今週はパーソナルレッスンで5人の方の悩みを聞き、アドバイスをさせていただきました。
もともとパーソナルレッスンに参加する方は、何かしらランニングフォームに迷っているわけですから、その悩みや迷いを解きほぐし、具体的に何をすれば良いか明確にするのが私の役割だと思っています。
5人の参加者から、「いろいろ繋がった。」「スッキリした。」「具体的にやるべきことが分かった。」などの言葉を笑顔でいただけると素直に嬉しいです。
アドバイスする際に意識しているのはその方にとっての最適な完成形をイメージすることです。(*以下ウルプロメンバー以外のレッスン受講者もいますがメンバーと記載します。)
最適な完成形と言っても私の独りよがりではなく、メンバーが整理できていないことを含めて質問し自分自身の中にある言葉を引き出します。その言葉からそのメンバーがなりたいフォームを私が思い浮かべ、そのイメージを言語化して伝えます。その言葉が伝わっていないと思えば言葉や伝達方法を変えていきます。
どのようなフォームを目指すのかメンバーと共有できなければ良いレッスンにはなりません。
また、メンバーが問題ありと思っているが、なかなか改善できない動きについては、意識しても変えることができないのだから、結果的にその問題点が出ないような動きに変えるようにしています。
なぜ悪い動作が発生するのか、その過程を説明し、例えば接地を修正するために接地を意識するのではなく、上体の動きをアドバイスすることで変えていきます。
動きは連動しているのです。
Facebookページで紹介した参加者のビフォーアフター動画はこちらです。
<スポンサーリンク>
Uさん
Uさんは脚が上がってないなど躍動感のないフォームを変えたいとレッスン開始後のカウンセリングで話していました。
フォームチェックをすると確かに脚は上がらずに倒れ込むかのようなフォームでしたが、脚をほとんど使わないから疲れにくいフォームに感じましたし、Uさんにレース終盤の脚の状態を聞くと脚が終わるようなことはほぼないと話していました。
そこで現在の自然に前傾できる点は変えずに、現在ほとんど動いていない骨盤がスムーズに動き自然にストライドが伸びるようにすることと、尻が落ちて骨盤の動きがロックしないように腹回りを意識すること、そして接地の沈み込みを減らすために意識することを動き作りを通じて体感してもらいました。
その結果、力を抜いて走るもトラック1周83秒と、今まで全力で走ったのと同じようなタイムで走れるようになりました。
さすがにこのペースでは呼吸が乱れるので、より身体に近い箇所で接地するようアドバイスし楽に1000m走ってもらったところ、体感ペースより15秒程速い4’10/kmでした。
Iさん
動画は以下のように切り替わります。①レッスン前→②接地位置や上体の使い方をアドバイス後→③ペースを落として1000m→④レッスン終了間際→⑤(スロー動画)ペースを落として1000m→⑥(スロー動画)レッスン終了後 の順です
最初のカウンセリングで、「沈み込みにより後ろに引っ張られてるかのような進まなさと、接地時のブレが気になる。」と話していましたが、いくつかのアドバイスと意識するポイントを変えてもらうことで楽に走れるようになったようです。
動画①は400m93秒で動画②は83秒です。
また、マラソン走れる呼吸のペースをイメージして1000mを走ってもらったところ、ストライドの感覚を変えるのではなくピッチを落としてしまったことから沈み込みが発生しエネルギーロスが大きいと感じていたので、その点をアドバイスするとまた効率良い走りに変わりました。タイムは4’19→4’07と上がるも後の方が楽に走れたようです。
<スポンサーリンク>
Sさん
SさんのフルマラソンPBは4年前に出した3時間57分です。仕事の時間の関係からウルプロ練習会への参加は日程のあう週末に限られるため、2ヶ月に1回くらいパーソナルレッスンを行なっています。
4月のフォームは下半身に頼った走りでしたが、その後順調にフォーム改善が進みましたが、今回のレッスンでもいろいろ掴んでもらいました。
フォームを意識し楽な呼吸で走ってもキロ4だったので、これからのレースが楽しみです。来週のレースは時計表示は心拍のみにしタイムを気にしないでフォームのみ意識して走ってもらいます。
<スポンサーリンク>
Yさん
火曜日に17人の自己ベスト更新を目指しているランナーと2時間30分以上にわたり、自分は何が足りなくて何をすべきなのかを一緒に考えるセミナーを開催しました。
一人一人走力も違えば、環境も違い、課題も違いますが、自分の考えたことを言語化し、周りに伝えることで整理しやすくなります。
その前にYさんとパーソナルレッスンをしました。YさんのPBは6年前に出した4時間27分で、目標はsub4と100km完走です。
動画は①練習スタート時 呼吸の乱れないペース→②練習終盤 呼吸の乱れないペース→③練習終盤 呼吸は気にせずフォーム優先 と画面が切り替わります。
Yさんは、ランニングコーチからアドバイスされた「地面を蹴る」とか、「蹴ってはいけない」など、コーチにより全く違うアドバイスをするのに混乱し、また「腰が落ちてる」「骨盤立てて」「足を高く上げて」などのアドバイスは意味が分からないと話していました。そこでどのような理由からコーチはそう伝えたのかの意味を説明し、体感してもらうことでYさんは具体的に何を意識すべきかを整理してもらいました。
最終的には、こんなに脚への負担をかけず、力を使わなくても楽に速く走れることに驚いていました。
どのような視点からアドバイスをしたかは別に書きますが、Yさんの最初の腕振りはこのような感じでした。
この腕振りがフォームを乱す原因の一つになっていました。
この力の入った腕振りがこのように変わりました。すごく楽になったと話しています。
肘を引け!腕を引け!腕を振れ!肩甲骨を寄せて!などのアドバイスは、意識して欲しいランナーもいれば、意識してはいけないランナーもいるのです。
来週から中国に行くのと、月末を跨いで何人かの申込みをいただいているので多くの方のご依頼はお受けできませんが、水曜日開催の午後練前後は比較的お受けしやすい時間帯です。その他の日時についてはFacebookページのメッセージにてお問い合わせください。
パーソナルレッスンについて過去書いた記事です。