板垣辰矢フルマラソン通過2時間29分の高速レースを制す!〜サロマ湖100kmウルトラマラソン〜

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今年のサロマ湖100kmウルトラマラソンは、アスリチューンサポートランナーの板垣辰矢(時之栖 ときのすみか)が昨年の雪辱を果たし3度目の優勝を飾りました。

昨年、風見尚選手が6時間09分14秒の世界記録を更新しましたが、今年はその世界記録更新を目指して先頭集団は、昨年以上のハイペースでレースは進みました。

昨年の記事です。

ついに時代は動き始めた〜サロマ湖100kmウルトラマラソンで風見選手が世界記録〜 その1

私が、最初の折り返し地点を目指して走っていると4人の先頭集団が100kmレースとは思えないペースで向かってきました。

その時の4人は優勝した板垣選手、2位の中村選手(スズキ)、5位の初ウルトラ挑戦の大塚選手、そして川内選手(JayBird)でした。少し遅れて五郎谷選手(コモディイイダ)とすれ違いました。

その後もペースは落ちずに、フルマラソン通過タイムが2時間29分49秒というハイペースの展開になったことはレース後に知りました。

こちらは大会公式ページ応援naviのデータから上位選手の走りを整理してみました。

オレンジ色が先頭集団で、黄色が第二集団です。このように色分けすると先頭集団はどう動いたのかがよく分かります。

板垣選手は60km通過で大塚選手に先行されていますが、終盤は中村選手とのマッチレースになり競り勝ちました。

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板垣選手に何点かインタビューしたことを紹介します。

大会当日は話を聞く時間がなかったのですが、翌日の飛行機が一緒だったので、紋別空港と羽田空港で立ち話をしましたが非常に厳しいレースだったと話していました。

ハイペースな展開でキツかった時に考えていたこと

最初の5kmは3’30を切るペースでヤバいかもと思いましたが、そこからは中村選手が3’36のイーブンで行ってくれていたので、ハイペースながらも余裕は持っていました。25kmからは自分が引っ張ってペースが上がっちゃったので、それだけ余裕度はありました。3人で争いながらいけば世界記録は出ると思って走っていました。

これは保たないと思ったのはどの辺りでその時の展開は?

50kmを超えてからアップダウンを利用して単独トップに立ったのですが、手足が痺れ出して脱水症状になっていたので、追いつかれてもいいから給水をしっかり取らないとやばいなと思っていました。(その時に大塚選手が前に出ました。)

終盤キツくなった時、どう自分自身を奮い立たせたか?

余裕がないのは中村選手や大塚選手も同じなので、絶対優勝するっていう気持ちだけはずっと持っていました。そして給水所でしっかり補給するためにも、レースの主導権を握り続ける事を意識していました。

ただワッカの折り返しまでは(世界選手権2連覇の)山内選手の位置だけはずっと気になっていました。

過酷な状況でアスリチューンは武器になりましたか?

今回はアスリチューンを、20km、30km、40km、63km、71kmで使用したことでエネルギー切れになりませんでした。特に71kmで摂取したことでなんとかつぎの給水所までたどり着く事が出来ました。

アスリチューン公式ページ

 

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また、板垣選手はFacebookにこのように投稿しています。

去年7位で代表入りを逃して、その悔しさを忘れずに、今年は絶対優勝するつもりで1年間取り組んできました。3月からは自分で練習を組み立てていましたが、練習内容が間違ってなかったと証明する事が出来ました!

レースは最初から中村さんが引っ張りハイペースな展開になり、ペースが落ち着いていたのに25kmを過ぎて自分が引っ張りまたペースが上がり、3人の集団でフルの通過が2:30切り、50km通過が3時間切りと去年の世界記録を4分くらい上回るタイムで中間まで行きました。50km手前くらいのアップダウンで単独トップになり、逃げ切りに入ろうと思ったのですが…脱水で持たないと思い、給水所で止まりながら摂るようにしたら、その後は抜きつ抜かれつ、3人ともペースが落ちサバイバルレースの状態になり、後ろからのプレッシャーを感じつつ、しっかり水分は補給しつつ、なんとか逃げ切りました!

結局ゴールタイムは微妙になっちゃったけど、今まで以上に突っ込むレースだったり、終盤まで競り合った中で勝てたのは良かったです。

でもキロ4分で我慢できなかったのはまだまだ力不足…最近は実業団やプロも出ているので、去年の二の舞にならないためにも、現状維持ではなく更にレベルアップして、来年は連覇で代表入りを狙いたいです!

 

昨年は中盤以降気温が下がったので上位選手にとっては走りやすい気象条件でしたが、今年は後半に気温が上昇したことで世界記録を狙うには厳しい気象条件になりました。

2017年は板垣選手が当時の世界記録まで45秒という歴代2位(当時)のタイムで走りましたが、やはり気温の上がらないレースでした。

板垣辰矢(アスリチューンサポートランナー)100km世界記録まであと45秒に迫る

来年は世界選手権選考レースであり、記録より日本代表に入るため4位以内に残ることが重要なレースになりますが、速い選手が揃うので今年同様のハイペースな展開になるでしょう。

ウルトラマラソンはゆっくり走るというイメージを持っている方が多いと思いますが、今や優勝するには、キロ3分半ペースで前半余裕を持って走れるくらいのスピードが必要になっています。

今回、序盤先頭集団を走っていた4選手のフルマラソンのタイムは2時間10分台ですが、そのくらいの力が必要になっているのでしょう。

DUVサイトによると、2018年の世界ランキング上位10人中9人が日本人選手です。2017年も上位10人中7人でいずれの年もTOP5は日本人が独占してます。

また、IAU100km世界選手権で今回3位の山内選手が2連覇していますが、100km日本代表になるということは、今や世界チャンピオンを狙えるポジションを得ることとほぼ同義語になっています。その代表選考会の2020年サロマ湖100kmウルトラマラソンから目が離せません。



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