四万十川ウルトラマラソン攻略法 その2
サロマ湖100kmウルトラマラソン同様、ウルトラランナーに非常に人気の高い四万十川ウルトラマラソンについて昨年走った際の感想をご紹介します。
攻略法と書いていますが、私自身1回しか走っていないので、昨年のレース前にどんなプランを立ててレースに挑んだかをお伝えできればと思います。
大会概要については四万十川ウルトラマラソンの大会ホームページををご参照ください。また高低図等は大会ホームページやパンフレットから準用させていただいております。
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レース前日
今まで飛行機に乗ると反射的に電源落としてましたが、今は離陸時も機内モードで大丈夫になりました。眠かったので少し眠ったら富士山上空ですというアナウンスが聞こえた。しばらくしてから外を見ると山脈の上空だったからアルプスですね。凄く綺麗でした。
高知に着くとかなり日差しが強く暑かった。。。明日も暑そうです。
レンタカーの温度計を見ると25℃ありましたから最近の寒さから体感温度は30℃くらいに感じました。
四万十川へは高知空港から約120キロです。私は最初からレンタカーのつもりだったので他の行き方は調べなかったけど高速道路を使えば楽です。高速道路も無料区間が長いからETCで払ったのは750円です。
途中の道の駅に寄ったらお遍路さんがたくさんいました。お遍路さんというと全身白装束かと思いきや、そんな方はいなくて普通の恰好に白衣、菅笠、金剛棒という方が多かった。
四国八十八ケ所周りは1400キロあるようです。1日70キロ進めば20日か。。なんて考えてしまった。余裕を持って1ヶ月あれば四国を楽しめるかな。と真剣に調べてやってみようと思ってます。
受付してから宿に着いたらすぐに4時間昼寝して晩飯に行きました。
そしてまた寝ました。
食欲あるし熱もないから明日までに体調万全にします。しかし調子よくきてたのに直前の寒波にやられるとはまだまだ甘いです。
実は高知に飛び立つ前日までキャンセルしようか真剣に考えるほど体調を崩していました。本当に完走できるか不安いっぱいのレースだったのです。
レースの装備
昨日睡眠を二回に分けたことで合計8時間眠れたので快適です。
風邪も今のところ収まりました。
あとはスタートするだけ。
序盤に体調をはかりタイムを狙うか、体調が芳しくなければ完走狙いにするか判断します。無理はしません。
参考までに今日の装備を紹介します。
練習では使わないけどトレイルとウルトラではニューハレのテーピングを使います。腰、膝、フクラハギと擦れ防止に乳首です。
時計は愛用しているガーミン いいよねっとで購入した910xtjです。ペースをキープするのはウルトラマラソンでも大事なことです。
ウエアは上州武尊でも使ったオンヨネのバイクウエアにしました。昔自転車用に買って一回してきてなかったものですがフィット感と腰のポケットが良い感じでしたのでウルトラには良いかなと洗濯しました。
パンツは愛用のノースフェイスにしました。ウエスト部分にジェルを挟めます。
インナーにはファイントラックを着ました。今日は暑くなりそうなので水を被ることになり、その後の冷えを防止します。
ソックスはR×L socksのメリノウール素材のを使ってます。水を被ってソックスにかかってもサラッとしてます。まあかからないようにしますけどね。
補給食は最近愛用のアスリチューンで揃えました。
シューズは迷った挙句プーマのファース300でいくことにしました。
パンツ(下着)は愛用のユニクロです。これは絶対いいです。
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四万十川ウルトラマラソンラップタイム
当時書いたブログ記事の内容を少し修正しつつ掲載します。
昨日走った四万十川ウルトラマラソンの20キロごとのラップタイムはランナーズアップデートでレース後に、このラップタイムを見たらレース前に8時間50分で走るための設定を計算した数値に近いな〜なんて感じてました。
結果的に9分32秒遅いのですがこんな感じでした。このタイムは上記方法で作成しました。
1時間43分13秒(19.5%)
1時間37分01秒(18.3%)
