11月2日配信 練習メニュー
急激に気温が下がってきましたが、体調はいかがでしょう。
この週末にはフルマラソンでは富山マラソンや、下関海峡マラソン、また日本山岳耐久レース(通称ハセツネ)など多くの大会が開始されました。また明日はぐんま県民マラソンが開催され、その後も週末ごとに大きなレースが開催されます。
マラソンにはマグレはありません。考え方はいろいろでしょうが、私は減点主義のスポーツだと思っています。
例えば最高の気象コンディションと、最高の心身のコンディション時に3時間で走る力を持ったランナーは、それ以上のタイムで走ることはできません。もちろんその時点の話です。そのタイムを仮に限界タイムとします。レースでのタイムはその限界タイムに、気温や風、雨など気象コンディションによるタイム悪化分を加算し、また最高の体調コンディションと比べて調整が上手くいかなかったタイム悪化分を加算します。
気象コンディションはどうしようもありませんが、心身のコンディションは本人次第ですから、全力でコンディションを整えましょう。
また、トレーニングをすることで、上記で仮に限界タイムといった出せる可能性のあるタイムは向上しますので、仕事は忙しいでしょうが、効率的に取り組んでいきましょう。
私の経験から限界タイムを引き上げるには、好きな練習ではなく嫌いな練習を中心にやったら良いと思います。なぜなら嫌いな練習は一般的に苦手な部分だからです。もちろん時間があるなら、好きな練習、嫌いな練習を組み合わせたら良いと思いますが、限られた時間に効率よく力をつけるのであれば、伸び代の大きい苦手な部分に手をつけるのが効率的です。
例えば、心拍数が一気に上がるスピード練習が嫌いで、いつもペース走やジョグをしている方が、嫌いなインターバル練習などをすれば、力は付いてきます。逆にスピード練習は好きだけど、長い距離を一定のペースで走るのが嫌いな方は、ペース走などを中心に練習すれば力は付きます。
もちろん、嫌いな練習ばかりであれば、走ることがストレスになりますから、そこはストレスにならないよう例えば週2回の練習のうち、1回は嫌いな練習をすると決めたら良いと思います。
さて、いよいよさいたま国際マラソンまで2週間、つくばマラソンや大田原マラソンまで3週間を切りました。寒暖差が激しく体調管理が難しい時期ですが、風邪など引くことがないように調整してください。
マラソンは、雨の中でもレースは開催されるので、雨の中で練習をすることは大事だと思いますが、今日のような冷たい雨の時はコンディションを崩す可能性が高いので、レースが近い方は見送るか、もしくは短時間で終わる練習にして、走った後にはすぐに暖まれる準備をしてから始めてください。もちろん服装にも気を使ってください。
また、まずは11月中のレースを対象に掲載します。12月以降も湘南国際マラソンやNAHAマラソン、ホノルルマラソンなど人気レースがありますが、それらのレースを走るランナーの多くは11月のレースも走られるでしょうから、まずは目前に迫ったレースのための練習をしましょう。
*日本陸連公認大会一覧 をまとめていますので、合わせて参考にしてください。
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フルマラソン翌日の方
今週は、走れたとしても強度の高い練習はしないでください。なんのために練習をするかと言えば、速くなりたいから、目標を達成したいからだと思います。フルマラソンを走れば筋肉だけではなく内臓にも大きな負担がかかっています。精神面の疲労も大きいと思います。
マラソンで痛めた筋肉は超回復することで、強くなっていきます。そのためには休養とバランスの良い栄養が必要です。その筋肉が損傷した状態で、強度の高い練習をすればせっかく強くなるチャンスを放棄していることでもありますし、蓄積疲労から故障の原因にもなります。
また内臓や精神面の疲労は慢性疲労にも繋がります。42.195kmも走ったのですから、結果はどうあれ少しゆったりしてください。
練習メニュー例は以下の通りです。
【平日】
関節など痛みが激しいなら完全オフにして、整形外科などで見てもらった方が良いです。単なる筋肉痛であれば、ゆっくりジョグをすることで血液の循環がよくなり筋肉がほぐれますので距離ではなく30分くらいしてください。
また、脚や身体は重たいでしょうが、可能な限り歩いてください。
【週末】
本命レースに向けてポイント練習をするのであれば、身体の状態を見ながら始めてください。
