、7'48ペースで走る必要があります。

多少のスタートロスと、エイドでの休憩、トイレ休憩を含めてもキロ7で走れば通過できると思いますが、この関門をギリギリ通過した方の多くは38.7km地点の関門に捕まっています。

理由は、第1関門をギリギリで通過すると、第2関門までの19.5kmを2時間15分で走らねばなりません。これは6'55ペースです。しかもキツイ登り坂があります。

2015年大会で266人の方が、38.7キロの関門でレースを終えています。

266人は1902人の14%です。なんと7人の1人の方がレースの1/3を過ぎたところでレースが終わってしまったのです。

完走できなかった方から、序盤の関門が厳しかったという声を聞きましたが、私は違うと思います。

なぜなら、スタートから38.7km地点までを平均7'21ペースで走れば通過できたのです。

このペースはフルマラソン5時間10分のペースです。この関門に捕まった266人の方の中には、フルマラソン5時間以上かかる方がどれほどいたのかは分かりませんが。推測ですが非常に少ないと思います。

では、なぜ関門に捕まったかというと、関門時間をよく調べていなかったからでしょう。第1関門を通過するペースで走れば、その後の関門も通過できると思った方は少なからずいたと思います

参加者の方の感想など

ウルトラマラソンはメンタル8割と思っていたが考え方が変わった。

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『今迄に100kmレースを4回走っていますが、ウルトラはメンタルが8割だと思っていましたし、「最後まで歩かずに走ること」を目標に走っていましたが、このセミナーを受けて考え方が変わりました。実は1年半程前から右膝を故障し、前回のサロマと今年1月の宮古島は、膝の痛みとの闘いでした。サロマまでには完治させて、是非とも自己ベストを更新したいと思います。』

最後まで歩かずにゴールする。を目的にしている方は結構います。もちろん価値観は様々ですが、私の価値観は1歩も歩かずにゴールを目指すより、歩いた方が速くゴールできるなら戦略的に歩きます。

実際、昨年の野辺山ウルトラマラソンでは、スタート直後の林道区間を結構歩いています。たくさんのランナーに抜かれましたが、おそらくほとんどのランナーが『10キロくらいから歩くなんて根性ないね』と思ったでしょう。ですが、私を抜いたランナーのほとんどを抜いてゴールできたと思います。タイムは予定どおりサブ10でした。

なぜ歩いかといえば、速くゴールするために歩いたのです。もちろん、走り続けた方が速くゴールできるなら歩きません。

一歩も歩かずにゴールを目指す方が、仮に歩いてしまうと敗北感に苛まれ完走は難しくなると思いますし、ゴールしても嬉しくないかもしれません。逆にこの登り坂は歩いてもスピードは変わらないし、ガシガシ歩くことでフォームも戻るかもしれない、少し休めるかもしれないと考えて歩けば、気持ちはポジティブになります。

ウルトラマラソンに限りませんがネガティブ感情になると、負の連鎖の陥ります。そうならないための歩き方をセミナーで提案しています。

関連しますが、一歩も歩きたくない方は、おそらくエイドでの休憩時間が長いと思います。私はエイド休憩を短く、仮に固形物を食べる場合でも口に入れたら、エイドを後にして歩きながら咀嚼してから走り始めます。仮に2分間歩いたとしても200mくらい進みます。エイドは複数箇所ありますから大きな差になります。エイドの過ごし方に関してもお話ししました。

ペースが落ちて当然という話で安心した。

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とかく根性論や精神論で片付けられがちなウルトラマラソン対策において、緻密なデータ読込からの客観的な分析は、新鮮で目からウロコでした。

何よりも、ペースが落ちて当然という話で安心しました(笑)が、その落ち込みを最低限に抑えるためのヒントがたくさん詰まった有意義な時間でした。安心して練習に取り組めそうです。ありがとうございます。

また、なかなか合うジェルに巡り合えず、現在はひたすら◯◯の一本槍の状態ですが、今日頂いたアスリチューンが合えば良いなと本気で願っています。

タイムの作り方とか非常に参考になりました。

エイド滞在時間が長すぎたことに気づいた。

とても参考になるお話が多く、今年のサロマは気持ちよくゴールまでたどり着けそうなイメージを描けました。エイドの滞在時間や、水分の取りすぎなんて、気にした事もありませんでしたが、仰る通りですね。今まではダラダラとジョギングしていましたが、メリハリをつけてトレーニングに取り組んでみます!

ウルトラマラソンの大事なポイントがかなり分かった。

速すぎても遅すぎてもダメということが分かった。

自分はサブ10狙いでしたが、気持ちはサブ9狙い位の速すぎても遅すぎてもダメだということも分かりました。もし、新澤さんがゴールして30分以内でゴールさせてできた時は是非とも握手させて下さい。今後も宜しくお願いします。

フルマラソン以上は初めてなので、最後まで諦めず完走目指します。

毎回のことながら資料の緻密さに敬服致します。今回富士五湖は71kですが、目標としているサブ10にデーターを照らし合わせて走ってみようと思います。ありがとうございます。レースではフルマラソン以上は初めてなので、最後まで諦めず完走目指して、えちごくびき野に繋げたいと思います。

ペース設定が非常に参考になった。

昨日はどうもありがとうございました!ペースは一番関心のあったところでしたので、非常に参考になりました。