1時間44分13秒(19.7%)
1時間52分32秒(21.2%)
1時間52分48秒(21.3%)
8時間50分00秒
そして実際のラップタイムは画像の通りです。
1時間45分24秒(19.5%)
1時間39分56秒(18.5%)
1時間47分37秒(19.9%)
1時間53分22秒(21.0%)
1時間53分13秒(20.9%)
8時間59分32秒
割合で比較するとほぼ同じです。20〜60キロで少し遅く60キロからゴールまでが少し速く走れました。
この比率はもちろん個人差はありますが、アップダウンや後半の落ち込みも織り込まれているので来年以降、四万十川ウルトラマラソンに参加する方には参考になると思います。
もちろん終盤の落ち込みが少ないと思う方は終盤の比率を落としたら良いと思います。
また今回初めてこのコースを走って感じたのは高低図にはない結構キツイアップダウンがあることです。特にラスト1キロ切ってからの登りは距離はたいしたことないけど驚きました。
確かに95キロくらいから登りはあるけど実際最後の1キロ切ってからこんなキツイ登りがあるとは思いませんでした。斜度的には序盤の峠よりキツイかもしれません。ギリギリ9時間を切るペースできて98キロくらいの下りで少し頑張ったから余裕が出来たと思った直後でした。余裕があったから焦らなかったけど、ホントギリギリなら焦ったでしょう。
また高低図では55キロのアップダウンを越えたら95キロまで下り基調のようですがそんなことはなく結構な登りも多々あります。高低図は参考程度に考えた方が良いと思います。
ガーミン910xtjの計測距離は100.5キロだったので給水やトイレでコースからずれた距離を考えたら狂いはないです。また表示もかなり正確ですから終盤は表示があると500m引いて考えました。
せっかくなのでガーミンの1キロごとのタイムを公表します。
500mずれているタイムはランナーズアップデートの20キロごとのタイムと比較して修正しました。しかし100ラップを確認しながら数値を入れるだけでも大変でしたが自分の脚で100回も1キロラップを刻んだと思うと感慨深いです。そして20キロラップでは分からないコースのアップダウンも見えてくると思います。
スタート〜5キロ
4:36
4:50
4:57
4:51
4:54 24:08
スタートの列に並ぼうとしたら、今回5回目のヒロさんに声をかけられ最前列へ。その前に招待選手が並んだから2、3列目スタートとなりました。トップ選手は3分半くらいでスタートするだろうから引っ張られないように、ただ周りの迷惑にならないようにスタートしました。気持ちよく走って300mくらいでガーミン見たらサブスリーペースでしたので少しづつペースを落としました。まあ予定通りの展開です。風邪による体調を確かめながら進みましたが問題なさそう。スタート直後は暗い中を走りますが気持ち良かったです。ダラダラ登りでしょうがほとんど登りは感じません。
5キロ〜10キロ
4:57
4:57
4:59
4:55
4:48 24:36
この辺りは無理せず淡々と走りました。
10〜15キロ
4:57
5:09
5:06
5:19
5:08 25:39
徐々に登りと分かるような道になってきます。少し頑張ればキロ5はキープ出来るけど頑張らないで体感イーブンペースで走りました。
15〜20キロ
5:11
5:43
6:30
6:51
6:46 31:01
16キロを越えた辺りからだんだん傾斜がきつくなってきます。ただ奥武蔵や足柄の歩きたくなるような急登ではありません。ここは頑張っても私にはキロ5は保てません。でもキロ6は保てますが無理はしないことにしました。18キロくらいで友人に声をかけられ抜かれました。少し並走したけど私はペースを保ちました。
20〜25キロ
7:02
5:34
4:39
4:54
4:41 26:50
登りは21.5キロくらいまでです。そこからは一気に下ります。トレイルのような急な下りではないから気持ちよく走れますがここは自重しました。ガーミンでキロ4分40秒台になるように走りました。
25〜30キロ
4:49
4:50
4:49
4:45
4:47 24:00
ここも同じです。エイドでは止まらないのでほぼ同じラップが刻めました。
30〜35キロ
4:35
4:50
4:50
4:45
