ウルトラランナー紹介

外池快太郎(Kaitarou Toike)

ウルトラランナー

プロフィール

ウルトラランナー

1986年生まれ 千葉県出身 早稲田大学卒業 会社員 2016年サロマ湖100キロウルトラマラソン4位 IAU100キロ世界大会日本代表内定

陸上経験どころか運動が苦手で部活にも入っていなかったスポーツとは無縁の生活が、ダイエット目的で始めたランニングにより、人生を変えました。初心者ランナーが、たった数年で100キロ世界選手権日本代表へ!



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主な戦績

大会名
開催年
距離等タイム結果
2016年6月30日現在
サロマ湖ウルトラマラソン
2016年6月
100キロ 6:40:50 4位
斑尾フォレスト
2015年10月
トレイル 50キロ 4:31:48 4位
四万十川ウルトラマラソン
2015年10月
100キロ 7:05:47 2位
四万十川ウルトラマラソン
2014年10月
100キロ 7:43:27 10位
ハセツネ
2014年10月
トレイル 71.5キロ 11:11:06 190位
チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン 108キロ
2014年4月
108キロ 9:26:40 14位
いわて銀河100キロマラソン
2013年9月
100キロ 13:15:17 535位

自己ベスト

種目記録大会名開催日
2016年6月30日現在
マラソン 2時間29分05秒 びわ湖毎日マラソン 2016.3
100キロ 6時間40分50秒 サロマ湖100キロ 2016.6

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走り始めたきっかけ

増え続ける体重をなんとかしたかった

ウルトラランナー

『2012年に会社に入って以降、学生時代にも増して増え続ける体重をどうにかしなきゃ、と思いながらも何も手をつけていませんでした。社会人生活も1年経とうとしていた2013年の年始に一念発起してダイエットをはじめました。外食を控えてお弁当&自炊生活を続けながら、運動も始めたくて、先にダイエットに成功していた弟に勧められてジョギングをするようになりました。継続していると少しずつ体重も落ち始めました。諦めかけていた自分の身体がどんどん軽くなる喜びを感じながら、徐々に走ることにのめり込んでいきました。』


ダイエットからランニングを始めたランナーは数多くいますが、100キロを6時間40分で走る日本代表レベルのランナーの多くは陸上経験者であることを考えると、非常に稀な存在です。参考までに平均キロ4分で100キロ走り続けると6時間40分でゴールします。

ウルトラマラソンへの挑戦

10km走れるから、その10倍ならなんとかなる

ウルトラランナー

『そんな折、私が走り始めたことを知った弟から、「100kmの大会に出たいけど一人ではなかなか出場の決意が決まらないので、よかったら一緒に出ないか」と誘われ、2013年のいわて銀河100kmマラソンにエントリーしました。当時はまだフルマラソンも走ったことはありませんでしたが、10kmは走れるしその10倍ならなんとかなるだろう、と軽い気持ちでいました。結果、20kmで膝が痛くなりながらも、気合いで歩き通して13時間15分くらいでゴールしました。(弟は9時間) このときは、走るのはもういいかな、と思いながらも、周囲のランナー(高齢の女性にあっさり抜かれたりしながら…)と声をかけあいながら走ることができ楽しかった、今度はちゃんと走りきりたいという思いもありました。』


フルマラソンを経験する前に100キロを走るランナー自体が稀ですが、”10キロ走れるから、その10倍ならなんとかなる”とは超ポジティブ過ぎて驚きました。しかしそんな甘いものではなく、20キロで膝が痛くなったようですが、そこから80キロ歩き通す根性も人並みはずれています。

初100キロの約半分のタイムでゴールした意味

ウルトラランナー

ふと、正確なところを知りたかったので調べたところ、そのレースのタイムは13時間15分17秒。その半分は6時間37分38秒。今回のサロマ湖のタイムは6時間40分50秒。ですから僅かに半分にはなりませんでしたが、秋の世界選手権では達成するかもしれません。

そもそも100キロマラソンの制限時間は14時間が一般的です。初めてのレースで完走ギリギリで走ったランナーが7時間を切る例はないでしょうから、初めてのランナーかもしれません。

そして一気にウルトラマラソン入賞常連者へ

何度かの挑戦でサブスリーランナーへ

ウルトラランナー

『その後、後れ馳せながらフルマラソンを経験し、なんとか数度目の挑戦でサブスリー達成したり、ウルトラも2014年には富士五湖の112km(108キロに変更)を走ってサブ10、四万十川でサブ8したりと、徐々に長い距離もに走れるようになりました。2015年の四万十川ウルトラマラソンで 7時間5分で二位になったときに、他の上位入賞者でサロマ湖の経験者の方々から、一度はサロマを走ってみればと提案を受け、サロマ湖への出場を意識するようになりました。』


100キロの後に走った初フルマラソンは短く感じたでしょう。しかし凄いのは、13時間以上かかった初100キロの半年後に開催されたチャレンジ富士五湖108キロを9時間26分で走ったことです。凄い伸びです。

サロマ湖100kmウルトラマラソンへのチャレンジ。そして日本代表へ

キロ4を刻め!!

