箱根駅伝はホントに日本の陸上を弱くしているのか?中編

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キロ4より速く100KM走るランナー 〜6時間40分以内の日本のウルトラランナー一覧〜

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24時間走 250KMオーバーの日本のウルトラランナー一覧

少し箱根駅伝から話が逸れるようで、逸れていないのでお付き合いください。

この100kmの記事を作りながらあることを感じました。

それは男子の世界記録は砂田選手の6時間13分台で、近年の世界選手権日本代表に選考される選手(サロマ湖ウルトラ4位)は6時間40分前後です。これは世界記録の107.2%です。

女子の世界記録は安部選手の出した6時間33分台ですからこれに107.2%をかけると、7時間01分台です。まず安部選手の記録がとんでもないのは言うまでもありませんが、男女差が1.1倍あるとしたなら、男子の記録は5時間57分が出てもおかしくないし、実際に出せる選手はいると思います。その話は逸れ過ぎるので今はやめます。

上の記事は先に男子を作ってから女子を作りましたが、当初は男子が6時間40分だから、女子はその1.1倍の7時間20分、もしくはキロ4.5分の7時間30分のどちらかにしようと思ったのですが、7時間30分以内は歴代で4人しかいないのです。(敬称略)

6:33:11 安部 友恵 2000
7:00:28 櫻井 教美 2007
7:11:42 川口 紀子 1996
7:23:56 翔 ひろ子 2007

その結果20人に達した8時間以内にしたのです。

7時間30分を切っている日本人女子選手はもう10年いません。

逆に男子に関しては6時間40分台、6時間50分台まで広げると相当な人数になります。

その理由は簡単です。

エリートランナーの100kmタイムはサロマ湖の場合はだいたいフルマラソンの2.7倍から2.8倍に集まります。なかには2.6倍程度のランナーもいますが、2.7倍で考えると7時間20分で走るには、フルマラソンが2時間43分くらいの力が必要になります。近年上位入賞している選手の大半は2時間50分台ですから、7時間30分を切るのは大変なのです。

逆に男子の参加者にはフルマラソンを2時間30分で走るランナーはたくさんいます。2時間30分のランナーなら2.8倍で走れば7時間です。

ここで思ったのは、私のFacebookの友人には2時間20分台で走る男子市民ランナーはかなりいますが、2時間40分台で走る女子市民ランナーは数えるほどです。さらに2時間50分前半のランナーも少ないです。

そこでマラソンのエリートレースの記録で比較しました。

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直近の福岡国際マラソンと、大阪国際女子マラソンのタイムを分析しました。

出走者の上位25%のランナーは男子は2時間25分から30分までにいます。女子は2時間55分から3時間までにいます。トップがゴールしてから男子は20分ほどで25%のランナーがゴールするけど、女子は35分かかるのです。

また男子は25分ほどで半分のランナーがゴールするけど、女子は45分ほどかるのです。

何を言いたいかというと、優勝や入賞を狙う日本代表クラスのランナーから10分、20分後にゴールする市民ランナーは男子にはたくさんいるけど、女子はその層が薄いのです。言い方を変えると日本代表クラスのランナーが失速してゴールするくらいのタイムで走る市民ランナーは非常に少ないのです。

何故か?

ここでタイトルの話に近づきます。

フルマラソンを2時間25分くらいで走るランナーはだいたいハーフを68-9分で走ると思います。市民レベルでこのタイムはかなり速いです。

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次に、この表を見てください。

日本学生ハーフと、日本学生女子ハーフのタイム分布です。

男子トップは61分台で、女子トップは71分台。どちらも実業団含めてもかなり上位に入る素晴らしいタイムです。

着目して欲しい一つ目は完走者数です。

男子は1000人を超えているのに、女子は73人です。

次にトップから5分以内の区分人数は男子268人に対して、女子は29人です。

また、男子で70分切った選手が541人もいるのです。

何を言いたいか分かると思いますが、上位選手はフルマラソン2時間10分程度で走るレベルだとすると、2時間20分台で走る能力を持った選手が大学生には500人も600人もいるということです。(実際に走れるかどうかは別にしてダニエルズ係数などから考察しました。)

大学を卒業して実業団選手としてランニングを続ける選手は一握りで、卒業してランニングは辞める選手も多いでしょうが、市民ランナーとして趣味で走り続ける選手も少なからずいます。この層は練習量が落ちてもハーフ70分前後で走るのです。



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