4:57 23:57
ここもほぼ同じようなペースですね。ただ傾斜はほぼなくなってきてます。
35〜40キロ
4:47
4:59
5:06
5:15
5:02 25:09
だんだん意識しないとキロ5ペースが保てなくなってきました。同じような体感で走ってるとペースは5分10秒くらいになってしまう。おそらくストライドが狭まっているのでしょう。
40〜45キロ
5:09
5:59
5:14
5:04
5:19 26:45
フルマラソン通過は3時間37分台だったと記憶してます。42キロラップが少し遅いのはトイレで少しロスしました。トイレはこの1回だけです。
45〜50キロ
5:08
5:04
5:13
5:16
5:15 25:56
50キロ通過は4時間17分台でした。私の感覚では前半50キロと後半50キロのタイム差は30分なので、このペースで行くと9時間は超えるけど序盤の峠があるから多少の遅れは気にしなかった。この辺りからだんだん暑くなりキロ5は保てなくなってきた。頑張れば上がるけど無理しないで5キロ26分のキロ5分12秒ペースを意識した。
50〜55キロ
5:18
5:22
5:26
5:23
5:59 27:28
ラップを見るとやはりキツくなっているのが分かります。54キロから登りですね。
55〜60キロ
6:19
4:58
5:28
5:15
5:28 27:28
ガタガタのラップですがペースが乱れてるのではなくてコースのアップダウンがあるのです。
60〜65キロ
5:28
7:04
5:38
5:25
5:32 29:07
61キロからの落ち込みはドロップバッグ地点です。この前後から2.5キロごとに頭から水をかぶり続けました。若干タイムロスはあるけど仕方がないです。
65〜70キロ
5:29
5:30
5:37
5:40
5:42 27:58
この辺りはサブ9の平均ペースである5分24秒も保てなくなってきた。前半の貯金を食い潰さないように粘る。ただこの辺りでも頑張れば5分24秒はいける。たまに抜かれた人に追いつき走るときに感じるのは私の呼吸音はほとんどないってこと。みんなかなりゼイゼイしてました。でも私がキツくなってきたのは心肺ではなく脚でストライドが伸びなくなってきたのです。痛みを我慢すればいけるけどまだ先は長い。
70〜75キロ
5:45
5:49
5:31
5:34
5:39 28:18
きついながらも5分50秒は超えないように頑張った。
75〜80キロ
5:47
5:44
5:38
5:05
5:45 27:59
65キロから80キロまでのタイムのアップダウンはペースのアップダウンではなく、コースのアップダウンと思ってください。
80〜85キロ
5:34
5:36
5:13
5:51
5:38 27:52
実は61キロ過ぎのドロップバッグ地点からのコースはあまり覚えてません。ペースを維持するので精一杯で辺りの景色を覚える余裕はなかったようです。この辺りだったかペースを維持できてるのか心配になりガーミンばかり見ていました。調子が良い時に見るのは良いのですがペースを保てなくなった時には見ない方が良いかもしれません。なぜなら思ったペースより遅いとがっかりしてネガティブになるからです。
85〜90キロ
5:45
5:32
5:48
5:58
5:54 28:57
90キロ手前に結構キツイ登りがあった気がする。この辺りでは目標にしていた8時間53分の自己ベスト更新は厳しくなってきた。5分20秒ペースで押せれば間に合うのだけど長くは保てない。ただ9時間切りは何とか間に合う位置にはいる。これだけは死守したい。そしてこの区間ではガーミンを頻繁に見るのは止めました。見るのは1キロ通過時点だけ。ガーミン見てペースが分かっても上げられないのだから見ないで頑張りました。
90〜95キロ
5:35
5:45
5:49
5:22
5:41 28:12
ラスト10キロになりキロ5で行ければ自己ベストと計算したがもうそこまで上げる余力はない。9時間切るのもギリギリでだった。ざっくり5分40秒ペースを超えたら間に合わないと思った。そんな時に一緒に練習してる仲間や応援してくれてるたくさんの人の顔が浮かんできた。「頑張れ!」と言ってる私が頑張らなくてどうするのだ。と思った。そして今日9時間切れないようなら100キロマラソンはもう止めようと思った。なぜそんなことを思ったかと言うと、ラスト10キロとなった時に少しペースを上げれば9時間を切ることができる。走れないほど限界まできてないのに頑張れないのは気持ちの問題だと思ったからです。