ウルトラランナー

『そして、2016年はサロマにエントリー。無事エントリーも航空券宿泊先の手配もすみ、大会前日に北海道入り。当日は寒く、雨の降る中でのレースでした。暑さには強いつもりでいたので、涼しいとスピードのある実力者には敵わないと不安に思いましたが、まわりは気にせず目標の6時間40分に向けて4分/kmを刻むことだけ考えて走りました。』


外池選手はフルマラソンを2時間29分台で走るびわ湖ランナーですから、市民レベルでは相当なスピードランナーです。しかし優勝した板垣選手は2時間18分台であり、他にも2時間20分前後のランナーは多数参戦しており、走りやすいレースになると勝つのは難しいと考えたのでしょう。

そこで、順位はどうあれ、自分は6時間40分でゴールするためのペースで走ると決めてスタートしたのです。

  

『何度も落ち込むが終盤は気持ち良くペースを上げて日本代表の切符を手に入れた。

途中、トイレに三度入ってしまったため何度も集団から離れてしまい、60km過ぎからペースも落ちてしまって やる気を失いかけるシーンもありましたが、80kmを越えてから、前から落ちてくるランナーを拾っていくうちに再びテンポをつかみ、折り返しで見かけるランナーに声をかけながら気持ちをリフレッシュしているうちにまた楽しく走れるようになり、ペースをあげることができました。何人抜いたか意識していませんでしたが、すれ違う知り合いの方に4位だと教えてもらい、最低限この順位はキープしようと最後まで気を抜かずに後続ランナーから逃げ切り、前に追い付けるよう頑張りました。結果、4位、タイムもほぼ目標設定どおりに走ることができました。』


今回の外池選手の10キロごとラップは以下のとおりです。注目して欲しいのは、トップ選手も完走ギリギリの選手も終盤はペースダウンします。しかし外池選手はラスト10キロを最速ラップで走りゴールしたのです。

ゴールで見ていた友人によると、とても100キロ走ってきたランナーの走りではなかったとのことです。

サロマ湖ラップ

計測ポイントスプリットラップ
Start 00:00:03
10km 00:39:28 0:39:25
20km 01:19:05 0:39:37
30km 01:57:41 0:38:36
40km 02:37:42 0:40:01
42.195km 02:46:15 0:08:33
50km 03:17:07 0:30:52
60km 03:57:17 0:40:10
70km 04:38:42 0:41:25
80km 05:21:03 0:42:21
90km 06:02:27 0:41:24
Finish 06:40:50 0:38:23

今後に向けて

まずは基礎的な走力の強化をはかる

世界選手権の代表内定をいただきましたので、暫くは世界選手権を目標に練習をしていきたいと思います。まずは上位に入られた方々に比べると、フルマラソンのタイムもよくなく、スピードもないので 基礎的な走力の強化をはかりたいです。

足りないところはすべて伸びしろ

今回、エイドで炭酸水を飲んだらお腹が緩くなってしまったなど初歩的なミスもあり、補給への意識もまだまだ改善しなければなりません。完全に満足のいくレースではなかったからこそ、また上を目指していくモチベーションになります。足りないところはすべて伸びしろだと思っています。日本のメダル獲得に貢献できるように精進したいと思います。

楽しくランニングを続けたい

もっと長い目での取り組みという意味では、いつまでも楽しくランニングを続けていきたいです。小さい頃から運動神経が悪く、放課後の遊びから仲間外れにされたり、体育の授業を仮病を使って保健室で休んだりしていました。高校時代も部活に入らず、運動とほぼ縁のない生活を送ってきましたが、社会人になって出会ったランニングで多くの仲間と知り合うことができ、世界を目指すチャンスまで掴めました。これから年を取ってもランニングを続けていきたいですし、何かを始めることに遅すぎることはないということを身をもって示していけたらと思っています。

最後に

ウルトラランナー

今回、外池選手の紹介をさせていただきましたが、驚いた方も多いでしょう。私自身驚きました。今回優勝した板垣選手は箱根駅伝やニューイヤー駅伝を走ったランナーです。また私の知る限り、上位選手は陸上経験者です。仮に学生時代に陸上経験がなくても他のスポーツで頑張っていた選手でしょう。その中で運動が苦手で高校時代に部活もしていない。社会人になってからダイエットのためにランニングを始めたランナーが数年で日本のトップレベルに辿り着いたのです。


その点について、私自身も興味があり、外池選手にこんな質問をしてみました。

質問

少年時代運動が苦手だったというのは、瞬発力や器用さが不足していて、球技などが苦手だったのではないでしょうか?実は人並み外れた持久力や継続する力はあったのかもしれませんね。

回答

『運動はまさに球技がずっと苦手でした。運動神経が鈍い、ということだと思いますが。なかなか持久力を見出だす機会がなかったですね。』

質問

短期間に力を付けたのは、目的が明確で、そのためには何をすれば良いか分かっていて、それを地道に続ける力があったのだと思いますがいかがでしょう。

回答

練習は目的を明確にするのと、コツコツ続けることは大切にしているので当たっていると思います。何をすればよいか本当に分かっているのかはさておきですが。

私が感じていること

運動神経が良くてスポーツができると言われる子どもの多くは、瞬発力があり、また器用さを持っていて球技や徒競走で目立つ子どもだと思っています。マラソン大会と言っても、地域により違いますが高学年でも2、3キロ程度であり、持久力というよりスピードがある子どもであればそこそこ行けてしまう距離なのです。その結果、持久力には非凡な才能がありながらも自分は運動は苦手と運動部に入らずに才能を埋もれさせてしまう子どもは多いでしょう。特に女性に多い気がします。

外池選手は、目標が明確になればなるほど、コツコツと努力ができる才能を持っているのだと思います。また、器用さはなくても、同じ動作を延々と続けるのは得意なタイプだと思います。それらの才能はウルトラマラソンには必要な才能です。


これからの活躍にも大きな期待がかかります。

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