先日、大会を走るようになってから17年間毎年自己ベスト更新していることを記事にしました。
中距離からウルトラマラソンまで、300倍くらい距離が違う種目を走っているので、それぞれのレベル感がイマイチ伝わらないと思うので、フルマラソンまでのVDOTと、各種目の世界記録と比較をしてみました。VDOTとVO2maxの区別が付かない方もいると思いますが、分からない方は検索してみてください。
ちなみにマラソン3時間のVDOTは53.5で、2時間30分のVDOTは66.3です。高い方が速く、低いと遅い傾向になります。
また、世界記録と比較したのは、世界記録を目指している訳ではなく、世界記録は現時点の人類の限界数値であり、このタイムと比較することで、自分の各種目のレベル感が見えてくると感じたからです。
例えば、短距離から長距離まで世界記録も日本記録も男女の記録は1.1倍です。
表にしてみました。
種目 | 記録 | 時期 | VDOT | 世界記録 | 比較 |
800m | 2’23″13 | 2021年 | 58.3 | 1’40″91 | 1.42 |
1000m | 2’59″51 | 2021年 | 59.3 | 2’11″96 | 1.36 |
1500m | 4’46″00 | 2021年 | 57.5 | 3’26″00 | 1.39 |
3000m | 10’54 | 2020年 | 53.4 | 7’20″67 | 1.48 |
5000m | 18’13 | 2019年 | 55.5 | 12’35″36 | 1.45 |
10km(ロード) | 37’57 | 2020年 | 55.2 | 26’24 | 1.44 |
ハーフマラソン | 1:24:13 | 2019年 | 55.0 | 0:57:32 | 1.46 |
30km | 2:05:07 | 2012年 | 53.8 | 1:27:13 | 1.43 |
マラソン | 2:58:53 | 2019年 | 53.9 | 2:01:39 | 1.47 |
100km | 8:26:45 | 2015年 | – | 6:09:14 | 1.37 |
6時間走 | 72km | 2010年 | – | 97.2km | 1.35 |
12時間走 | 121.905km | 2011年 | – | 170.309km | 1.40 |
24時間走 | 214.472km | 2017年 | – | 303.506km | 1.42 |
最長距離 | 254km | 2018年 | – |
ちなみに2016年以降が50歳になってからの記録です。
中距離
中距離に関しては、この1年間取り組み、現在でも伸びている種目なので、もう少し自己ベストは伸びると感じています。例えば、800mは2分18秒くらいまでは出せる感覚があります。このタイムを出すとVDOTは60.7となります。そして世界記録の1.37倍になります。1000mはオリンピックや世界選手権の種目でないので800mや1500mより世界記録は相対的にレベルが低いことが分かります。中距離では世界記録の1.4倍未満を狙いたいです。
長距離
3000mはほとんど走ったことがなく、このタイムは1000m走った後の疲労が溜まった状態で走ったものなので、涼しい中で3000mだけ走れば10分前半では走れると思います。5000mは最近走ってませんが、中距離に取り組むことでフォームが安定してきたので、5000mまでは自己ベストを狙えると感じています。長距離も世界記録の1.4倍以内を狙いたいです。
ロードレース(マラソンまで)
10kmからマラソンまでのVDOTはほぼ54前後です。30kmの世界記録は1000mと同様にオリンピック種目でないためレベルが少し低めです。ロードレースの自己ベストは世界記録の1.45倍前後です。しばらく走っていませんが、徐々に中距離から距離を伸ばして取り組みたいです。
ウルトラマラソン
100kmや6時間走は世界記録の1.35倍と1.37倍と他の種目と比較すると良い記録のように見えますが、そうではありません。
オリンピック種目は、その時点の人類の限界と考えてほぼ間違いはありませんが、100kmまでは、世界トップレベルのマラソン選手が走れば現在の記録を大きく更新するでしょう。世界のトップレベルでなくてもマラソンで2時間10分を切る選手で、ウルトラマラソンの適性がある選手が100kmに取り組めば6時間切は現実的なタイムだと考えられています。まず走らないでしょうが、2時間4分レベルの選手が何人か取り組めば5時間40分台は出ると思っています。
したがって、私の100kmの世界記録倍率は1.37倍ですが、実質的にはマラソンと同じく1.47倍程度の水準です。
ただ、24時間走などになると、マラソンの世界記録保持者がチャレンジしたからといって、24時間走の世界記録が狙えるかといえば多分無理だと思います。
理由は、フルマラソンのトップ選手の競技時間はほぼ2時間ですが、24時間走はその12倍になるのです。100mの選手が、800mや1500mの選手と800mや1500mで勝負しても勝てないでしょうし、800mの選手が10000mの選手と10000mで勝負しても勝てないでしょう。同じことです。
私自身、100kmマラソンは2019年6月のサロマ湖を走って以来走っていません。当時は多少調子が悪くてもサロマであれば8時間台で走れましたが、今は全く分かりません。もちろんそれ以降も100kmを超えるレースは走っていますが、タイムを狙うレースと完走を狙うレースは全く別物です。
ただ、中距離から長距離、フルマラソンと順調にタイムが伸びた頃に、サロマ湖など開催されたらまた走ります。
今回、VDOTで自分のタイムを比較することで、私は中距離に特性があるのか、それとも体幹強化やフォーム改善により走りそのものの質が上がり、これから中距離のVDOT程度まで、マラソンなどのタイムを上げることが出来るのかは分かりませんが、長距離のタイムも伸びたら楽しいです。
また、中距離を走るようになって初めての世界的な大会を見て思うのは、女子800m予選を見ながら、1周目はギリギリついて行けるとか、3000m障害予選で日本記録を出し決勝進出を果たした三浦選手の1000m通過が2分40秒ってどれだけ凄いか?など自分の感覚として感じることができます。