腕を振るのではなく、肘を揺らすと言う伝え方もある〜ウルプロ午後練で6人がPB〜

腕を後ろまでしっかり振るとか、肩甲骨を寄せるように引くとか、いやいや前に振った方が良いとか、中には太鼓をたたくように振るとか、腕振りに関していろいろな伝わり方がされています。

でも、それらの意識があなたのランニングフォームを崩したり、肩を痛める原因になっているかもしれません。

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私はウルプロに入会したメンバーやパーソナルレッスン時に「腕振りは何のためにしていますか?」とよく聞きます。

推進力を得るため、バランスを取るため、リズムを取るためなどいろんな要素がありますが、考えたこともなかった。と答える方も少なくありませんし、推進力を得るためと答えた方になぜ腕を振ると推進力が生まれるのか?と聞くと答えは返ってこないことが多いです。

風が吹けば桶屋が儲かる ではないけど、間を飛ばしてしまわないで、理解していくと動きに迷いはなくなってきますし、自分なりのアレンジも出来るようになってきます。

私は腕振りの主たる役割や目的は、リズムを取る、バランスを取る、骨盤を動かしストライドを伸ばすことだと思ってます。

骨盤が勝手に動きストライドが伸びれば楽にペースは上がりますから、そのために肩甲骨が動くように腕振りをしています。

肩甲骨を動かすために、腕をしっかり振るとか、肩甲骨を寄せると言うアドバイスが分かりやすく動きが出てくる方もいます。

しかしその意識だと上体に力が入ってしまう方もいます。上体に力が入ると肩甲骨の動きは小さくなる→骨盤が動かなくなる→ストライドが小さくなる。とネガティブな方向に向かいます。

また、腕を引くイメージが強すぎると、肩が大きく前後に動いてしまい、肩に負担がかかるだけではなく、実際は肩甲骨の動きを阻害することもあります。

私自身が肩を痛めた経験から、どう腕振りをしたらよいかを模索した動きを練習会などでアドバイスしていますが、これだけで走りが変わる方も少なくありません。

私は最近、「腕を振る」と言う動きを、「肘を揺らす」と言う言葉で伝えることもあります。特に上体に力が入りやすい方にはこう伝えています。

理解してほしいのは、腕をガムシャラに振っても速くは走れないということです。

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さて、昨日の午後練には9人が参加しました。今回は新しいメンバーが多く1年以上在籍しているメンバーは2人だけです。1人はハーフ2時間2分から、フル3時間37分に、もう1人はフル4時間28分から2時間49分と大きく伸びました。

2人以外のメンバー7人はまだsub4していませんがみな入会後に走りは大きく変わってきました。

練習メニューは動き作りをしてから、10000mをしました。午後練は動き作りメインの練習会なので10000mははじめてですが、参加者の大会日程などから、このタイミングで走力アップを客観的数値で把握するメリットを考えて行いました。

9人中1人は故障のリカバリー期であり、2人は大会直後のためタイムトライアルはやめてもらったので6人がタイム狙いで走りました。

結果は全員PB更新です。

Fさん タイム不明→38’24
Kさん 46’58→45’43
Iさん 52分台→49’58(入会前54’59)
Tさん 不明(フル4時間3分台)→49’28
Yさん 55’29→51’30
Hさん (5km)28’14→24’54

先月パーソナル受けた時にはフルベスト5時間台の女性メンバー2人も急激に伸びています。

この2人ですが、とても少し前までフルマラソン5時間台だったとは思えないでしょう。

今回は上体に力が入りやすかったり、腕振りが原因でパフォーマンスを落としているメンバーへの伝え方の一例を紹介しましたが、他の動きについてもなぜそう動くのかを本人が理解できるように伝え方を変えてスッと入るよう努力しています。

また初心者に近いメンバーも入会するので、極力分かりやすい表現を使うようにし、またそれをすることでフォームはどう変わり、目標にどれくらい近くか?なども伝えています。

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なぜ、そのようなことを意識しているかと言うと、私自身が陸上競技経験はなく、難解な表現で説明されても全く理解できなかったことがあり、また太鼓をうつとかのような比喩を使うことで余計に分からなくなったことがあるからです。

前職は損保会社で上場企業や官公庁へのリスクマネジメント提案などをしていましたが、先方の担当者の知識レベルは様々ですから、可能な限り専門用語や業界用語は使わないように噛み砕いて説明する習慣がついています。ランニングに限らず、同じ言葉、同じ伝え方を10人にした時に、全員が同じように理解すると思ったら大間違いです。伝わらないのは受ける側の問題ではなく伝える側の責任だと思っています。伝えたいのならどうすれば伝わるか努力する必要があるのです。

伝えることはホント難しさです。グループレッスンの時はその辺りを考えて可能な範囲で個別にフォローを入れるようにしてます。

パーソナルならまずは私と参加者が同じ共通認識、共通言語化できるようにしていきます。そこを飛ばしてしまうとうまくいきません。

事前に現在のタイムや目標など教えてもらっていますが、その辺りについても実際に聞きます。過去のレース展開を聞けば本人が気付いていない失敗の原因がある程度見えてくるので、そこを掘り下げて本人に気付いてもらったり、現在の自分やなりたい自分について言葉にしてもらいます。そこでどうしていくか本人と詰めていくのです。

中には驚くほど身体の動きの悪い方もいますが、まずは柔軟性を付けましょうとか、体幹トレーニングをしましょうで片付けないで、なぜ動きが悪いのか?どうしたら動くようになるのか?を一緒に考え解いていきます。

話を戻しますが、腕振りについて冒頭書きましたが、肩甲骨を寄せるや肘をしっかり引くがいけないわけではなく、それがしっくりくる方もいますが、その意識を持つとダメな方もいるのです。具体的に言うならそのアドバイスをされる前から、しっかり引けている方や、上体に力の入りやすい方です。

それは全ての動きに共通することで、そこで迷いが生じてしまう方もいますが、シンプルに自分はどこを意識して変えていけば良くなるのか分かれば上達は早いです。

パーソナル受講者には、私より速いランナー、強いランナーも結構きます。大会で優勝するようなレベルの方々です。彼ら彼女らがくる理由は様々ですが、どう動けば良いのか迷いがあり客観的なアドバイスが欲しいというケースが多いです。

現在は土曜日午後が編集・ライター養成講座で目一杯埋まっているので、パーソナルをする時間は限られていますが、講座が終わったあとは、週末にも月に1、2回はパーソナルレッスンを実施可能な日を作ろうと思います。

こちらはメンバーの走りを撮影したものです。

今回参加メンバーの大半はパーソナルレッスンがキッカケでウルプロに入会しました。ウルトラセミナーをキッカケに入会した方と合わせると8割以上です。その方々が目標達成していく姿を見るのがとても楽しみです。

練習後、振り返りをしてから、アスリチューン・スピードキュアを全員で飲みます。素早いリカバリーは次の練習に繋がります。

ウルプロ練習会日程はこちらです。参加希望の方はFacebookページのメッセージにてお問い合わせください。



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