95キロ〜ゴール
05:33
05:49
05:48
05:30
05:32 28:12
90キロ以降はアップダウンの下りもペースは上げれなくなってきた。フォームが悪いのだろうと修正を試みるもたいして変わらない。ラスト5キロで8時間31分だった。あと29分ではなくあと28分である。28分はキロ5分36秒ペース。このペースで押せれば間に合うと思ったが96キロからまた落ちる。たぶん登っていたのだろうか。
ラスト2キロになり下りになった。ここを5分30秒で行けたのでラスト1キロはキロ6でも間に合うと9時間切りを確信した。またそのまま下ってゴールかと思っていた。
しかし最後にとんでもない壁が待ち構えていた。短いけど傾斜はかなりキツイ。少しヤバイと思ったけど焦らずにまずは淡々と登ってフラットになったらペースアップしようと最後の登りを一歩一歩踏みしめた。
登り切ってからのコースはよく分からないが地形的にも距離的にももう登りはなさそうでした。タイムはよく分からないがギリギリ間に合いそう。この辺りでは会場の放送が聞こえてくる。そこから敷地内に入ったところで建物があるからゴールは見えないが1分以上あったのでようやく8時間台を確信した。
そして建物を巻いてグランドに入りようやくスタートから100キロ先に存在するゴールゲイトが見えてきた。
そしてゴール。
8:59:32
長い戦いでした。
いつもはゴール後に「もう少し走れた」なんて思うことあるけど今回は出し切りました。そんなことから自己ベストではないけど自分では満足でした。特に終盤キツくなってから最低限のペースを維持できたのは良かった。
また私の弱い部分は見えてきました。やはり弱いのは走り込みが出来てないから40キロを超えてから徐々にペースを維持できなくなってきた。心肺がキツイのではなくてストライドが狭まってきているのです。この部分をクリア出来なければ8時間30分切りや8時間切りは狙えない。そんなことも分かったレースでした。
長くなったので補給については別に書きますが今回はエイドで固形物はほとんど食べてません。ジェルだけで最後まで持ちました。また練習で数回履いただけのニューシューズについても書きます。
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四万十川ウルトラマラソンの順位など
大会結果のとおり、考えてもいなかったのですが年代別6位でした。表彰は3位までです。
ちょっと惜しいのは私は総合43位ですが年代別3〜5位の総合順位は38位、41位、42位と私の前に固まっていました。ちなみに年代別3位とのタイム差は5分以内。
ただ抜かれて追い付けない人が同年代と思うとちょっと悔しい。
さて四万十川走って100キロは12回目の完走となりました。
リタイアは短いのも、もっと長いのも、トレイル含めてもありません。
たいしたタイムでは走れないけど、スタートしたらどんな状況だろうがゴールするために最善を尽くした結果です。
暑い時も雪が降るくらい寒い時も体調が悪い時もありました。
初100キロレースでサブテンして、6回目までサブテンでしたが、7回目の極寒の富士五湖で軽い低体温症になりサブテン逃しました。続く柴又は睡眠不足からスタート前から眠く中盤から強烈な睡魔に襲われ立ち止まるなどしまたしてもサブテンを逃した。
当時は忙しく練習も出来ず、もうサブテン出来ないかもなんて気になっていた。そして迎えたサロマ湖で自己ベストを更新した時は嬉しかったです。
今年は気温が非常に高くなり完走率55.8%と過酷なレースとなったサロマ湖でサブナインはできなかったが四万十川でサブナインしたから三年連続となりました。
考えたら12回すべてのレースでスパルタスロンの参加資格を得ているのです。来年チャレンジするかもです。
終わってから少し四国観光しました。
レース後、レンタカーで四国の名所などに行った際に撮影した画像を少し貼っております。また行きたいです。
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