今年のゆめのしま(正式名称 24時間グリーンチャリティリレーマラソン in 東京ゆめのしま)は昨年同様、暑い中で開催されました。男子24時間走は211.757km走った古北選手が二連覇(昨年の記録は216.769km)しましたが、今回、特に目を引かれたのは女子24時間走です。(選手名は敬称略とさせていただきました。)
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2017年 最高気温 29℃
- 關 利絵子 206.745km
- 大塚 恭子 195.468km
- 土居 綾 189.203km
- 廣瀬 亮子 187.950km
- 後藤 玲奈 181.685km
- 左合 洋子 179.179km
今回の途中経過や結果を見てまず感じたのは、非常にレベルが高いということです。優勝した關選手の206.745kmはこの開催時期の記録としては素晴らしい記録です。この大会は公認大会ではありませんが、2016年日本ランキング5位に相当する記録です。またこの大会では2010年に加藤恵美選手が出した202.4km以来の200kmオーバーです。
また、2位の大塚選手は昨年の平塚24時間で、24時間走にデビューし2戦目ですが、200kmには届かないまでも自己ベストを更新しました。またこの記録は過去10年間で3番目に良い記録です。大塚選手は100kmを8時間台で走る走力があり、おんたけウルトラで優勝経験のある強いランナーですが、今後、24時間走に本格的に参入してくるかもしれません。
3位の土居選手も100kmのベストは8時間35分19秒で、100キロマラソンで多数優勝しているランナーです。今回は苦しみながらも良い経験を積めたと話してます。
4位の廣瀬選手の187.950kmも、過去10年の優勝者でこの記録を超えているのは、2010年、2011年、2016年、そして今年だけで、例年なら優勝もしくは優勝争いに加わる記録です。
廣瀬さんは昨年ウルトラセミナーに参加していただき、サロマ湖で初100kmサブ10を達成したランナーで、24時間走は今回が初めてです。初の24時間走で180kmオーバーは素晴らしいです。
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参考までにデータを調べることが出来た2008年からの上位3選手の記録は以下の通りです。
参考までに2日間の最高気温を掲載しました。
2016年 最高気温 31.0℃
- 鈴木 琴美 194.215km
- 關 利絵子 176.673km
- 左合 洋子 170.408km
2015年 最高気温 29.4℃
- 左合 洋子 185.9km
- 飯塚 直美 184.6km
- 石井 靖子 165.1km
2014年 最高気温 27.7℃
- 坂本 智子 187.42km
- 原田佳代子 177.62km
- 佐藤 千夏 173.95km
2013年 最高気温 29.9℃
- 小泉 寛美 169.05km
- 東崎 菜穂子 161.7km
- 杉原 詩乃 159.25km
2012年 最高気温 27.8℃
- 山口 裕子 171.52km
- 筧 友子 170.28km
- 東崎 菜穂子 169.04km
2011年 最高気温 26.2℃
- 松沼 佳子 188.413km
- 原田 佳代子 178.181km
- 山口 裕子 169.228km
2010年 最高気温 29.8℃
- 加藤恵美 202.40km
- 菅野ふくみ 184.69km
- 原田佳代子 170.77km
2009年 最高気温 26.8℃
- 近野 麗子 173.44km
- 山口 裕子 168.37km
- 上原 麻美 158.25km
2008年 最高気温 27.5℃
- 矢口 祥子 178.640km
- 本多 佳代子 161.240km
- ヘファナン深雪 146.160km
2008年から2017年の10年間で180km以上走った選手
- 關 利絵子 206.745km 2017年 優勝
- 加藤 恵美 202.400km 2010年 優勝
- 大塚 恭子 195.468km 2017年 2位
- 鈴木 琴美 194.215km 2016年 優勝
- 土居 綾 189.203km 2017年 3位
- 松沼 佳子 188.413km 2011年 優勝
- 廣瀬 亮子 187.950km 2017年 4位
- 坂本 智子 187.420km 2014年 優勝
- 左合 洋子 185.900km 2015年 優勝
- 菅野 ふくみ 184.690km 2010年 2位
- 飯塚 直美 184.600km 2015年 2位
- 後藤 玲奈 181.685km 2017年 5位
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12月の神宮外苑24時間チャレンジ前に、参加選手にいろいろインタビューしました。合わせてお読みください。
また、最近100km8時間台で走る女性ランナーが相次いで24時間走にチャレンジしています。チャレンジ富士五湖三連覇の楠瀬祐子選手も昨年の平塚と神宮外苑で24時間走にチャレンジしました。
フルマラソンや100kmが速くても24時間走でよい結果が出るとは言えませんが、24時間走で良い記録を出すにはフルや100kmである程度のスピードは必要です。
極端な例ですが、24時間走で200km走るには最初から最後までイーブンペースだったとしても、12時間で100km走らねばなりません。実際には100kmを12時間ギリギリで走るランナーが、そのあと12時間で100km走れるわけがありません。24時間走で200km走るには少なくとも100km10時間くらいで走る力は必要です。
昨年こんな記事を書きました。
1920÷100キロタイム(H)=24時間走距離 〜100キロタイムから24時間走の距離を探る⑥〜
これは男子の場合で、女子なら2040÷100kmのタイムで限界距離の目安を知ることができます。
私は昨年の神宮外苑前には100km走ったら9時間出せるかどうかの力でしたが、その記録で計算するとこんな感じになりました。
1920÷9=213km
実際は209km走りましたので、その時の走力を考えるとかなり頑張ったということです。
今年の神宮外苑前には、100km8時間30分くらいで走れる走力に戻して挑みたいと思ってます。この走力に戻れば
1920÷8.5=225km
日本代表を目指すようなレベルではありませんが、220kmオーバーを狙いたいと思います。
また、日本のウルトラマラソンは歴史的にも、現在も世界的にみてもハイレベルです。
2016年世界ランキングでは、男子は100kmでも、24時間走でも1位は日本人です。女子も100kmに5人、24時間走に2人がトップ10にランクされています。
来月開催のIAU24時間走世界選手権の日本代表は、JUA日本ウルトラランナーズ協会のウェブサイトに以下のように紹介されています。
【男子】
石川 佳彦(29歳 日亜化学・徳島)
高橋 伸幸(34歳 千葉陸協)
小谷 修平(28歳 埼玉陸協)
楢木 十士郎(40歳 糟屋郡陸協・福岡)
【女子】
青谷 瑞紀(43歳 24時間走チームJAPAN・東京)
松本 ゆり(39歳 クラブR2東日本・東京)
岡 さゆり(46歳 Team ZERO・東京)
柿崎 美惠子(43歳 輝走倶楽部・大阪)
日本代表の8名は昨年の神宮外苑24時間チャレンジの男女上位4人が選出されましたが、青谷選手は230kmを超えました。
今回のゆめのしま24時間走で上位に入った選手の何人かは11月開催の神宮外苑24時間チャレンジに出場すると聞いていますが、日本代表選手とどのような上位争いをするのか楽しみです。
ウルトラプロジェクトにも神宮外苑24時間チャレンジにエントリーしている女性ランナーが入会し自己記録更新を目指して頑張っています。