世界との比較をすると見えてくることがある

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大規模なマラソン大会が中止になる中で、フルマラソンを1年以上走っていませんが、その期間中に今まで興味はあったけどしなかったことをやってみようと中距離の大会に出るようになりました。

初めてフルマラソンを走ったのは2007年ですから既に14年前になります。その間にも数年に1回程度1500mは走っています。もう少し走りたい気持ちはありましたが、ほぼ毎月のようにフルマラソンやウルトラマラソン、トレランが続いていたので中々タイミングが合いませんでした。

さて、この文章を読んでいただいている方は全員ランナーだと思いますが、皆様の周りにも、この人はハーフマラソンまでは自分より速いのに、フルマラソンはなぜか遅いという人は少なからずいるでしょう。もちろん逆もあります。

そのような関係はフルマラソンとハーフマラソンだけではなく、その他の距離にもあります。

VDOTは全体的に見ればかなり正確な指標だと思いますが、あくまで平均的な指標であり目安ですから全ての方に当てはまるわけもありません。

一般にフルマラソンを走るランナーであれば、大会に出場する距離は10kmからフルマラソンが多く、そこをコアにして5000mなどトラックレースに出たり、100kmなどウルトラマラソンに距離を広げていき、得意な距離、好きな距離に焦点を絞っていく。

私はフルマラソンと100kmを年間の重要なレースとして位置付け、そこから24時間走などにも広げていきました。振り幅を広げることで見えてくることは結構ありました。

コロナ禍以降、私のメイン種目であるフルマラソンと100kmの大会が開催されないこともありましたが、元々昨年はマスターズ陸上で100mなど短距離にチャレンジすることにしていました。そのマスターズ陸上も中止になりました。なぜ100mにチャレンジしようとしたかと言えば振り幅を短い距離にも大きく広げてみようと思ったからです。

そして大会はないけど、競技場で短い距離を速く走るためにはどう走ったら良いかを試行錯誤する中で、長距離にも応用できる動き作りなどを見つけ、ウルプロ練習会で実施しています。

そして100mなど短距離の大会は中々ないので、1000mで3分切りを目指したり、1500mで自己ベスト更新を目指したり、先週は800mにもチャレンジしました。

1000m3分切りは大きなハードルだと思いました。初めて走る時は3分10秒を切ることができるかどうかでしたし、知り合いのランナーも私はそのくらいのタイムだと思っているのを感じました。結果初挑戦は3分04秒で、3回目のチャレンジでは3分02秒まで伸ばしました。もう一息です。

では、なぜ当初は3分10秒切れるかどうかだと自分も知り合いも思っていたかというと、私の5000mやフルマラソンのタイムから考えていたのです。実際1000mで3分切っているランナーは5000で17分15秒程度、フルマラソンは2時間45分程度でした。もちろん中距離をメインにしている方だと話は違います。

そして、1500mでは人生に置いて切ることが難しいと思っていた4分50秒を余裕で切る4分47秒で走れるようになりました。

800mはゴール前で転倒して2分28秒でしたが、転倒せずそのままゴールしていれば2分24秒は切れていました。

コロナ以前には全く走れなかったタイムで走れるようになったのは、100mや300mなどの流しを練習に多く取り入れたことと、フォーム改善が進んだからです。その分、長距離を走るための練習が減っているので、長距離のタイムは伸びていませんが、そこは時間と体力の配分なので今はそこを求めていません。距離が短くなればなるほど速く走るためには瞬発力や筋力が重要となりますが、一般にこの能力は50代では下降曲線を辿ります。その下降局面にある年齢でタイムを上げていくための試行錯誤は長距離メインになった時に役立つと考えています。

短距離の流しをしたり、中距離の競技会にでる中で、以前から分かってはいましたが、私はやっぱり持久系ではなく瞬発系だなと感じました。

客観的にそれを把握するためにこのような計算をしてみました。

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世界記録との比較

自分の周りのランナーとの比較でもある程度は分かりますが、それでは母集団が小さすぎるので、世界記録と私のタイムを比較してみました。世界記録は人類史上最も速く走ったトップアスリートのタイムです。いわば現時点での人類の限界値です。

その人類の限界値と、自分の記録を比較することで、種目による特性が見えてくると考えたのです。

100mと400mは黄色にしていますが、これは記録がないけどこのくらいで走れそうという感覚の数値です。100mは流しでも13秒台が出ることがあるので13秒くらいで走れそうと感じています。400mは先週の800mの1周目が64秒台でしたが、400mレースであれば60秒くらいで走れそうという数値です。どちらも世界記録の140%(1.4倍)では走れそうです。(もちろん練習では困難です。)

そして、1000mは1.38倍で、1500mは1.4倍です。

それが5000mからマラソンまでは1.45倍から1.47倍となります。ちなみに世界記録の1.4倍は10000mが36分39秒で、マラソンは2時間50分19秒になります。

現時点の自己ベストなどから考えると、私は人類の限界値から考えると1500mより短い距離は1.4倍未満で、5000mより長い距離は1.45倍となっています。

次に100kmで比較すると1.37倍となります。これはいくつか理由はありますが、最もシンプルな理由は、100km世界記録が発展途上だということです。

例えばフルマラソン世界記録が10分とか短縮することはまずないでしょう。1分、2分の世界です。それに比べて100kmは10分、20分短縮する可能性は少なくないからです。仮に世界記録が5時間50分になると、私のタイムとは1.45倍、世界記録が5時間45分になると1.47倍になります。

このあたりは別に書きます。

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私は、短距離も長距離も概ね1.4倍前後ということが分かりましたが、少し細かく倍率ごとのタイムなど計算してみました。

種目により多少誤差はありますが

1.05倍→日本の男子トップアスリート

1.1倍と1.15倍→女子世界記録はこの間にあります。

1.15倍と1.2倍→女子日本記録はだいたいこの辺りにあります。また男子の市民アスリートのトップレベルです。

また、マラソンで見ると

1.25倍と1.3倍→福岡国際マラソンを走るレベル

1.45倍→サブ3レベル

1.7倍→サブ3.5レベル

1.95倍→サブ4レベル

ただ、フルマラソン3時間26分のランナーが5000m21分24秒と1500m5分50秒はVDOTの数値と大差ないが、400m73秒61で走れるランナーは少ないと思う。

逆に400m73秒61で走る中距離メインのランナーがフルマラソンを走ったら完走できるかどうかも分かりません。

自分の数値を当てはめて、倍率の分布を調べてみると、自分の適性や伸び代などに気づくと思います。

続く

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