サロマ湖100kmウルトラマラソン攻略法

サロマ湖

日本最高峰の100キロマラソンであるサロマ湖100kmウルトラマラソンについて、いろいろな情報をまとめていこうと思います。

サロマ湖100kmウルトラマラソンの大会ホームページを見れば簡単に見つかるようなデータもありますが、それだけでは作る意味がないので過去走った経験等も含めて紹介します。

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過去の優勝タイム、完走率、気象条件

まず過去の優勝タイムや完走率、気象条件とともにデータを集めてサブ9やサブ10達成者数を調べていきます。また気温がどの程度完走率に影響するのかも検証していきたいと思います。

開催回目
開催日
優勝タイム完走率
サブ9・サブ10
気象条件
2017年1月25日現在
第31回
2016年6月26日
男子 6:37:05
女子 7:42:48
完走率:80.4% 最高気温 13.8℃
最低気温 8.6℃
第30回
2015年6月28日
男子 6:35:49
女子 7:36:39
完走率:81.8% 最高気温 13.4℃
最低気温 9.4℃
第29回
2014年6月29日
男子 6:40:15
女子 7:55:09
完走率:55.8%
サブ9 84人
サブ10 257人
OFFICIAL RESULTS
リンク切れ時はこちら
最高気温 28.1℃
最低気温 17.9℃
第28回
2013年6月30日
男子 6:37:16
女子 8:10:39
68.9% 最高気温 23.7℃
最低気温 11.0℃
第27回
2012年6月26日
男子 6:33:32
女子 7:33:38
75.6% 最高気温 14.1℃
最低気温 9.5℃
第26回
2011年6月26日
男子 6:31:06
女子 7:54:08
68.2% 最高気温 25.6℃
最低気温 8.7℃
第25回
2010年6月27日
男子 6:39:52
女子 7:49:31
49.9% 最高気温 28.0℃
最低気温 19.5℃
第24回
2009年6月28日
男子 6:36:33
女子 8:09:36
73.4% 最高気温 16.0℃
最低気温 13.0℃
第23回
2008年6月22日
男子 6:42:05
女子 7:38:04
73.0% 最高気温 16.0℃
最低気温 9.0℃
第22回
2007年6月24日
男子 6:29:58
女子 7:16:23
72.1% 最高気温 17.5℃
最低気温 11.0℃
第21回
2006年6月25日
男子 6:49:15
女子 7:40:30
67.8% 最高気温 23.5℃
最低気温 12.0℃
第20回
2005年6月26日
男子 6:49:04
女子 8:03:49
68.3% 最高気温 25.0℃
最低気温 15.0℃
第19回
2004年6月27日
男子 6:23:00
女子 7:38:31
62.5% 最高気温 26.0℃
最低気温 15.0℃
第18回
2003年6月29日
男子 6:38:06
女子 7:20:02
73.5% 最高気温 13.0℃
最低気温 10.0℃
第17回
2002年6月30日
男子 6:48:07
女子 7:30:23
60.8% 最高気温 29.0℃
最低気温 17.0℃
第16回
2001年6月24日
男子 6:38:50
女子 8:00:41
47.0% 最高気温 29.8℃
最低気温 17.5℃
第15回
2000年6月25日
男子 6:27:13
女子 6:33:11
57.5% 最高気温 29.0℃
最低気温 10.0℃
第14回
1999年6月20日
男子 6:22:08
女子 8:03:44
67.8% 最高気温 14.5℃
最低気温 9.3℃
第13回
1998年6月21日
男子 6:13:33
女子 8:21:26
67.3% 最高気温 11.0℃
最低気温 9.0℃

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気温が与える完走率への影響

サロマ湖気温

まず大会ホームページに最高気温等の掲載があった1998年から2014年までの17年間の完走率と最高気温、最低気温の関係を調べてみました。

まず最高気温20℃未満と最低気温10℃未満のセルを水色にし、最高気温26℃以上と、最低気温17℃以上のセルをオレンジ色にしました。そして完走率が高い順に並べたのが上記の表です。

1998年と1999年に2大会は気温的にも恵まれ、また1998年は男子世界記録が生まれるなど気象コンディションが良かったのに完走率が多少低い原因を調べたところ両大会とも雨だったようです。気温が低いのは走りやすいですが雨が降ると体温を奪われるので制限時間ギリギリのランナーには厳しいレースになったのでしょう。その2大会を除けばほぼ完走率と最高気温に相関関係があるのが分かります。最高気温が低ければ完走率が高く、最高気温が高ければ完走率は低い。まあ当たり前と言ってしまえば当たり前ですが毎年同じ時期に開催されているのにこれほど最高気温にばらつきがあるのはサロマ湖ウルトラマラソン特有の事象だと思います。

概ね最高気温が20℃を下回れば完走率は70%を超えて、26℃を超えるようだと60%どころか50%も下回る大会になってしまうので事前の天気予報は大いに気にしましょう。もともと完走できるかどうか微妙な方であっても暑くなるから完走は難しいと諦めるのではなく、完走できるように事前に準備したりペースや補給などレースマネジメントを工夫すれば完走できる可能性は高まります。逆に自己ベストを狙う方にとっては最高気温が上昇することが分かっているなら目標タイムを一段下げるなど対応を考えないと完走も出来ない事態に陥るかもしれません。

最低気温に関してはほぼ最高気温とリンクしています。しかし2005年大会は最低気温が15℃と比較的高いが、最高気温が25℃までしか上がらなかったために完走率は68.2%と17年間の平均完走率65.26%を超えています。

私は2012年〜2014年の3年間走りましたが、最高のコンディションであった2012年、平均的なコンディションであった2013年、そして非常に悪いコンディションであった2014年と経験をすることができました。特に2014年は涼しく走りやすいはずのスタート(5時)の段階で既に蒸し暑く今日は苦戦すると感じたものです。

サロマ湖気温

あと地球温暖化の影響からからか過去10年間の平均と過去5年間の平均を比較すると最高気温が2.1℃上がり完走率は3.7%低下していますが今年はどうなるでしょうか?
自己ベストを大きく更新したい私としては初めて走った2012年大会のような気温を期待しますが悪くても過去5年平均程度の気温になってほしいものです。もちろんどのようなコンディションになろうともベストな走りができるように事前準備とレースマネジメントで対応します。

次に紹介するペース設定に影響することですが、過去10年間で比較すると完走率最高は75.6%で最低は49.9%、それぞれの最高気温は14.1℃と28.0℃と大きなばらつきはありますが、優勝タイムや上位選手のタイムを比較すると大きくは動いていません。この10年間の男子最速タイムは6:29:58で一番遅い優勝タイムは6:49:15と大きな乖離がありません。また優勝タイムは完走率や温度とは相関関係は見られません。トップ選手は強いからという理由はもちろんありますが、それ以外にも大きな理由があります。
それは6時間半程度でゴールしてしまうトップ選手は5時にスタートし11時30分頃にはゴールしているのです。気温が上がってきて日差しが強くなってくるのは10時くらいですが、その時には80キロ辺りからのワッカ草原に入っているのですから、多少熱くなったとしても残り20キロは頑張れるのでしょう。
逆に制限時間13時間ギリギリで走るランナーはスタート5時間後の10時の段階ではまだ40キロ地点です。ここからグングン気温や日差しが強くなる中で残り60キロを走るのは非常に厳しいです。
これらのことを踏まえてペース設定を考えると完走に一歩近づけると思います。

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