(レースまであと1週間弱)いびがわマラソン
レースまで1週間を切りましたので疲労を抜いて調子を上げていきましょう。具体的には火曜日から木曜日のいずれかの日程で、刺激を入れる程度の練習をして、本番を迎えましょう。疲労が抜けていないのであればスポーツマッサージなどでケアをするのも良いかもしれませんが、日頃行っていないのであれば、これも早目に行った方が良いです。レース前には慣れないことはしないことです。
また前日の移動日に慌てて準備をして忘れ物をしないよう、早目に荷物をまとめてください。
*必要な荷物に関しては別にアップしようと思いますので参考にしてください。
練習メニュー例は以下の通りです。
【平日】
キロ5分ペースで2km走ってから、キロ4'30〜4'45ペースで3km程度刺激入れをしてください。
必要に応じて、前後にジョグを入れてください。
【週末】いびがわマラソン 本番
(レースまであと2週間弱)さいたま国際マラソン
レースまで2週間となりましたので、10日前まではしっかり追い込んでから抜きましょう。具体的には平日練習は追い込んで、週末練習は距離を落とします。疲労回復をはかりレース当日にベストコンディションで走れるようにしましょう。
インターバルのペース設定に関しては、女性であれば+5秒加えても良いと思います。
練習メニュー例は以下の通りです。
【平日】スピード練習
メニュー1:5キロ変化走 最初の3キロキロ5'20→ラスト2キロ フリー 必要に応じて前後にジョグ
メニュー2:1000m×3〜4 4'40 リカバリー 120秒程度
メニュー3:2000m×2 9'45 リカバリー 120秒程度
【週末】10kmペース走 最後までペースダウンしない範囲で全力
(レースまであと3週間弱)神戸マラソン、金沢マラソン、つくばマラソン、大田原マラソン
この週末には2週間前となりますので、時間が取れたとしてもマックス20キロ程度の練習に留めましょう。
先週タイムトライアルができた方は、そのタイムを5で割ってみてください。23分30秒なら4分42秒です。1000mのインターバルをする際には、このタイムを設定ペースの目安にしてください。2000mであれば2倍してから多少タイムを加えてください。その通りで走る必要はありませんが目安にはなります。
練習メニュー例は以下の通りです。
【平日】スピード練習
メニュー1:5キロ変化走 最初の3キロキロ5'20→ラスト2キロ フリー 必要に応じて前後にジョグ
メニュー2:1000m×3〜4 4'45 リカバリー 120秒程度
メニュー3:2000m×2 9'50 リカバリー 120秒程度
【週末】ペース走
メニュー1:15キロ 5'10ペース
メニュー2:20キロ 5'20ペース
(レースまであと1ヶ月程度)富士山マラソン
まだ鍛練期ですので、スピードアップそして、持久力アップのための練習を続けてください。練習内容は先週と同じで構いません。先週とどう変わってきたかを体感するのも良いと思います。また同じペースで走っているのに苦しかったり、体が重いと感じたら疲労が溜まっていると思われますので、週末の練習後にスポーツマッサージ等でケアをしてみてください。
平日にタイムトライアルをして、現在の自分のスピードを客観的に知るのも良いかもしれません。
また、平日に練習時間が取れないのであれば、土曜日に20キロペース走をして疲れた身体で、翌日日曜日に5キロタイムトライアル。もしくはその逆のセット練習をしてください。1日しか時間が取れないのであれば、5キロタイムトライアルのところを、近所の公園など安全に走れる場所で流しをしても良いと思います。
練習メニュー例は以下の通りです。
【平日】インターバル走 or タイムトライアル
メニュー1:5キロ変化走 最初の3キロキロ5'25→ラスト2キロ フリー 必要に応じて前後にジョグ
メニュー2:1000m×4 4'50 リカバリー 120秒程度
メニュー3:2000m×2 10'00 リカバリー 120秒程度
メニュー4:5キロタイムトライアル 男性目標:22分30秒以内 女性目標:24分30秒以内
【週末】
メニュー1:ビルドアップ走 15キロ 5キロごとに27分、26分、フリー
メニュー2(時間が取れるなら):20キロ 5キロごとに27分、26分、25分、フリー
メニュー3:家族サービス等で1日山歩き + 帰宅後 近所で100mくらいの流し3本